レオ杯レポート
環境考察
今回はレギュレーションの発表が早かった事もあり、ルームマッチでの検証が随分進んだと感じる
1.コース設定
コースは阪神2200。スタートしてしばらくのところとゴール前に上り坂があり、下り坂判定は無し。最初の上り坂がちょうど目標速度が変わる地点と被るため、登山家は差し・追い込みでは有用な加速スキル(地固めに近い)として機能
スパート位置は第三コーナーの中ほどで加速スキルは基本的に終盤のコーナーで発動するタイプ(アングリング×スキーミング、レッツアナボリック)が強力。70Mほど先が最終コーナーの入り口のため、最終コーナー発動の加速スキル(紅焔ギア、ヴィクトリーショット)も効果は劣るもののある程度は機能
4コーナーを回って直線に入ったあたりで最高速度に達するので最終直線で発動が見込める速度固有は有効に機能。最終直線は400M以上あり坂でパワーも求められるので差し追い込みが十分に捲れるコース
前回と違ってコーナースキルはポジションキープ区間での発動になるため、ポジションキープ終了から終盤に入るまでしっかりと差を付ける事がスキル構成だけでは少し難しい
2.スタミナ要件
概ね750~800+金回復2つor600~650+金回復2つあたりが目安。金回復2つのパターンは不発リスクと向き合う必要がある。
スキル発動率は賢さ800あたりで伸び率が悪くなり、1200まで盛ったとしても発動率は93%なので、2回発動する確率は86.5%、13%は事故る
これ自体は賢さ600で金回復1つの場合と事故率は大差無いのだが、賢さ400程度で金回復2つみたいな編成は2つ発動する確率が60%程度まで落ちるので金回復2つを前提とする場合は賢さをある程度盛るべき
それなりにスタミナが要求されるのでスタミナデバフが飛んでくる可能性は可能なら考慮したい
3.有力キャラ
●逃げ枠
アングリング×スキーミングが最も強力なスキルのために今回のトップメタ。アングリング×スキーミングを発動させるための先頭争いが重要だが、スピードや終盤速度スキルを甘えすぎると後続に差される可能性がある。
距離が伸びたぶん、地固めが無くても中盤に捲れるようにはなっているがもちろんあった方がいい
・水着マルゼンスキー
アングリング×スキーミングは継承しても非常に強力なスキルであり、水着マルゼンスキーはポジションキープ区間終了後に安定して発動する速度固有スキルを持つため逃げウマ娘の中で最も終盤までの先頭争いで強い。
逃げの先頭争いにおける賢さの重要性が周知されてきた中でスピ+15%、賢さ+15%という成長補正も非常に追い風で自前で強力な金回復スキルのじゃじゃウマ娘を持つためスピードと賢さにステを振ってマエストロをクリークから拾って金回復2枚という体制を組むのが容易。
欠点は金回復2つ、アングリング×スキーミングと3つ絶対に発動させないといけないスキルがあり、どれが欠損しても終わりなのでスキル発動率による事故要素を他キャラより多く内包している事。賢さを盛れるのでカバーはしやすいが、どこまで行ってもある程度の事故は付きまとう
・セイウンスカイ
素固有でアングリング×スキーミングを持つため、先頭さえ取れるのであればその後の加速力も高く非常に強い。
水着マルゼンスキーがいなければ最も強いが自前で脱出術、尻尾上がりと強力な中盤スキルを持つために水着マルゼンスキーにも抵抗する事は可能。
使うのであれば水着マルゼンスキーの固有を継承したり、地固めを揃えるなどの努力が欲しい
・ミホノブルボン、サイレンススズカ
固有スキルの発動タイミングが良いのでアングリング×スキーミングを継承して先頭に立てるのであればセイウンスカイと同等以上のパフォーマンスは発揮するように思える。
セイウンスカイとの差は自前のスキル構成の差。正直このあたりは後から実装されたキャラの方がスキルが整っていると感じる。特に水着以降はメイショウドトウ、エイシンフラッシュの2人も白スキル含めてだいぶチャンピオンズミーティング向けのスキル構成になっていて運営も意識しているのだろうか
