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NAIST合格体験記(2024年第1回情報科学領域, 得点率87%)



私について

この度,NAISTの情報科学領域に合格しました.私自身,体験記には大変お世話になりましたので,次回以降,NAISTを受ける方のために記録を残しておこうと思い記述いたしました.

自分のスペック

・高専の専攻科2年
・GPA 3.0/4.0 (自高専の平均が3.6くらいあるから心配していた.)
・TOEIC 700点(NAIST受験生の平均が600後半らしい)
・開発系のコンテストへ3度参加(1回は,本当に運よく全国2位)
・アルゴリズムとかはできない

その他の自分の情報

・高専専攻科での専攻分野:機械学習
・NAISTでの希望する専攻分野:ソフトウェア開発
・NAISTの専願(筑波も考えていたが,行きたい研究室がなく断念)
・研究室訪問は恥ずかしながらオンラインで実施してもらいました.
・学会発表は一回(こちらも恥ずかしながらオンライン)
・アルバイトでなんちゃってリーダー(対応力は若干あがったかも)
・定期テストは弱よわで,高専本科では毎回真ん中くらいをキープ.高専の専攻科では自分の学科では多分最下位.

入試の配点

ご存じだとは思いますが,書いておきます.
書類審査50点、英語30点、数学30点、面接90点

面接での,「研究力があるかどうか」の配点がでかいです.
書類審査の点も高いですが,GPAの提出は求められませんでした.
成績証明書の提出は高専本科と,専攻科で求められたのでNASIT側でGPAを算出するのだと思います.

倍率,得点開示

例年倍率は2.5倍ほどなのですが,2024年は1.5倍ほどでした.

合否が分かった1週間後に得点開示のメールが来ました.

自分の点   :174/200
合格最低点 : 124/200

過去の合格最低点の推移は,134→139→148→144→124(今年)
なので,大幅に下がっています.

自分の点も合格最低点も想像と違い驚きました.

入試本番の出来

数学(12分)

スケッチブックとペンを用意し,オンラインでPCのカメラに向かって確か12分で先生に向かって2問を説明しました.
出た問題は,2×2の行列を余因子展開する問題と,正方形の面積がある条件の時に直方体の体積を最大化するという高校数学の問題でした.
過去にでた数学の問題は一番下に載せています.

試験担当の先生に,まず「こういう方針で進めていきます」と述べてから回答を開始しました.聞いたらアドバイスをくれることは過去の体験記より把握していたので,つまづく度にすぐに先生に聞いていました.最後は,時間が足りなかったのですが,先生から,「次はどういう方針で解くつもりですか?」と聞かれて,方針を答えて終わりました.

面接(12分)

面接では,ほとんどNAISTで行いたい研究について聞かれました.
面接練習は15時間くらいしました.小論文を丁寧にかいたので,そこまで時間をかけずに済みました.ちょっと詰まったのは,オブジェクト指向言語のメリットと,Javaはどれくらいできるのか,という質問です.研究対象の言語がJavaなので聞かれるとは思っていましたが,何度か深堀りをされ,苦しかった記憶があります.
具体的には下記です.

[ 聞かれた質問項目 ]
・行いたい研究についての概要(自分は2分ほど話しました)
・コードは書けるか,またその言語は?
・私が提案した「説明変数を増やすこと」について詳しく
・説明変数を増やすことのメリットとデメリット.
・分類をするためのデータはどうするのか.
・どの言語のコードクローンを分類するのか
・Javaはどれくらいできるのか.
・オブジェクト指向言語とは,またそのメリットは?
・専攻科で行ってきた研究について,なぜ記載しているようなアルゴリズムを用いたのか,その経緯は?
・専攻科で開発した学習モデルの改善できそうな点は?
・専攻科の研究におけるシステムの予測間隔は改善できる?

対策

数学

マセマを一通りといてから,指定教科書を解いていました.試験時間が短いので,激ズム問題は出ないだろうと踏んで,例題や基礎をしっかり勉強していました.数学は基礎だけで,小論文や面接練習に時間を割いた方がいいと思います.

小論文

一か月くらいかけてA4を2ページ書き上げました.その内,テーマ決めに2週間かかりました.おすすめは,Notionで関連論文をまとめるのがおすすめです.たくさん読んで記録していくと,ここを改善できそうだな,という点が見えてきます.そして,これなら研究に出来そうだなと,形になってきます.
ここにたどりつくまでが一番苦労しました.

Notionで論文をまとめる際にはこちらを参考にしました.体験記こみです.

TOEIC

こつこつ頑張っていました.TOEIC700点を取ったのは,専攻科1年(B3と同じ)の夏です.そのあと,もう一回チャレンジしましたが学校が忙しかったため勉強ができず,650にまで落ちました.どこかの長期休みにまとめて勉強をするのがおすすめです.

ちなみにですが,僕は英語が本当に苦手でTOEICを受験しまくり点数を上げました.高専生は特に英語が苦手なことで有名っぽいです.
得点推移はこれです.
235(高専1)→345(高2)→505(高3)→650(高4)→430(高5)→700(専攻科1)

モチベーション

僕は時々これを見て頑張っていました.NASIT卒業後の就職先です.
GoogleやApple,アクセンチュアやAWS,富士通,ソニー等がいます.

これを見て,頑張っていました.

すいません,冗談です.

本当は志望する研究室に行きたい!将来強つよエンジニアになりたい!と思い始めたのがきっかけです.
ソフトウェア開発系の研究室で,NASITにとても面白い研究室があり,研究室訪問をした時に一気に惹かれました.学生さんと先生がたの雰囲気もよく,ここに進学したいと思うようになりました.
ネームバリューを求めて筑波大学の院にいくことをずっと考えていましたが,結局NAISTの研究室に惹かれてNAISTを専願で受けることにしました.

あとは,モチベーションの維持方法としてNASITの体験記をたくさん見ていました.
なるほど,数学0完でも受かるんだな,や,面接で数問答えられなくても大丈夫なのだな,と安心をするために見ていました.
でもよく,「東工大には受かったけど,NASITは落ちた」や,「TOEIC900点早稲田卒」という体験記,「京大の滑り止め」みたいな記事も多く,メンタルが壊れそうになることもよくありました.
それでも体験記は見た方がいいと思います.参考になる情報の方が多いです.

基本的に体験記を書いているような人は,強つよの上位合格者なのだろう,と割り切って,見ていました.受かったら自分も体験記を書いてやろうくらいの気持ちでいました.

おすすめのサイト等

  • Google Scholar:論文検索

  • Qiita:エンジニア向けコミュニティサイト

  • 3秒敬語:敬語の訂正(教授とのメールは,ChatGPTや3秒敬語を一回介していた.言葉遣いのミスは命とり.)

  • Notion:ハイテクメモ(小論文関係や日程等を一括で管理.これなしでは何もできない.)

終わりに

最後までよんで下さりありがとうございます.
よかったらいいね,フォローをお待ちしております.

参考にしたサイト(過去問)です.




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