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続・鼻の頭に警鐘

「遅くても、日付が変わる前に寝るようにしてくださいね」

そう言われてぐうの音もでない。「お大事に」という言葉を背に診察室を出る。

この前、鼻の頭にできてしまった吹き出物(大人ニキビ)。あれはピークを越え、治り始めている。けれど全体的に見ると悪化してしまった。

鼻の周りに吹き出物がポツポツと増えてしまったのだ。中には炎症を起こしたもの――いわゆる赤ニキビも。ふとした時にちょっとした痛みも感じる。朝起きて、鏡を見るたびに顔の皮膚がすこし盛り上がっているような、ニキビの芽のようなものを感じたのもつかの間、それぞれあっという間に育ってしまった。

ちょっとでも吹き出物ができた時、いつも重宝している塗り薬もあまり効果を感じられない。久しぶりの大量(?)発生に不安を覚え、皮膚科を受診した。

先生の前で、「ニキビが増えてしまって……」と言いながら、マスクをパッと外す。見た瞬間に先生は、間を空けることもなく「最近寝るの遅いですか?」と聞いてきた。

ぎくりとする。もう先生の言いたいことがわかってしまった。なんだか叱られる前の子どもみたいな心境になる。

案の定というか、先生の話をまとめると、早く寝たり、栄養バランスをしっかり考えて食事を摂る――要は健全な生活を送りましょうね、ということだった。

先生に向かって「でも」「だって」と言いそうになるのを律する。心当たりは沢山あった。特にここ最近の夜更かしはひどい。

ああ、本当に子どもみたい。病院を後にしながら、最近できた鼻の下の吹き出物がヒリリとした。


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のん
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