●先行枠
先行で使える加速スキルは紅焔ギアとヴィクトリーショット。発動地点がちょっと遅い関係で効果は劣るが安定した2枚加速を持つためパフォーマンスは安定
安定した、と書いたが逃げが単逃げだったりヘタれるのが早いと最終コーナー時点で2位まで上がってしまいヴィクトリーショット(3~5位)の条件を満たせない事はあるし、前の人数が多いと6位以降に弾き出されて加速出来ない可能性もある(まあそもそも最終コーナーで6位の時点で加速出来ても勝機は薄い)
加速スキルで劣るぶん、終盤速度スキルを有効に発動させて逃げを捕まえる事が出来るかどうかがポイント
・オグリキャップ
最終直線で非常に緩い条件で発動する固有スキルが魅力。自前で金回復スキルの食いしん坊を持つためスタミナも確保しやすい。
固有スキルもすごく上がる族で文句無し…のように見えるが実はこのゲーム、スキルの持続時間がコースの長さに比例して変わるという性質があり、残り200Mで発動したオグリキャップの固有スキルはスピード1200で走っていた場合、持続時間を使いきれないという欠点がある。(継承固有の場合は持続も減るので問題ない)
それでも普通の速度固有スキルと同等以上のパフォーマンスは発揮するし良い位置で安定して発動するので先行枠の中では最も安定したパフォーマンスを発揮できる
欠点は逃げが単逃げになった場合、先行は非常に先頭を捕まえやすく優位なポジションにいるのだがオグリの場合は200Mを待たずに先頭に立ってしまい後ろから固有を発動して差される(主に2番手のオグリ)ケースが存在すること
・ナリタブライアン、スペシャルウィーク
どちらも終盤に追い抜いた時の速度固有を持つため、先行の中で先頭に立った3~4番手でスパートをかけ、4コーナーの終わり際で逃げを捉えて固有を発動し、更に全身全霊によるダメ押しを狙うというストーリーが描ける。
スタミナ+20%の補正もクリーク1枚でスタミナ800を確保できるラインになるためサポカ編成に余裕が出やすい。
理想のレース展開を描ければオグリより強力だと思うが逃げを4コーナー序盤で早々に捕まえてしまうと固有スキルが機能しないし、全身全霊もゴール直前で発動して実質不発というケースもあるので安定しない。
単逃げを捕まえるキャラとしては非常に優秀な印象
・メイショウドトウ
ナリブ、スぺとは逆で早々に逃げの最後尾を捉える事が出来れば加速と速度の複合固有によって高いパフォーマンスを発揮できる。
追い抜く対象は同じ先行勢でも良く、早めの固有さえ発動出来れば最も強力なのは間違いないと思うが、追い抜き条件を満たす工夫が必要で、小細工無しなら相当ステを仕上げる事が求められる
弱めの逃げを置いて抜き去る的にするアプローチはあるかもしれない
●差し枠
今回は中距離のため、非常に強力なデバフスキルの独占力を使える事がセールスポイント。レッツアナボリックは条件が厳しいもののアングリング×スキーミングと同等の性能を持つためハマれば強さはある。
SSRナイスネイチャの実装により乗り換え上手を搭載しやすくなったのも強み。逃亡者、迫る影は今回機能しないため固有以外で有効になり得る終盤加速スキルを積めるのは差しの特権
ただどこまで行ってもアナボリックのコントロールしづらさとブロックによって上がってこれない不安定さを抱えているがアナボリックの不安定さを指し3人出走させる事でカバーし誰かが絶対にアナボリックを引くという構成も検討可能
・シンボリルドルフ
独占力に加えてすごく上がる族の強力な固有スキルを保有。終盤から最終直線まで十分に距離があるために3コーナーから4コーナーにかけて捲っていき、最終直線に入ったタイミングで固有スキルを発動出来た時のパフォーマンスは非常に高い。
目標レースの天皇賞(春)に勝利すれば臨機応変のヒントを得られるため、ブロックにも多少耐性がある。
