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四角読み。
夏休みの心残りのひとつが、読書があまりできなかったことだ。
いつぞやのAmazonの段ボールにうずたかく積まれた未読の本を見ると、なんとも言えない気持ちになる。いかんいかん。
とはいえ今週の水曜日に終わりを迎えた夏休みのあと、2回の仕事日を経て、すぐに土曜日に。この日を迎えるにあたり、なにがなんでも本を読む日にしたいと決意していた。
問題は、どの本を読むか。こういうとき2つ以上のものを併せて読む、「併読」をしたいといつも試みるのだけれど、あまりうまくいった例しがなかった。積ん読の小さな山を目の前に腕組みして少し思案する。
思い出したのが、以前読んだ『そもそも交換日記』、その共著者の一人・土門蘭さんによる一節だった。彼女の恩師である高校時代の国語の先生に言われたという言葉。
「本を読むとき、五十ページまでは我慢して読みなさい。そこまで読んでおもしろいと感じなければ、もう読まなくていい。それは今読むべきでない本だから」
このルールは、すごくいいとおもったんだった。とりあえず50ページ。仕事のために読む場合、適用はちょっとむつかしいけれど、少なくともいまわたしが考えている読書は、「自分のため」のものだから。
山の中から、直感で「いま気になるぞ」とか「はやく読みたいな」というものを4冊選んだ。50ページを基準にキリの良いところまで読んだら、次の本を読む。それぞれそこまで読んで、いまはイマイチ……とおもったらまたの機会とする。そんな、わたしなりの「併読ルール」を即席でつくってみる。
まるで食事で言う三角食べみたいだ。今回の場合は、三角読み、いや四角読みといったところか。ちなみに検索してみたら、『三角読み』はヒット。精神科医の名越康文さんが提唱しているらしい。一方で、『四角読み』はなかった。〝「四角」の読み方は「しかく」〟という結果が主だった。
ためしてみたところ、結局4作品全部「続きが読みたいなぁ」というものだった。引き続き50ページずつ読み進める『四角読み』を実行してみようとおもう。いいリズムが生まれそうだ。
ついでに、今日読んでいたのはこちらです。
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