回文ショートショート 人間ども!
●回文
どけや! 大火事の野鹿、大火傷。
●ひらがな
どけやおおかじののじかおおやけど
●解説
古来、奈良とかでシカは神鹿などと称され神格視されてきた。さて、乾燥した冬の日、山火事発生。野に放たれているノラなシカが大火傷をおったとの連絡あり、獣医のAは急ぎ現場に急行を試みるも、野次馬などに阻まれてクランケのシカのところにたどり着けない。重い火傷(Ⅲ度)と聞いている。一刻も早く手当てをしなければ、その焦りから、つい言葉も荒くなり、群がる人々に『どけや! 人間ども!』などといきってしまい、白い目で見られることに。