上がってこれない場合も独占力によって味方をサポートする役割を持てるため差し枠では最も優秀で特に欠点が無いキャラ
・エイシンフラッシュ
シンボリルドルフと同じようなレース展開を描けるが固有スキルの効果と独占力の分で劣る印象。その分を全身全霊でカバーしたいが固有スキルの発動安定させるためにはコンセントレーションも欲しくなってスキルに余裕が無い。
自前の白スキルにも良いスキルが揃っているため、スキルptを稼ぎながらしっかりとステも確保出来るのであれば良い仕上がりにはなる気がする
・メジロライアン
本家アナボリック。
賢さを盛りづらい差し育成において確実に条件を満たせば固有が発動出来る点と発動した後の破壊力が昇り龍込みで非常に強力。
その反面でアナボリックが発動出来ないと本当に何も起こらない。大穴狙いというのがふさわしいキャラ
・グラスワンダー、アグネスタキオン
シンボリルドルフに次ぐ独占力枠。グラスワンダーの固有スキルは発動すれば機能するが、最終直線に入ったタイミングで既に3~4位くらいに上がっていないとそもそも差が詰め切れないケースが多いので微妙寄りに見ており、乗り換え上手がサポカから入手しやすくなった事も踏まえるとアグネスタキオンの方が多少良さそうに見える。
それ以外は結局アナボリックを狙うだけなのだが、それでも独占力は非常に強いため採用の価値あり
・メイショウドトウ、エルコンドルパサー(モンク)
終盤で追い抜き条件さえ満たせれば加速出来る固有スキルを持つ。
追い抜き条件を早々に満たす事が出来れば非常に強力なのだがそこの工夫が難しい。
アナボリックを引けば早いタイミングの固有発動に繋げやすいのでメジロライアンに近い枠かもしれない
・ナイスネイチャ
それなりにスタミナが要求される中距離のため、デバフネイチャも一定数存在。八方にらみが射程の関係で先頭を行くトップメタの逃げ枠に当たらない可能性があり、魅惑のささやきは発動が安定しない、と安定性には難があるように思える
●追い込み枠
今回は迫る影(直線一気)、下校後のスペシャリストが使えないため特に脚質優位性はない印象。
・ゴールドシップ
下校後のスペシャリストは使えないが本人の固有スキルによる位置取り上げによってアナボリックの抽選券を追い込みでありながら争う事が可能。捲り自体はそこそこ決めやすいコースなのでスピードを緑スキルや距離適性込みでしっかりと盛れるなら可能性あり
実際のメタゲーム
ルームマッチを経て分かった事は水着マルゼンスキーがとにかく強力だという事。逃げが複数で競り合ってレースがハイペースになると先行は加速スキルが弱いので追いつけない。差し追い込みも壁に少しでもブロックされると足りないケースが多い。
また、逃げ枠の中で水着マルゼンスキーを倒す事も非常に難しい事が判明。本人の固有が非常に強力で、他の逃げウマ娘は相当仕上げていない場合は水着マルゼンスキー相手に先頭を取る事が難しい
実際の本番でも水着マルゼンスキーは非常に多く、そうなると水着マルゼンスキーを持っていないor仕上げられないプレイヤーが逃げ枠を外す事も増えてきて、単逃げになるパターンも増えてきた
なお単逃げになっても水着マルゼンスキーは本当に強いので後ろが腑抜けていると勝つ事がある。本当に凄いんだ…
結局は水着マルゼンスキーが下馬評通りの活躍を見せ、水着マルゼンスキーを中心としたメタゲームが形成される事に。
今回は調整帰還が長かった事もあり、ラウンド2では多少メタゲームが進んでいてマルゼンスキーを使うor使わない側で編成を考える余地があった。
水着マルゼンスキーを使う側は水着マルゼンスキーの負け筋(スキル事故、単逃げ)をカバーするために逃げ2人編成や事故を拾う先行枠など前に厚くする事が肯定される。アナボリックは当たり前だが差し追い込みが4人以上いないと成立しないため、前に人数を集める事で差し勢の不発も狙いやすくなる
