はみだした赤

ちょっとお腹が張っていたので、ベッドの上でうずくまっていた。うっかり寝てしまいそうだったので、念のためにと20分後に掛けたアラームが功を奏した。えらいぞわたし、と自分で自分を褒め称える。なんとか起き上がる。うずくまるまえより、お腹の調子は幾分かマシになっているようにおもえた。

起きたとき、自分の足元が目に入る。足の爪には真っ赤なペディキュアが塗られていた。誕生日におばから貰ったネイルを昨日使用したのだ。

どんどん気温が上昇しているなか、サンダルを履く機会も徐々に、といった感じ。そうなると足の爪が気になってきたので、折角だし、と貰ったネイルをチョイスした。ペディキュアをやり出すと、夏が目の前まで来ているんだな、と実感する。

思えばセルフネイル自体はずいぶんとご無沙汰だった。ここ最近は、ずっと手の爪にジェルネイルを施しているから。

いま洗面台の棚の一部には使われていない多数のネイルボトルが鎮座している。以前は、様々な色の中から１色、そのときの気分で選び塗っていたけれど。

久しぶりだったからなのか、思ったよりもはみ出してしまった赤色。足元がどんどん涼しくなっていくまでには、以前の感覚を思い出して、もう少しマシな腕前になっているとおもう。