主人公補正 45話
○○)た、だ、いま…
みんな)おかえり!!
あやめ)よ"がっだぁ〜泣
奈々未)もう、心配させないでよ…泣
医者)検査するので皆さん一度席を外してもらってもよろしいですか?
真夏)みんな、一度外でよっか…泣
麻衣)真夏、泣いてるの?…グスッ
真夏)まいやんもでしょ…グスッ
みんな泣いて喜びながら病室を出ていった。
医者)橋本さん?自分の名前わかりますか?
○○)僕は、橋本○○です…
医者)うん、大丈夫みたいだね。派手にやられたね〜。まあ、命に別状はないみたいだから、安静にね。
○○)ありがとうございます…。
それ以来、日替わりでみんながお見舞いに来るようになった。例えば…
飛鳥)○○〜きたぞ〜!
奈々未)飛鳥、静かに!
○○)先輩方…!
七瀬)うちらがきて嬉しいん?笑
沙友理)お菓子持ってきたで!
騒がしい奈々未姉や先輩たち。
あやめ)お兄ちゃん!ギュ~!
○○)いたた!!いたいいたい!
さくら)○○先輩困ってるでしょ!
遥香)もう、○○先輩のこと好きすぎでしょ笑
あやめ)それは2人もでしょ?笑
さ、遥)な、ちょっと…///
シンクロ率高めなあやめに後輩たち。
日奈子)じゃ〜ん!登場!
○○)日奈子さん!
日奈子)絵梨花もいるよ〜!
絵梨花📱)やっほ〜!○○!
○○)絵梨姉!
実は繋がってた絵梨姉と日奈子さん。
麻衣)○○〜!!
真夏)あ、私が先〜!
○○)先生!
麻衣)麻衣ちゃんがきて嬉しい?
真夏)私の方がいいでしょ?
麻、真)ねぇ、どっち!
○○)えっとぉ…
子供みたいな先生二人組。
○○母)○○〜、深川さんと来たわよ〜!
○○)え!ま、麻衣さん…///
深川)久しぶりだね!
○○)私服、可愛いです…///
深川)ほんと?嬉しい…///
眞衣📱)こらぁ〜!イチャイチャするなそこ〜!
いつ見ても綺麗な麻衣さんや眞衣さん、お母さん。そして、
史緒里)○○くん!
美月)おっす〜!
美波)やっとわたしたちの番だよ〜!
○○)みんな!
桃子)○○ちゃん!
祐希)あ、もふもふ…モグモグ
蓮加)口に物入れて喋るな!
いつもと変わらない友達。
史緒里)○○くんが来た時、ほんとにかっこよかったの!
美月)ねえそれ聞くのもう10回目!
美波)いいなぁ、私も拐われたい…
桃子)美波何言ってるの笑
祐希)もふもふをたへる?
蓮加)だから口に物入れて喋るなって!
○○)ふふっ、懐かしいなぁこの雰囲気。
本当に平和になったんだと実感した。
でも、僕にとって心残りがひとつ。
○○)みんな、ちょっと岩本さんと2人にしてもらってもいいかな?
史緒里)え、良いけど…
美月)あ、もしかして告白〜?笑
美波)えぇ?!嘘…
○○)そんなんじゃないから笑
みんなは病室から出た。
○○)ごめんね、急に2人で話したいなんて言って。
蓮加)う、うん…大丈夫…
○○)(やっぱり、壁があるな…)岩本さん、もしかして僕に申し訳ないって、思ってる?
蓮加)え!ま、まあ…
○○)やっぱり。でも、僕は岩本さんのこと恨んでないよ。むしろ、すごく感謝してる。あの時、岩本さんが来なかったら僕はここにいなかったから。
蓮加)そ、そう…
○○)実はね、眠ってる間に美彩さんに会ったんだ。
蓮加)え、お母さんに?!