一方で持たざる側としては逃げを出さない事によって単逃げになる事故を狙うなど先行以降に固める逃げ無し編成が流行。体感として単逃げを拾うための先行1枚+アナボリックの期待値を上げるための差し2枚という編成が増えていた
実際に用意したウマ娘
逃げエース。地固めは無いもののスピードと賢さが十分な水準まで盛れていてスキルも有用なものを確保
欠点は中距離Sと緑スキルで多少カバーしているもののスピードが少し足りない上に終盤速度スキルが無いため、先頭を取っても捲られる隙がある
先行枠のオグリキャップ
こっちも絶妙にスピードが足りていないが賢さが想定以上に盛れたために採用。賢さとパワー、どっちに振るのが強いのかは結局自分の中で結論が出ていないが、キャンサー杯のようにスキルで位置取りを上げるのが少し難しく、逃げとの差を詰めたところからスパートしないとどこまで行っても苦しいと思っているため個人的には賢さ寄り。
オグリはスタミナが盛りづらく、自前で金回復があるので賢さを盛って金回復2枚の方がバランスが良いと思っている
差し枠のメイショウドトウ
十分なスピードに中距離Sが付いたのがこの娘しかいなかった。事前考察の部分で賢さが足りない金回復2枚は事故ると自分で言っているのにスタミナを盛り切れなかったので事故承知で不屈の心を取ってる苦しさがある。
差しはアナボリック+ギアを採用する事が多いがメイショウドトウの場合はアナボリックから5位に上がった場合固有が発動してさらに加速するのでギアは不要と見ている
スピードがちゃんと盛れているので上ブレを期待する枠として起用
・編成について
水マルを持つものと持たざるものでメタゲームが~とか書いているのにどっち付かずの編成になっているが、セイウンスカイを持っていないのもあって水マルと勝負になるレベルの逃げ枠は全く作れないし、先行枠を増やそうにもナリタブライアンが春天で事故り続けて破産し続けた。最終的にはオグリと水マルがルムマでそれなりだったので上ブレ枠を添えただけの妥協の編成
・追加で育成したウマ娘
初日を上の3人で走らせてみたがメイショウドトウ、いくらなんでも回復が事故る。そもそも不屈の心のトリガーが安定しない。という事で3枠目の育成を続ける事に。(一応ちゃんと上ブレ枠としての役割は果たして2回勝利はしていた)
実は引いたのが最近覚醒Lvを上げれず育成出来ていなかったシンボリルドルフを育成したところ、サクっとかなりの理想個体が出来たためにこちらを採用。構成に不満もなく期待通りのパフォーマンスを発揮してくれた
最終戦績
初日:18-2
2日目:17-3
3日目:15-5
4日目:20-0
3日目はルドルフの出来が良かったので差し2枚にした方がアナボリックの面から安定するかな?と思って逃げ差し差しの編成にしたら単逃げ事故を拾えなかったりブロック事故で沈んだりして1回2-3したのが原因。
予選のトータルは70-10で勝率87.5%と過去最高だったし、ラウンド2でも最終日20-0出来ていたくらいなので過去一番勝てると思って決勝に臨む事が出来た
決勝はマッチにも比較的恵まれた事もあり無事123フィニッシュで勝利。絶好調固定ならやはりパフォーマンスが安定する水マルが強い
メインで出走したウマ娘の戦績はこちら。
水マルはやはり強い、などと言っていたが実際自分の水マルはそこまで勝っていなくて、全員そこまで差がないトリプルエースに近い構成だった。パワーとスピードが足りない分、先頭を取っても差し切られるケースがそこそこあったかもしれない。
前回、育成環境が変わらず頭打ち感があるとは言ったが、今回は水着マルゼン、シンボリルドルフとこの1ヵ月で引いたキャラが活躍したし、ナイスネイチャを完凸出来た事でオグリ、ルドルフを完成させる事が出来たのでガチャを回した結果が良い方向にしっかり作用したと思う。
次はもっぱら短距離なのでは?という噂だが次も優勝できるように頑張りたい