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運がいいこと

先週の金曜日から、けっこう忙しない日々を過ごしている。大きなイベントが連日続いていて、いまこのnoteは出張先のホテルで打っている。

金曜日は、ついに新居にパートナーの家具家電などが搬入された。搬入前のがらんとした部屋を掃除したり、引っ越し業者を迎え入れたりと、目が回りそうだった。

転勤族の父の影響で引っ越しの経験があるとはいえ、ほとんど親に依存しての移動だったものだから、実質ほぼ初体験と言っていいものだった。

とはいえ、かなり順調にことは進んだのではないかと思う。なんとなく誰かと比較することはむずかしいものだと思うので、肌感覚でしかないのだけれど。

事前に予定していた時間よりもさまざまなことが前倒しされた。新品のベッドが届く時間が2時間ほど、引っ越し業者が彼の以前の家に到着するのが3時間ほど、予定より早まったり。あまりに小気味良く進むものだから、なんだか拍子抜けしてしまった。「なにかトラブルが起きる可能性は大いにある」と肩肘張って構えていたので、嬉しい誤算だった。

段ボールがたくさん置いてあるダイニングキッチンで、2人床に座り込んで一息ついたとき、彼が「ここまで、いい人たちに支えてもらいましたね」としみじみ呟いたあと、「運がいい」と言った。

いつだったか、彼が「自分はけっこう運がいい方だと思っている」と言ったことがある。そのときは「へ〜」と軽く聞き流してしまったけれど、あのとき、なんだかその真意が(本人が気づいているかどうかは置いておいて)少しわかったように思えた。

この「運がいい」とは、たとえばビンゴ大会で景品が当たったとか、遊園地で1万人目の来場者になったとか、そういう偶然の産物のようなものではなくて。

たとえば、引っ越し業者の人が予定より早く来るとなったとき、「当日にいきなり言われても!」と困惑し、憤りすら覚えてしまう可能性がある中で、「ありがたいなあ」と思えるのは、彼がしっかり丁寧に準備を進めていたからで。そして起きたことを「いいことだ」と受け取ることができる眼差しを持っているということ。

またうまく言えないんだけど、そんなことを考えた。偶発的な「運の良さ」ではなくて、確かな歩みから生まれた「運の良さ」のようなもの。

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のん
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