芦田みゆき | 写真と言葉

写真家 / 作家 / 詩人 / Phototherapist // GR☆Club主催…

芦田みゆき | 写真と言葉

写真家 / 作家 / 詩人 / Phototherapist // GR☆Club主催。 写真と言葉でつづります。・゚ ✽.。.:*・゚ https://ashidamiyuki.art/ ✽.。 https://lit.link/ashidamiyuki

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  • 日々…

    写真と言葉を使った日々の記録。現在と過去を行ったり来たりします。

  • リズの移動遊園地 ~bygone days~

    写真と言葉を使った遠い日々の記録です。 ✰⋆ 。:゚・*☽:゚・⋆ 。✰⋆ 。:゚・*☽:゚・⋆ 。✰⋆ 。 過去の写真作品に新しい詩やエッセイをつづったり。詩を写真で表現したり。「リズの移動遊園地」の過去ログお引越しも兼ねます。よろしくお願いします。

  • ヒミツノハナゾノ

    「ヒミツノハナゾノ」制作ノート。アダルトチルドレンとセイフティプレイスについても語ります。

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    午後四時の森/芦田みゆき

    . 写真集『午後四時の森』第3期予約受付はじめました(8月10日〆切) . 2024年6月 銀座 Gallery Camellia で開催した芦田みゆき写真展〝午後四時の森〟が写真集になりました。スイス装・30ページ・30cmx17.7cm・厚紙の貼り合わせ・博進堂さんによる「印刷美術」作品です。 視覚:眼球=写真:カメラ 粒子の粗い闇にひたった皮フが しくしくと疼くので そうっと持ちあげてみる 光のくずが纏わりついてくる 痛むのは、ここだ 目を凝らし、見つめると ほんわりと発熱している 写真がはじまったのだ ※「南南東」と一緒にご予約いただきますと割引があります。 こちらのリンクからお願いします⇒ https://takefive.theshop.jp/items/88243294
    5,500円
    双花町
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    2冊セット☆午後四時の森+南南東/芦田みゆき

    写真集『午後四時の森』+『南南東』 第3期予約受付はじめました(8月10日〆切) . 2024年 Gallery Camellia 銀座 で開催した芦田みゆき写真展〝午後四時の森〟と 2016年 表参道画廊 で開催した芦田みゆき写真展〝南南東〟が 写真集になりました。 スイス装・30ページ・30cmx17.7cm・厚紙の貼り合わせ・ 博進堂さんによる「印刷美術」作品です。 2冊でセット価格となっています。 ※一冊ずつの予約も受け付けています。 「午後四時の森」はこちらから⇒ https://takefive.theshop.jp/items/88241281 「南南東」はこちらから⇒ https://takefive.theshop.jp/items/88242160 お願いいたします。
    10,000円
    双花町

記事一覧

2023.6.22.

折りたたまれた白い紙を開くと 一篇の詩だった。 「午後四時の森」 最後まで読み終えると涙が止まらない。 あぁ、過去の私からのプレゼントなんだ。 見失ったすべてがここ…

「東京」

夜、駅前のコンビニの有線放送から、桑田さんの「東京」が聞こえてくる。息が止まって動けなくなる。 いつだったか、私は「東京」だけを繰り返し繰り返し聴きながら、数ヶ…

ヒミツノハナゾノ (森の入口1)

森の入口が発光している <進め> 濃密な葉 ぬれた幹 小枝が ゆっくりと上下している <さあ、こちらへ> 森のざわめきを聴きながら わたしはゆっくりと 目を開ける 芦…

ヒミツノハナゾノ(魔法が終わるとき)

「魔法がとけてしまったの」 目をあけると 光に満ちた世界 ダイヤの樹々はもうなくて 一面、色あせた重い草木 ミドリは泣いている しゃがんで 帰りたい、帰りたいのに …

~銀座の昭和を残したい~Kindle写真集〝CRP TOKYO GINZA〟(GR☆Club)

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 GR☆Club撮影会のKindle写真集「CRP TOKYO GINZA」が発行されました。 27名のメンバーによる、…

ヒミツノハナゾノ (safety place)

あなたはここにいる 膝を抱えて みっつのときも 十歳のときも 十九歳のときも 暗闇はあたたかくふんわりとあなたを包む 物置小屋で、ひとり夜のベッドで、そして 廊下に並…

ヒミツノハナゾノ (境界付近)

パタパタと音がする 扉が開いたり閉じたりしている 風が強い ヒミツノハナゾノは恐怖と ともにある 風が強い 風が強い 扉が開いてしまう 窓が 割れてしまう

2022.12.18.

来年のことを考えている。いくつかのやりたいことのために、いくつかのことをやめて、いくつかの勉強をして、頭を強く持たなければ。 きょう突然のお休みとなり、たくさん…

二重の風景

写真を撮る。 街のスナップだったり、公園だったり、旅先の風景だったりする。 シャッターを切る私の脳裏に、もうひとつ別の風景が横切る。 そのことには写真を撮り始め…

オレンジとの再会 / 2010.02.14.

あたしの中にずっとオレンジがある。 特にオレンジが大好物なわけではないのに、気がつくと、あたしのみえない一番奥の方に、オレンジはころがっている。15才くらいのこ…

2022.11.2.

