先手右玉vs後手52金型②

基本図(再)

ここから66銀や38玉、45歩が考えられる。順番に見ていこう。





66銀は右玉の基本ともいえる攻め筋。銀を繰り出して75歩や77桂を見せる。

駒を前に出す自然な手。

覚えてほしいのが、66銀には86歩。一歩交換で主張を見出す。

同歩同飛。ここは先手の手が広い。(局面①)

①87歩、②77桂、③75歩、④55銀が考えられる。順番に見ていこう。この記事では①87歩。
①87歩には81飛で、またそこで後手の手が広い。

局面②

局面②から、(ⅰ)55銀、(ⅱ)77桂、(ⅲ)75歩、(ⅳ)45歩が考えられる。

局面②から55銀

(ⅰ)55銀には54歩同銀に84角

56歩・48玉型にはこの角打ちはよく出てくる。

38玉に72銀と引けば、次の53歩が受けにくい。84角は75歩の攻めを受けている。銀を助けようとするなら86角だが、42金右64角51飛55歩53歩でやっぱり受からない。

75歩54歩42角成同銀62金と暴れてくるが、75角で、51金同銀71飛には39金同飛同角成同玉93角が王手飛車だ。


局面②から77桂

54角が急所の角打ちだ。

桂を跳ねたらこれを狙え!!!!!

76角狙い。対して55銀だと76角45歩87角成同金同飛成44歩77龍でこちらが速そう。

65桂などもあり、76角~87角成の攻めは思ったより速い



局面②から75歩

常套手段の桂頭攻め。

(ⅲ)75歩は自然な手で、同歩同銀74歩66銀で次に77桂と跳ねようという意味。しかし54角がやっぱり急所。

7筋の歩を交換してきたら、76歩がいなくなるのでこのラインが通る。

54角以下は候補手が多い。86角か86歩か55銀か。


86角だと、35歩と今度はこちらから。

26飛は36同銀同角同飛35歩が激痛で、26飛は34銀や69銀~34銀だ(36歩同飛34銀打狙い)。

45歩もよくある対応だが、同歩55銀46歩同銀直36角47歩に88歩同金43金右が味のいい手

52金型のメリット。43金右や42金右と固める手が味良し。

金を移動させたことで次に34金や54歩64銀86飛の狙いがある(64銀86飛63銀成が金取りにならない)。

46歩同銀直には41飛もある。

今度47歩には36歩で45桂には同角同銀同飛とできる(4筋に飛車を回った効果)。なので41飛には44歩くらいだが、そこで36角と出れば47歩とできない。


86歩なら同飛77角81飛55銀87角成同金同飛成88歩82龍44銀42銀で良し。

対右玉では、銀をぶつけられたら引く手が好手になることがある。次の狙いは65桂~43歩だが、受けにくい。

55銀は、右玉党の第一感だろう。

これは実戦でも一番多い、ただ、他の二つに比べると疑問手だ。

87角成同金同飛成98角(45歩は65桂で、44歩は88歩、44銀は同銀同歩46歩同銀78龍が38金と69銀の両狙い)81龍32角成同玉45歩54銀44銀に93角という手があるからだ。

48玉型には常に狙いたい王手。

以下、66角同角同歩46歩同銀88龍とするとどうだろう。

先手からの66角と消しつつ、76角のラインも見せた一石二鳥の手になった。47歩同玉38金が厳しいので78歩と受けるくらいだが、76角で58角成を見せて良し。


これは、38玉型の場合は逆に本筋になる。玉の位置で成立条件が変わる。




局面②から45歩

以下同歩同桂41飛33桂成同桂46歩45歩同歩54桂

4筋を逆襲するのを意識する。

4筋から攻めてきたら、こちらの戦力を4筋に集めるイメージ。41飛や54銀など。45桂に44銀ではなく取らせて33桂も味の良い活用。これも後手持ち。


まとめ
局面②から、55銀77桂75歩45歩が考えられるが、

再 局面②
  • 55銀には54歩同銀84角38玉72銀で銀ばさみ

  • 77桂や75歩は54角を軸に、

  • 45歩は41飛で4筋に駒を集めるイメージ
                                     といった感じ。次回は局面①から77桂の変化。

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