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Photo by
noouchi
怒りは悲しみの後にくるらしい
怒りで体がわなわなと震えるような感覚に陥ったことは、一度や二度ではない。頻度はとても高いというわけではないけれど。
その原因は、たとえば期待していたことを裏切られたときとか、約束を破られてしまったときとか、色々ある。
自分の琴線に触れると、ガッと瞬間湯沸かし器のように怒りが湧き上がることがある。そのあと、イライラむかむかした自分を省みて、「どうしてあんなに怒ってしまったんだろう」と落ち込む。
一時「怒りが湧いてきたときは、6秒待てば収まります!」みたいな話をよく耳にしたことがあった。けど、「最初から6秒も待てれば悩まないよ……」と思ってしまったりもして。
この前、ある人と話していた時に、「怒ることってあるの?」と尋ねたことがある。その人はすごく穏やかな人で、怒るイメージがない。どういうことが許せないんだろう、と気になった。
「怒るというか……悲しいっていうのが先に来ちゃいますね」
想定していた答えと違ったこともあり、ええ、そうなの、と驚き、結局その時は「やさしい人なんだな」と思うにとどまった。
けどそのあと(きっかけは忘れてしまったのだけれど)、怒りは悲しみの後にくる感情であるという話を聞いた。
それを聞いて、ああもしかしたら、あの人は悲しみに留まれる人なのかもしれない、と思った。
怒る前に、悲しむことで消化するというか、飲み込むというか……いや、受け入れる、というべきなのかもしれない。とにかく、あまり怒らない人の、その一端、理由が、すこしだけわかったような気がした。
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