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足部から考えるスタートダッシュ


いつもC-I Baseball「トレーナーマニュアル」をご購読頂きありがとうございます!
C-I Baseballは2023年5月で4期目を迎えました。
ここまで、C-I Baseballの活動を続けられているのは、応援し必要として下さる皆様のおかげです。
この場を借りて感謝申し上げます。

今期の「トレーナーマニュアル」では以下のように新たなライターによる記事の配信なども加え、これまで以上に多くの視点から学べるマガジンとして展開していきます。



■今期のトレーナーマニュアル構成


①野球現場でのトレーナー活動
 チームトレーナー、育成年代への関わり、パフォーマンスについて
②臨床現場での選手への対応
 投球障害への対応、インソールからの介入
③ゲストライターの登場
 バイオメカニクス、栄養、各分野の専門家の方に執筆
④C-I Baseballメンバーの登場
 2020年からC-I Baseballへ加入し育成メンバーとして活動していたメンバーがいよいよライターとして登場します。


今期も須藤は変わらず足部についてお話しさせていただきます!


・・・・・・・・・以下本文・・・・・・・・・


■はじめに

野球でのスタートダッシュ(一歩目)は走塁・守備に必要な動きです。

●走塁(盗塁・帰塁・打球によるスタート)
●守備


足は速いがスタートの一歩目が遅れる選手いませんか?

なぜ一歩目が遅れるのでしょうか?

反射神経?反応?

もちろん瞬発力は必要です。
しかし私がお話しするということは足部から考えられるという事です。

まずは次のスライドをご覧ください。⬇️⬇️⬇️

スタートダッシュ時の左右へのスタートを比較すると動作の違いが見られます。その違いと選手の動きやすさの感じ方は一致してきます。

では上下どちらのスタートの方が良いと言えるでしょうか?

これを読まれている方も経験はあると思います。徒競走でどちらの脚を前後にするか?スタートをしやすい脚と蹴りにくい脚がありませんか?

次のスライドをご覧ください。

右側にスタートを切るときの方が左足の母趾・母趾球で蹴り出せています。
左側へのスタートは、右足で蹴れていないため骨盤が進行方向に対して向いていません。


なぜ左右で動きが異なるのか?


それは足部機能が影響してきます。

足部機能
●距骨下関節
●横足根関節
●足趾

足部が機能しないと地面からの反力を利用できません。

今回は足部の中心とも言える距骨下関節から考えていきます。


まずは評価からです。

■距骨下関節評価

距骨下関節は回内ー回外という動きがあり、可動域は約30°と言われています。


人が動く際に重要なのは距骨下関節をコントロールする事だと考えます。
距骨下関節は回内・回外の動きがあります。立位時はこの中間位で距骨下関節が保持できる事が理想です。距骨下関節をインソールでコントロール出来れば足部や膝などの疼痛を軽減する事が可能です。例えば、扁平足で後脛骨筋が痛むからといって全て距骨下関節を回外に誘導するわけではありません。回外に誘導していい距骨下関節と、回内に誘導しなければいけない距骨下関節があります。


そこで重要になるのが『距骨下関節の中間位』です。


距骨下関節の中間位と言っても左右異なるため、内側アーチの高さは左右同じにはなりません。インソールを作製する際には距骨下関節の局所評価だけでは100%正確な評価だとは言えません。

距骨下関節の中間位評価方法です⬇️⬇️⬇️



ではここから蹴り出しの足部についてのお話をさせていただきます。


■蹴り出しは回外位

こちらの選手の距骨下関節指標中間位
右:中間位
左:回外位

どちらの足の方が蹴り出しやすいでしょうか?

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