○○)うん。それで、美彩さんに頼まれたんだ。蓮加を、彰をよろしくお願いしますって。
蓮加)お母さん…
○○)彰くん、少年院で真面目に働いてるらしいよ。お年寄りや子供達のために。
蓮加)彰が?!
○○)うん、だから岩本さんのしたことは正しかったんだよ。ありがとう、蓮加。
蓮加)な、名前で呼ぶのずるいよ…グスッ
○○)これからもよろしくね?
蓮加)うん、よろしく!
やっと岩本さんに本当の笑顔が戻ってきた。
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○○)今日はみんなテストだから来ないか…
入院してからしばらく経ち、みんなは期末テストらしい。だからこの期間はしばらく暇になりそう。
奈々未)よっ!
○○)え、奈々未姉?!テストは?
奈々未)ん、終わったけど?
○○)でも明日もあるんでしょ?
奈々未)まあ余裕だしいいよ。
○○)恐るべし…それより、何できたの?
奈々未)ちょっと○○に話があってね。
○○)え、うん…
奈々未)前にさ、主人公になりたいって言ってたでしょ?
○○)うん。
奈々未)どう?自分が望んでた主人公になれた?
○○)うーん、どうだろう…わかんないや。
奈々未)そう、それで良いのよ。
○○)え?
奈々未)人ってさ、自分にない物に憧れるのよ。自分が持ってるものは、たとえどんなに凄いものだろうと当たり前になってしまって、ありがたさを失う。そして、自分が持っていない別のものを欲しがる。ないものねだりってやつかな?○○には、主人公の素質はないかもしれない。でもね、主人公以上にすごいものを持ってるんだよ。
○○)主人公よりもすごいもの?
奈々未)それは、誰かを思いやる心の優しさ。今だって、彰くんのこと、恨んでないでしょ?
○○)うん、会ってもう一度話がしたいかな…。
奈々未)それがあなたの強さなの。ただ喧嘩とか体が強いだけが強さじゃない。優しさこそが、本当の強さなのよ。あなたは主人公みたいに強いわけじゃない。でも、心の強さは誰にも負けないわ。目の前にある幸せを、見逃さないようにね。
○○)目の前にある幸せ…か。うん、ありがとう。
奈々未)それと、そろそろ決めなよ?あの6人の中の誰と付き合うか。
○○)な、なんでそれを!
奈々未)お姉ちゃんは何でも知ってるのだ〜笑それじゃあね!
○○)あ、もう!…誰にするか、か…
それは、少し前に遡る。
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史緒里)○○くん、話があるの。
○○)え、どうしたのみんなそんな改まって…
美月)○○くん本当に鈍感だからわたしたちが言わなきゃいけないって思ってさ。
○○)え、なんのこと?
美波)私ね、○○くんのことが好き。
○○)え?!
史緒里)私も、○○くんのことが好き。
美月)私も好きなの。
桃子)桃子も、○○ちゃんのことが昔からずっと好き。
祐希)私も、中学の頃からずっと好きだったよ?
蓮加)私も、好き、かな…
○○)嘘…みんな、僕のことが、その、好き?
史緒里)そう。でも、みんなと付き合うわけには行かないでしょ?だから、選んで欲しい。○○くんが1番好きな人。
美月)誰が選ばれても恨みっこなしって、決めたから。
美波)だから、選んで欲しいの。
みんな)お願い!
○○)ちょっ、ちょっと待って!少し、時間をくれないかな?考えさせてほしいんだ。
祐希)私は良いよ、ずっと待ってるから。
桃子)桃子も!
蓮加)私も。
史緒里)じゃあ、みんなで待ってるから、返事、してね?
○○)う、うん…
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○○)みんな本当に優しくて、可愛くて、良い人だから…
その6人だけじゃない。
僕の周りには本当にいい人がいっぱいいる。
誰が1番とか、そんなこと決めれるわけがない。
それでも、告白されたからには返事をしなければ。
僕は決めていた。
○○)僕は、あの時から君のことが好きだったんだ、???。
この先の物語の結末を決めるのは、あなただ。
to be continued……