眠れない夜に。目隠しを外す。 海が浮かびあがる。 私は友人と遠くの海を眺めている。 降り注ぐ光。たくさんの宝石の粒が乱舞し、揺れる海面。 私はなぜ、あの日海へ降…

2023.6.22.

折りたたまれた白い紙を開くと 一篇の詩だった。 「午後四時の森」 最後まで読み終えると涙が止まらない。 あぁ、過去の私からのプレゼントなんだ。 見失ったすべてがここにある。 きっと、 写真にしてみせる。 ありがとう。

「東京」

夜、駅前のコンビニの有線放送から、桑田さんの「東京」が聞こえてくる。息が止まって動けなくなる。 いつだったか、私は「東京」だけを繰り返し繰り返し聴きながら、数ヶ月、新宿の街を撮り続けた。 カラダを人波にゆだね、あるいは逆行しながら、夜の海に飛び込むような勇気と、悲しみを持って。 またいつか、街が撮れるだろうか。 表皮の喧騒ではなく、街とともに揺蕩いながら、カメラに絡まるせかいの断片を。

ヒミツノハナゾノ (森の入口1)

森の入口が発光している <進め> 濃密な葉 ぬれた幹 小枝が ゆっくりと上下している <さあ、こちらへ> 森のざわめきを聴きながら わたしはゆっくりと 目を開ける 芦田みゆき | 写真と言葉 miyuki_photo.and.words https://www.instagram.com/miyuki_photo.and.words/

ヒミツノハナゾノ(魔法が終わるとき)

「魔法がとけてしまったの」 目をあけると 光に満ちた世界 ダイヤの樹々はもうなくて 一面、色あせた重い草木 ミドリは泣いている しゃがんで 帰りたい、帰りたいのに もう入口はみつけられない ミドリ、あなたは迷子なのではなくて そもそも帰る家がないことを 忘れている あたたかい、恐怖のない場所など どこにもなかったんだ

~銀座の昭和を残したい~Kindle写真集〝CRP TOKYO GINZA〟(GR☆Club)

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 GR☆Club撮影会のKindle写真集「CRP TOKYO GINZA」が発行されました。 27名のメンバーによる、約600ページの写真集です! 。✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆ ~銀座の昭和を残したい~ 街は呼吸をしています。刻々と店舗が入れ替わり、急速に古いビルが消えていくのを感じ、むかしからの姿を写真に残し、新しい街を受け入れていきたい、そんな気持ちから撮影会を企画しました。 銀座の街は何度撮りに

ヒミツノハナゾノ (safety place)

あなたはここにいる 膝を抱えて みっつのときも 十歳のときも 十九歳のときも 暗闇はあたたかくふんわりとあなたを包む 物置小屋で、ひとり夜のベッドで、そして 廊下に並べられたロッカーの裏側で 闇に喧騒が傾れこむ 怒鳴り声も、けたたましい笑い声も、もう あなたを傷つけたりはしない

ヒミツノハナゾノ (境界付近)

パタパタと音がする 扉が開いたり閉じたりしている 風が強い ヒミツノハナゾノは恐怖と ともにある 風が強い 風が強い 扉が開いてしまう 窓が 割れてしまう

2022.12.18.

来年のことを考えている。いくつかのやりたいことのために、いくつかのことをやめて、いくつかの勉強をして、頭を強く持たなければ。 きょう突然のお休みとなり、たくさんのノートを持ってでかけた。 でも、ぼんやりするアタマと、かるい吐き気と頭痛があり、帰ってきてしまった。熱を計ると35.2度。またか。まずは健康でないとなぁ。 週末には船に乗る。光に満ちていますように。

二重の風景

写真を撮る。 街のスナップだったり、公園だったり、旅先の風景だったりする。 シャッターを切る私の脳裏に、もうひとつ別の風景が横切る。 そのことには写真を撮り始めて間もなく気が付いた。 新宿の地下道に座り込みカメラを握りしめていたとき、 立ち上がり雑踏に身を任せていたとき、 私は勝浦の海を見ていた。 それはほとんどの場合が記憶の風景だ。 私にとってのリアル、ドキュメントとは、 記憶や、心身に滓のように浮き沈みする経験の断片も含んだもので、 写真に写った風景にはそれらがす

オレンジとの再会 / 2010.02.14.

あたしの中にずっとオレンジがある。 特にオレンジが大好物なわけではないのに、気がつくと、あたしのみえない一番奥の方に、オレンジはころがっている。15才くらいのころ、オレンジは強く香った。そして10代の終りになり、オレンジは次第に腐敗していったのだ。やがて、あたしから香りは消え、体中が固い石でいっぱいになった。 オレンジが帰ってきたのは、ふとしたきっかけからだ。 おととしの春、あたしは新しいカメラを手に、新宿へ向かった。その時のあたしは、風化したパラフィン紙のようだった。小さ

2022.11.2.

眠れない夜に。目隠しを外す。 海が浮かびあがる。 私は友人と遠くの海を眺めている。 降り注ぐ光。たくさんの宝石の粒が乱舞し、揺れる海面。 私はなぜ、あの日海へ降りていこうと思わなかったのだろう。 目をつむる。 光は瞳から溢れ、森へとひろがっていく。 風が冷たい。 ずっと書きたいと思っていた日々の写真と言葉。 書きたいことはたくさんあります。 少しずつ綴っていきますので、よろしくお願いいたします。 2022.11.20. 「文学フリマ東京35」に「本のまち 双花町」