今も聞こえるあのおふくろの声
今日は母の誕生日。
最近の七十代は気持ちが若いのか母もそんなに高齢には見えない。
とはいえそれなりに衰えは出てきているようで目の調子があまり良くないらしい。
危険なので最近は夜の運転は止めてもらうようにしている。
本人はまだまだ車に乗りたいらしいが次回の更新で免許の返納をしてもらいたいと私たち兄弟の間では話している。
今年の誕生日プレゼントは母の大好きな郷ひろみのベストアルバムを選んだ。
喜んでもらえるかどうかドキドキしながらついさっき実家に行ってきたが、思いのほか好反応で選んでよかったと思った。
子どもの頃はお金がないので兄弟でお小遣いを出し合って一輪のひまわりやバラなどの花を贈っていた。
それと定番だが感謝の手紙を添える事も忘れなかった。
母は素直な人なのでうわぁ嬉しいっと言って私たちをぎゅっと抱きしめてくれたものである。
その時になぜかお日様の匂いがしたのをよく覚えている。
私は記念日マニアなので家族全員の誕生日は頭に入っている。
我が家は夏生まれが多くて7,8,9月の間に6人も誕生日が集中している。
なのでこれから三か月は各々に渡すプレゼントやお祝いの言葉を考えるのが楽しくも頭を使う時期になる。
プレゼントは何を渡したかをメモしているので被ることが無いようにしている。
甥っ子も夏生まれだが小さいころは音楽が大好きだったので私がもう聴かなくなった古いCDを何枚もあげていた。
そのせいか甥っ子は若い割には昭和歌謡に明るい子に育った。
たまに上司とカラオケに行くと80年代の歌を知っているので可愛がられるそうでおじさんのおかげだよと感謝されることもある。
姪っ子は小さい頃からリアリストでお小遣いを貯めるのが趣味だったので毎年ポチ袋に気持ちばかり包んで渡していた。
二人とももう成人したし今は離れて暮らしているのでなかなか誕生日を祝う事はないがおめでとうのLINEは欠かさずに送っている。
あまりLINEを見ないのか返信があることはまれだが、まあ気持ちの問題である。
今年は身内に不幸が続いたので少々気持ちが沈んでいたが、今日みたいにおめでとうを言える日があることが心の支えになる。
母は私の料理の師匠でもあり、まだまだ教えてもらいたい料理が山ほどある。
特に私が世界一だと思っているコロッケの作り方は習っておきたい。
普段はなかなか一緒に台所に立つことはないが、いざ料理を作り始めると親子なので阿吽の呼吸でスルスルと手が動く。
今習いたいのはひじきの煮物とかおからの炊いたのとかの渋い副菜である。
メイン料理の脇にちょこんと添えられた副菜は和食が良いなと思い始めている今日この頃。
自己流で作る事は出来るがやはり舌に馴染んだ実家の味が恋しくなる。
ちょっとした事で仕上がりがグッと変わってくるのが料理というものである。
私もそれなりに料理はするが母の域に達するまでは修業が全然足りていない。
これからも母には高い壁でいてもらわないと困る。
実家の味を受け継ぐためにもまだまだ元気でいてもらいたい。
と、そんな事を考えながら昨日の晩御飯の話をば。
昨日のメインは冷しゃぶ。
キャベツがあったのでこれを千切りに。
玉ねぎを薄切りにして水に晒しておく。
薄切りの豚肉をサッと熱湯でしゃぶしゃぶ。
火が通ったらザルに空けてそのまま冷ます。
その間に副菜づくり。
冷凍庫から小エビを取り出して解凍。
卵を三個割って鶏がらスープの素、塩コショウで味付け。
フライパンに油を敷いて小エビを炒める。
しっかり炒めたらそこに卵を流しいれる。
後は手首を使ってパタンと折りたたんで小エビのオムレツの完成。
後はぬか漬けの人参を切って、冷やしトマトを準備。
冷しゃぶをお皿に綺麗盛り付けて上から市販のオマールエビ風味のドレッシングをかけたら晩御飯の出来上がり。
おーい出来たよと妻を呼ぶ。
いただきますをして食べ始める。
昨日は缶チューハイを一本だけペシッ。
キウイ味のチューハイだったがそんなに甘くなくてご飯の邪魔をしない味だった。
たまにはこういう変わった味も良いなと思いつつキュウッ。
ではぬか漬けから齧る。
だいぶ味が安定してきたなと思いつつポリポリ。
次に小エビのオムレツを食べる。
小エビとはいえエビなのでプリッとしていて食感が楽しい。
味もなかなか良くて箸が進んだ。
ではメインの冷しゃぶを。
オマールエビ出汁のドレッシングがなかなか秀逸で今日はエビ尽くしだなと思いつつパクリパク。
そろそろ冷たい料理が嬉しい季節になってきたね妻に話すとこのドレッシング美味しいねと言っていた。
冷やしトマトもつまみつつ、一時間くらいでご馳走様。
軽く飲んでほどほどに食べて満足感の高い一食だった。
後片付けをササッとして早めに就寝。
おかあさん、おたんじょうびおめでとうございます。
これからもおげんきで。
ずうっとずうっとだいすきです。