探究の達人① 探究とは?
来年度からとうとう「総合的な探究の時間」はスタートします。ふたば未来学園高校は、探究学習がスタートして5年目になります。何をしていいのか分からない状態から進めて来たのですが、そこから得られた事を少しでも発信していければと考えています。
そもそも探究とは何なのか?まずはここから行ってみます。(違う!と思われることもあるかもしれませんが、その時は、その違和感を教えていただけると幸いです。
1.探究って
「探究」を調べてみると
「探し極める」と書く様に、物事の本質や意義を探って見極めようとすること。明らかにしようとすること。
NHKの番組「チコちゃんに叱られる!?」のプロデューサーは、次の様に言ってます。
「答えが分からなくてもいい。どこまでどう調べたかが大事!」
「どんなネタでも、答えを探すために深掘りしていくと面白いエピソードが出てきて、「もっと詳しく調べてみよう!」となることがある。」
テストで問われる問題とは全く違うって思いませんか?
2 .テストで問われる学問と探究的学問の違い
少し話を飛ばします。
先日、インターステラーと言う映画を見ました。この映画は、有名な物理学の先生が本気で監修した映画で、最新の物理学を基にした理論がたくさん出てきます。何せ、ブラックホールの中に入ってしまい別の次元をリアルに表現しているわけです。↓これすごいですよ!Oculus Goで見たらすごい迫力でした。
この映画を見て、“重力“にとても興味を持ち、「重力とは何か〜アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る」(大栗博司著)を手に取りました。その中でこんな言葉がありました。
物理学が扱う自然界は極小から極大まで大きな幅をもっているので、その全てをいきなり一つの理論で説明するのは容易ではありません。最終的にはそれを包括する根源的な理論を発見するのが物理学の願いですが、まずはわかる範囲から理解し、・・・(中略)・・・その(物理学)歴史を振り返ると、物理学の理論が説明できる範囲は、おおむね「10億」のステップを踏みながら広がってきたことがわかります。
原始時代から、これまで、身の回りのことからコツコツと「10億」ものあゆみがあって初めてこの映画も楽しめたのだなと思うと、人類のこれまで発見してきたことの積み重ねの素晴らしさをとっても感じてしまいました!↓こう言うことなんだな!(一生懸命描きました 笑)
テストで問われる学問(教科学習 含)は、基本的に、「最短で正確に答えにたどり着くこと」が問われることが多いです。これは、これまで人類が明らかにしてきたことをみんなで共有してそれを土台に新しいことにチャレンジしましょう!って意味があるわけです。
一方、探究的な学問は、「未知のことに対し、これまで人類が明らかにしてきた事を土台に、自分も、他の人たちも納得のいく納得解を見つけること」なのだと思います。
どっちが大事と言われたら?どっちも大事ですってことになります。
知識とか技術を持っているだけでそれを活かさないとそれって、もったいないですよね。逆に、未知のことを明らかにしようとしても、土台になる大事な事を知らないと、高く飛ぶことできないですよね。「総合的な探究の時間」が始まって、この大事な両輪が本格的に回り始めるんだと実感してます。
【高校の現場から】
探究を進めていくと、生徒たちは、自分なりの理想の未来を想定し実現するために自分なりのプロジェクトを考え実社会で実践していきます。彼らは、とても生き生きしてます。地域の人から、反応が得られ、時には褒められるので、やりがいもあるし、自己有用感も感じることができるわけです。
だがしかし、探究的なアプローチはやるけど、それを裏付ける様な勉強を避ける生徒が多いかもしれません。調査をする上で、統計学的な学びが必要だし、これから10年でどの様なテクノロジーがどの様に社会で生かされるのかと言った情報(未来リテラシーと呼ばしてください)も必要になるのです。
未来リテラシーについては後ほど書かせてください。
探究学習を効果的に進めるために↓この事を伝えることがとても重要です!
読書とか、教科学習とか、わからない事をわかるまで食いつくことって、探究的な学びではとっても大事なんですよ!
次回は、
◯高校現場で見えてきた3種類の探究
◯あるべき未来とありたい未来、この見方で、探究が変わる?!
◯未来リテラシーって何だ!
を書きます。
今回も読んでいただきありがとうございました!
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