【実録】ホームレス高校生〜出発前夜〜
「ホームレスをやろうと思います」
サニーから突然メッセージが飛んできた。
サニーは岐阜県に住んでる高校生で、僕の親友だ。
合理主義者のサニーがホームレスになると言っているのだから、きっとなにか理由があるに違いないと思った。
僕は電話で詳細を聴いてみた。
清水「なんでホームレスをやろうとおもったの?」
サニー「自分の生活の最低ラインを知ることができたら、なんか生きやすくなるかなって思って」
清水「ちなみにいま実家に住んでるんだよね?あえてホームレスになろうと思ったのはなんで?」
サニー「実家はいつか肩身が狭くなることを知っているので(笑)それに岐阜にいると得られるチャンスも少ないのかなと思って、それで東京にいってホームレスをしようって思ったんです」
清水「東京の知り合いっていないの?」
サニー「いますよ」
清水「知り合いのところに住んだらホームレスにならなくていいんじゃないの?」
サニー「まあ、それも考えたんですが、何にも頼らずにいってどうなるかっていうのも知りたいんですよね。あと、わらしべ長者の企画も考えているんですよね」
清水「わらしべ長者?」
サニー「輪ゴムをもってスタートして、それがどこまで価値があがるのか並行して試したいんですよね」
清水「すごいね。東京まではどうやっていくの?」
サニー「ヒッチハイクでいきますよ」
清水「そうなんだ。いつ行くの?」
サニー「明日です」
清水「明日!?」
サニー「はい」
清水「ずいぶん急だね」
サニー「ええ。でも決めたので」
清水「明日何時に出発するの?」
サニー「朝の9時とか10時くらいですね」
清水「所持金はいくらあるの?」
サニー「全財産で13000円くらいですね」
清水「食べ物はどうする予定?」
サニー「そこは考えてなかったすね。マックのハンバーガー1個で1日凌げば理論上は4か月は食えます。マックならコンセントもあるんでスマホも充電できますし」
清水「寝床はどうするの?」
サニー「公園のベンチとかで寝ようと思ってます」
清水「公園のベンチで寝れる?」
サニー「寝袋持っていけば寝れますね」
清水「たくましいね。どのくらいの期間ホームレス生活するつもりなの?」
サニー「最低で1週間、最高で1か月くらいを予定しています」
清水「お風呂とかはどうするの?」
サニー「考えてなかったですね(笑)。まあでも、公園の水道とかで頭だけ洗えば何とかなるかなあと思ってます」
清水「ホームレスをする前夜のいまの気持ちはどんな感じ?」
サニー「楽しみですよ」
清水「そっか。また進捗教えてよ」
サニー「ぜひ!」
僕は電話を切った。
心なしか、いつもよりサニーの声は弾んでいたように感じる。
さて、この旅はどういう結末を迎えるのか。
引き続き、noteに記載していきたい。
↑
出発前のサニー
↑
第二話はこちらから
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?