第一章④運命の扉をあける?
逆ナンしたメンズの最年少のヤングマンが、実はA子の事を可愛い言っていたという事実をヒロから聞いた私は、同じ日に飲みに行っていたA子、ブサカワ、ヤングマンの飲み会に合流する事にした。
合流した理由と秘密にしていた私の特殊能力
スグにA子に連絡し、合流して良いかの確認と、場所を聞きヒロと向かった。
A子によると3人での話が盛り上がっていなかったので、私たちが合流する事にとても喜んでくれていた。実のところヒロも食事をした後、何も計画していなかったらしく合流する事に関しては喜んでいた。
私と言えば「1回デキるかも計画」をもくろんでいたが、そんな事よりA子の事を優先させたかった。実はA子は典型的なダメンズウォーカーで、前の夫も、その次の彼氏も、ロクでもない男だった。
A子自身も自己肯定感が低く、顔も性格も含めた「イケメン」が嫌いという、この時点では、かなりヤバい女だった。私はA子にどうしても本来持っているはずのA子の自信を、取りもどして欲しかったのだ。
そして、もう一つどうしても確認したい事があった。
A子とヤングマンの相性だ。
こんなことを書くと、私自身が変人扱いされるのが嫌で、隠していたけれど、実は幼少期は「霊感体質」だった。
ドン引かないで聞いてほしい、子供の頃私は「見えてはいけないもの」が見えていた。とても怖くて恐怖に耐えられず、両親に告白するも、あっさり「変な事言ってないでさっさと寝なさい」と取り合ってもくれない。
何度伝えても、空想だ漫画の見過ぎだといわれ続けた。
私は誰にも分ってもらえないんだ。と諦め、自分に言い聞かせ続けた
何も見えない・・・見えていない。何もいない、感じない。
おまじないの様に言い続けているうちに、ある日を境に見なくなっていた。そして、1つだけ役に立たない能力が残った。
目の前にいる男女が、結ばれるべき相手なのか
逆ナンしたときはかなり酔っていて、記憶も途切れ途切れだったので覚えていないが、今回はちゃんと確認したかった。
余談だが、私が意図的にくっつけたカップルはその後、みんな幸せになっている。但し、やっかいな事は、目の前の2人が両想いになるか・・・までは分からない事。
両想いになれば最高のカップルになるけれど、他者の気持ちを霊感で知るなんて事は出来ないのである。
正に、役に立たない能力だ(笑)
年下はイヤだ…
A子達と無事合流し久しぶりに5人で集まった。ワイワイ飲み始めて会話を楽しみながら私は能力を発揮していた。
この二人は必ず上手く行く
そう確信した私は、A子の隣に座り、小声で言った。
「ヤングマンと付き合っちゃいな」
A子はビックリした表情で理由を聞いてきた。ヤングマンがA子の事を可愛いと言っていた事を伝え、合コンの女の子の事はヤングマンは気に入ってなかった事もついでに報告した。
A子は「年下はイヤですよ~」と言い返してきたが、私は更に言い返した。
年下の何を知ってるの?年が上でもロクでなしなら価値ないよ?年下でもA子を好きで大切にしてくれるならいいじゃん
A子は絶句していたが、静かにこう伝えてきた「自信ないです。可愛いと好きは違いますよ~」
そんなもん!関係あるか!!
ヤングマンの事が嫌いなら仕方ない。でも、そうじゃないのに、相手の気持ちを確認する前に、自分の想像で相手の気持ちを勝手に決めつけて、自信を無くすなんて勿体ない!と小声で伝えた。
実は、この言葉は逆ナンした時に、私がヒロにも言った言葉だったらしいが、その話は数日後に知る事になる。この言葉が人の心を揺さぶった事などこの時の私は、まだ知らなかった。
A子は嬉しさ抑えた顔をしていたが、ヤングマンにA子のLINEを教えて良いかを確認したところ、快諾してくれた。なんだかんだ言っていたけれどA子もまんざらでもない様子だったので、今後が楽しみだった。
とまりませんか?
A子とコソコソ話した数分以外は、かなり盛り上がった飲み会になった。ブサカワ君には申し訳ないけど、デートにお供を連れ来るような弱腰な男はA子には合わないと思った。
A子には少しくらい強引な人の方がいいし、その点ヤングマンはぴったりだった。ブサカワ君とヤングマンにA子を送らせ、私はヒロに送ってもらう為にタクシーに乗り込んだ。
「ヒロ君の家と私の家ってそんなに遠くないんだね~!自転車でも行ける距離だね~」なんて話しているとヒロが一言、小声でこう言った
今日うちに泊まりませんか?
ちゃかちゃ~ん♪ 私の頭の中に「ラブストーリーは突然に」(東京ラブストーリーの主題歌)が流れた。
はたしてこの日・・・私は「1回くらいヤレる」のだろうか・・・
つづく
無名の私の文章に興味を持ってくれてありがとうございます!今後の活動のための勉強代にさせて頂きます!私の文章が、誰かの人生のスパイスになれば嬉しいです。ありがとうございます!