朝出勤したら会社に宇宙人がいた話
以前書いた話の続きをしようと思う。
https://note.com/zyuryo_bg/n/nd64ecc463adf?from=notice
今回はじーやんについて話そうか。昔親父が独立して会社を立ち上げた時に親父についてきた爺さんなんだ。
もともとトヨタの期間工で働いてたり、そこを辞めて名古屋のヤクザの雀荘で働いてたり昔の厚労省の人間の鞄持ちやったりとあちこち転々としながらギャンブルやったり各地のソープを制覇したりしてたせいで10億ぐらいあった実家の財産を食い潰した駄目人間なんだよな。この爺さんも例に漏れず浪費癖がやばすぎるってだけで色々と経験してきたこともあって話は面白いし人は良いんだ、人は
まあそんな如何にも肉体労働者って感じの爺さんで、俺ら兄弟が高校生の頃仕事終わりにパチ屋に車で迎えに来てそのまま一緒に打った後家まで送ってくれたりしてくれたからまるでじいやだねぇでじーやんってあだ名なんだ。
で、このじーやん、もう今年で78になるんだったかな。もう公共工事には連れてけないからって左官の一人親方の雑用に付けてるんだけど、未だに超元気だし下半身も好調。それこそ近隣のソープ街じゃ名前を知らない人間はいないってレベル。俺らは株主って茶化してるんだけどね、だってそこじゃもうどんな店でも来店したら店員からおかえりって言われるんだぜ、他にそんな事言ってもらえるようなやつとかおらんでしょ?
ただ、このじーやんも体は超元気でもシモは昔ほどは元気ないみたいで、若い娘(70代から見た若い)を相手にする時はちょこちょこ薬に頼ってるんだよね。これはそんな中で起こった話。
俺は高校生の頃、よく重機の練習ついでがてら知り合いの幾さんって人の残土処分場でバイトしてたんだよね。そいでその幾さん、仲間内で中国に旅行に行ってて怪しい漢方薬やバイアグラをよく土産に買ってきてたのよ。あの頃の中国製の薬ってのはえげつないぐらい効くのと全然効き目が無いのの二択だから数試してなんぼだってのは幾さんがよく零してたな。俺はそういうのに頼る年頃でも無いし、無農薬の野菜が美味いから薬に頼るような真似をするのは逃げとか、今思い返してみても意味わからん事を言ってよく断ってたな。実際あの頃の中国製の薬って何が入ってるのかわからんイメージがあったしそれで忌避してたってのもある。
その日は高校の帰りに残土処分場で待ち合わせてじーやんと新台入れ替えだからテポドン募金に行こうって約束してたんだよね。それでじーやんが仕事終わって迎えに来るまで重機で遊んでたら、幾さんが来てこれをじーやんに渡してくれって薬の入った紙袋を置いていったのよ。俺もじーやんがよく幾さんからバイアグラ貰ってたのは知ってたから、わかったよっつって迎えに来たじーやんに幾さんからの紙袋を渡してパチ屋にテポドン募金しに行ったんだよね。
ギャンブルって流れが結構あってさ、金が入ってくる時は大抵馬鹿みたいに入ってくるんだよね。この日は年金月なのもあってか18時ぐらいから閉店までいたんだけどじーやんはめちゃくちゃバカ勝ちして3k負けた俺に祝儀って諭吉くれたんだよね。で、こうなったらじーやんは止まらなくてさ、翌朝仕事だってのにソープに行っちゃうんだよね。そん時のじーやんは宝物かってぐらいに俺が渡した紙袋を持ってウキウキで俺を家まで送ってくれたのを覚えてる。俺も実家の手伝いする予定だったから明日遅刻すんなよって声かけて段取伝えといて家に帰ったんだよね。
で、その日はめっちゃ早く起きれて会社開けに行ったんだよね。大体親父から場割は聞いてるから事務所の掃除して皆が見る所に場割の紙を張り出して缶コーヒー飲んで一息ついてたらなんかちょっと明るくなった中に火星人がいたんだ。
火星人だと思ったのは頭がぱんぱんに真っ赤に膨れ上がったじーやんだった。もうどうしたんだ!?大丈夫か!?ってパニックになっちゃって、出勤してきた皆で何があった、何があったって大騒ぎ。で、話を聞いてみたらソープで一晩中やるために幾さんから貰ったバイアグラを紙袋の中身半分飲んじゃったみたいで、めちゃくちゃな高血圧になっちゃったみたいなんだよね。流石に困惑しか浮かばんで何も言えんかったんだけど、とりあえず寝ずにやってたみたいなので労災起こされると困るし帰らせました。
このじーやんのやらかしのおかげで年金貰う爺が風俗に通ってるみたいなニュースを見てた時に友達皆笑ってたけど、俺は笑えなくなったんだよな…
マジで人間の性欲って尽きないんだなって実感したんだわ。
今日はここまでで、また気が向いたら何か書くわ