【第3話】選択の力……運命を変える瞬間
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【第3話】選択の力……運命を変える瞬間
場面1:揺れる心
タイガとアイリは、新しい日を迎えながらも、それぞれ心に重いものを抱えていました。アイリはリョウとのやりとりで感じた温かさに胸をときめかせつつも、それが単なる友愛なのか、それ以上の感情なのか分からず困惑していました。一方、タイガはさくらからの何気ない優しさに胸を打たれるものの、それが本当の友情であるべきか、どう向き合えばよいのか自問していました。
学校の帰り道、タイガとアイリは偶然同じ道を歩くことになり、沈黙の中で互いの悩みを感じ取ります。
「タイガ、私…最近自分の心が分からなくなる時があるの。」
アイリが言葉を切り出すと、タイガはゆっくりと頷きました。
「俺もだよ。どうしたら正しい選択ができるのか…そればっかり考えてる。」
タイガの真剣な顔を見たアイリは、小さく息を吐きました。
場面2:心の声
その夜、アイリは一人、自分の部屋で静かに考え込んでいました。鏡に映る自分の顔を見つめ、心の声に耳を傾けます。
「これは私の本当の気持ちなの?それとも何かに流されているだけなの?」
アイリは深呼吸をし、胸に手を当てて心の奥底を探ります。その時、ルシェレの優しい声が心の中に響きます。
「アイリ、迷うことは自然なことだ。だが、その迷いの中でこそ、自分が本当に大切にすべきものが見えてくる。」
彼女は驚きつつも、その言葉に少し安らぎを感じました。一方で、なぜ天使長ルシェレがそのような言葉をかけてくれるのか分からず、胸がざわつきます。
場面3:ルシェレの試練
翌日、タイガとアイリはいつものように学校に向かいますが、途中で不思議な光景に出くわします。廃墟のような建物の中から、奇妙な声が聞こえてきたのです。
「助けて…誰か…」
二人は躊躇いながらも足を踏み入れ、そこで待っていたのは天使長ルシェレでした。ルシェレは穏やかな笑みを浮かべ、二人にこう語りかけます。
「君たちには、試練が与えられる。正しい選択をする力を持つ者だけが、本当に強い心を持つことができるのだ。」
ルシェレの言葉に、タイガとアイリは困惑しながらも真剣に耳を傾けます。彼の指し示す先には、二つの道がありました。一つは美しい光が差し込む楽園のような道。もう一つは暗く険しい山道。
「楽園に見える道は、安易な選択だ。だが、その選択は短い喜びしかもたらさない。険しい山道こそが、本当に君たちを強くし、神の願いに応える道なのだ。」
二人は顔を見合わせ、互いに頷きました。簡単な道を選びたくなる自分の心と、困難を乗り越える覚悟を試されていることを理解したのです。
場面4:新たな決意
タイガは深く息を吸い込み、山道へと一歩踏み出しました。その背中を見たアイリも、勇気を振り絞って同じ道を選びます。
険しい道の途中で、二人は互いに支え合いながら進んでいきます。疲れ果てる瞬間もありましたが、二人の心の中には、神様への報告と相談という新たな行動指針が芽生えつつありました。
エンディング:未来への希望
山道を登り切った先に待っていたのは、神様の温かい光でした。その光の中で二人は、新たな自分を発見し、純潔を守ることの真の価値を改めて感じます。
「タイガ、私たち…一歩前進できたよね。」
「そうだな、アイリ。これからも一緒に乗り越えていこう。」
二人は静かに微笑み合い、新たな試練に立ち向かう決意を固めました。
つづく【第4話】へ
- 1月10日12:00配信予定!お楽しみに…
✅あとがき
物語をお読みいただき、ありがとうございました。
タイガとアイリは試練の中で大切な「選択」を迫られました。
人生の中での選択は、私たちに新たな一歩を促し、時に運命を変える瞬間となります。
読者の皆さんに、物語を通して問いかけたいことがあります。
心に響いた質問を下記から1つ選び、ぜひ考えてみてください。
🍀【問い1】あなたの「選択の力」🍀
- これまでの人生で、『あの時の選択が今につながっている』と感じたことはありますか?
🍀【問い2】本当の勇気とは?🍀
- 周囲に流されず、自分の心の声を信じて行動するには、どんな勇気が必要だと思いますか?
🍀【問い3】大切な存在を守る選択🍀
- あなたにとって、どんなときに『守りたい』という気持ちが湧き上がりますか?その思いを、どう選択に変えていきますか?
感じたことや考えたことを、ぜひコメント欄でシェアしてください!
「フォロー」と「いいね」もよろしくお願いします。励みになります。
皆さんの声は、物語を彩り、新たな物語の種となります。
次回【第4話】もお楽しみに!
1月10日(金)12:00配信予定。
作家 神代 純(かみしろ じゅん)
それでは次回【第4話】でお会いしましょう!