おっと、そこに差してしまわれた。
今朝の事である。
いつもの時間に目が覚めてトイレに行こうとしたら玄関に何やら赤いものが見えた。
といってもホラーな話ではなく正体は回覧板である。
今年の自治会の班長をしているおばちゃんがいるのだが、この人がなぜか回覧板を持ってくると必ず玄関のサッシに差し込んで帰る。
これをやられるとサッシが痛むので正直止めてほしいのだがいちいち苦情を言いに行くと角が立ちそうなので躊躇している。
謎なのは一緒に持ってくる広報はちゃんとポストに入れている事だ。
我が家のポストは割と大きいサイズなので回覧板も余裕で入る。
なのにかたくなに回覧板だけは玄関に差してあるのだ。
この光景を見るとああ、またやられたと何とも言えない気持ちになる。
班長のおばちゃんは人柄は良いのだがかなりマイペースな部分がある。
たまに出会っても自分の話しかしない。
それも息子さんやお嫁さんの愚痴だったりと内容は聞いていてよくわからないし笑顔になれる話でもない。
少し前に病気で入院していたので最近では会えばその話題ばかりだ。
どうにも死に損ねたわよと言われて何とリアクションしたものかと困ってしまう。
そんな我が道を行くおばちゃんパワーにいささか押され気味である。
とりあえず回覧板だけはちゃんとポストに入れてもらおうとやんわりと伝えたい。
私の住んでいる所は基本的に他人に干渉しないエリアで家族構成が分かるのはお隣さんと一人暮らしの班長のおばちゃん位である。
たまに夜にごみを捨てに行くと夜のお散歩中の小さいお子さん連れの若いお母さんとすれ違う事がある。
そんな時は必ず自分から挨拶をすることにしている。
それだけで相手の警戒心が薄れるのがよくわかる。
ああ、コミュニケーションの基本はやっぱり挨拶なんだなぁと実感する。
私はおっさんだし見た目が怪しいので不審者扱いされないようにかなり気を付けている。
おかげさまで今のところ通報案件には至っていない。
何にせよ目立たないでひっそりと暮らしたいものである。
そんな事を考えながら昨日の晩御飯のお話し。
昨日は土用だったのでうのつく食べ物でうどんをメインに。
まずは副菜づくり。
豆苗をよく洗ってざく切り。
卵を溶いておく。
フライパンに油をしいて火を点ける。
卵を流しいれて半熟になるまで火を通す。
そこに豆苗を入れて軽く炒める。
味付けは塩コショウのみ。
これで豆苗と卵の炒め物の出来上がり。
次はメインを。
玉ねぎ、にんじん、キャベツをそれぞれ刻む。
豚バラ肉を細かく切っておく。
フライパンで豚肉から炒める。
野菜も加える。
全体がしんなりしたら水、鶏がらスープの素、塩、醤油、黒酢、砂糖で味付け。
別のフライパンでうどんを炒める。
焦げ目がつくまでしっかり火を通す。
こんがり焼きあがったらうどんをお皿にあける。
炒めておいた豚肉と野菜のフライパンに水溶き片栗粉を加えてとろみをつけてそれをうどんにかけたら柔らか皿うどんの完成。
汁物はキャベツの味噌汁。
よしよし、出来た出来たと妻を呼ぶ。
昨日は休肝日にしたのでお酒はお休み。
いただきますをしてまずは豆苗から食べる。
ショリショリした歯応えで爽やかな味わい。
卵が全体をまろやかにしていてなかなかいい塩梅である。
実は私は豆苗に苦手意識を持っていたのだが、改めて食べてみて良い方にイメージが変わった。
ではメインのうどんを食べる。
よく餡を絡めてフウフウしながらズルルッとすする。
中華風の味付けで黒酢がさっぱりさせてくれる。
長崎の皿うどんとは似ているようでそうでもないような料理だがこれはこれでアリだなと思う味わいである。
何より一玉三十五円のうどんが主役になっているのが痛快で気分はとても良かった。
妻も美味しいねぇと言って食べてくれたのでニコニコしてしまった。
お酒抜きの晩御飯なので割とすぐにご馳走様。
お腹は八分目だったがここの所食べすぎだったので丁度いい。
デザートにアイスの誘惑があったが未練を断ち切ってお風呂に入ってすぐに床に就いた。
さて、今日もそろそろ晩御飯の事を考えねば。
あれがあったからこれをこうして…それからそれをああして。
うん、何とかなりそうだ。
毎日のご飯づくりが家事の中で一番テンションが上がる。
だって楽しいんだもん。
お酒は何を飲もっかな~、ニヒヒ。