贈り物。
先日、贈り物をする機会があった。
彼女や家族以外にはなかなかあげる機会が少ない。
今回は職場の先輩に。
当日には渡せず連休中に買いに行く予定を立てた。
いつもはなんとなく家族だったらこんなのがいいだろうなぁ彼女だったらこんなの喜んでくれるだろうなぁって結構ラフに買い物を楽しみながら選ぶことが多い。
だけどなんだろう。そこまで近すぎず遠すぎずの人に送るプレゼントってなんだろうと考えてしまった。
いや当然いつも考えているのだが、変に考えてしまったという話。
その先輩はいつも優しく接してくれてわからないことを一番聞きやすい立場にいると思っている。
そんな先輩の趣味や好きなものは大体小学生と一致する。
恐竜や仮面ライダー、ウルトラマン、車などなど、、
本人はそれをネタにしているけど、個人的にはひっそり羨ましいなと感じていた。
自分はこれが好きってはっきり入れるところ、それらに対する膨大な熱量での演説。自分にはない個性であんなふうになれたら楽しいだろうなって日々思っている。目標にさせていただいております!
そんな先輩に送ろうとしていたものはずっと頭の中に決まってあった。
なんかの図鑑を贈ろうと思っていた。ちょっと小学生ネタも込みで。
本屋に行ってそのコーナーにつけばたちまち、自分の興味もそそられていった。
どれにしようか迷っていた時色々考えていた。
本来贈り物って、どういうものを渡すべきなんだろう。
自分は必ず自分の好きなものの中や自分の好きな趣味の中から贈る人に所有してもらいたいものを選ぶ。
今こうやって文章化してみるとやや押し付けがましいな。
少しでも自分が選んで贈る相手の一部に刻まれているとういう実感を得たいのもあるし、どうせ喜んでもらうなら自分の知っている分野で喜んでもらいたい。
でも、今回は「本」というテーマが決まっていて自分の文脈ではその贈る相手にまされる分野が無さすぎる。
そこは勝てないから今までの自分の贈り物のポリシーが崩された。
ひとまず、恐竜の図鑑を購入しラッピングしてもらった。
これでいいのかなって結構不安になりながらラッピングを待った。
もう全部図鑑の中身を知っていたらどうしようとか、もしくはもうすでに同じものを持っていたらどうしようだとか、渡すときにこれでたくさん恐竜を学んでくださいとか言っても角が立つし寒いなとか思ったり。。
そんなもやもやと購入したものを持ち、帰路に着く。
今思い返すと結構可愛いことを気にしていたなと、、、
そういえば、この前先輩とこの仕事をしていなかったらどの職業になりたかったかという話をした時に考古学者になりたかったという話を思い出した。
そうだ、このプレゼントを将来考古学者になってもらうための応援の証として送れば結構筋が通るのではないか?と閃いた。
そうすればこの贈り物は応援の証となり、内容がどうこう、もうすでに所有しているかなどを考える必要がなくなる。
個人的にこの仕事以外だったら考古学者の職業に就きたいという話がかなり印象強かったのだと気づいた。だから本をテーマに掲げた時にすぐに図鑑が出てきたし、きっとなんとなく恐竜の図鑑を手に取ってレジに持っていったのだろう。直感って大事。
本来、贈る行為って、その人との思い出や経験からくる自分の素直な願いや応援を贈り物というメタファーを用いて送る相手に表現する行為なのではないか。
と思った。
今回は、
その人との思い出+自分の願い(ネタではある)
がうまいこと合致した文脈だったことが功を奏した。
これはどちらかが欠けててはいけないと思う。
思い出だけだとただの振り返り。自分の願いだと押し付け。
この2つが組み合わせっていいものを贈れる、自信を持って。
これを閃いた時なんとなく課題で行き詰まった時に文脈の構成で壁を突破できた感覚とすごく似ていて快感だったので言語化して残しておこうと。
すごく久々に感じるこの感覚だった。