ボンバーガール 防衛の考え方#12 中央遅延の損得を考える
こんばんは。づーやんです。
週末色々と予定が多かったので1日遅れになってしまいました。
今週の記事のテーマですが、Twitterでテーマを募集したところ中央遅延について書いて欲しいです。というリクエストを貰ったので今週のテーマはブロッカーの中央遅延についてを書きます。
中央遅延の定義
中央遅延の定義は自陣リスより前の位置で敵前衛を遅延する事。
便宜上中央、と言ったが場合によっては敵陣のリスの付近、更にそれを越えて敵陣の初期リス付近まで遅延しに行く事もある。
中央遅延のメリットとデメリット/リスクの整理
ベースの考えとしては#1で書いた通り、中央遅延は前に行く事で差し引きで得するかどうかを考えて行う。
中央遅延のメリット
中央遅延のメリットは相手前衛1枚の仕事量を0に出来る事。
基本的に自陣の貯金はベース周辺にあるため、自リスより先の位置で止めていれば、止めている相手にリソースを削られる事は無い。
その上道中にネックがあるのであればボマー相手の場合は、更にダメージまで取る事が出来る。
中央遅延のデメリット/リスク
中央遅延のデメリットはシューターが1人で守らないと行けない事。#2で書いた通り、対面の前衛が1人だろうと2人で守った方が良い盤面は多い。
具体的には相手の侵攻ルートが複数出来ている盤面では、中央遅延するよりも2人で守った方が良いケースが多いと考えている。
シューターが1人で守れるかどうか、の定義をより細かく分解するとシューターが1人で下がり防衛をしながら相手のリソースを奪えるor自分のリソースを守れる状況の事。
中央遅延をする事で、遅延している前衛には貯金を崩されないかもしれないが、ベース付近にいるもう片方の前衛が築城破壊からゲート破壊までをリスク無く出来るのであれば防衛トータルで見た時に得をしない。むしろ#2で前述したとおり、中央遅延に行く事でトータルマイナスになる状況すら多く存在する。
特にベースを殴られる状況になった時は、どんなマップであれど中央遅延のメリットが少ない状況になっているケースが多い。
少なくともシューターが倒せる算段があるかどうかを考えるべきで、ベースに体力が十分ある相手を残して中央遅延に行ったとしても、残った1人の前衛が1人でベースを存分に殴れる(≒シューター1人ではリソースを守れない)状況のために、意味が無いケースが多い。
残した敵の体力が10だったとしてもコの字や裏ゲートが無ければパプル、オリーヴ(対アタッカー)、ツガルは倒すのに相当苦労するケースが多いので、少なくとも両ゲートが割れてコの字も剥がされて…という盤面になった後は中央遅延が有効になるタイミングはかなり限定的だと考えている。
リスクの面で考えると、シューターが1人で守れるような立ち位置だったとしても体力が少ない場合はデスによって崩れるリスクがあるという事。
シューターの体力が50以下であればボイスのリキャストを待って回してから上がるか、一度交代して帰還させる等をしてから前に動いた方がシューターがデスする。という最悪の状況を回避しづらい
また、序盤に押し込まれ、早期ラッシュを貰うリスクがある盤面ではラッシュのリスクを減らす・ラッシュを貰った時のリターンを高めるため、中央遅延をするよりベース周辺で一緒に守った方がリスクが少ない
中央遅延の判断基準
前述のメリット、デメリット、及びリスクを書いたが、それらを踏まえて中央遅延をするかどうかの判断基準を整理する
築城の貯金があるかどうかを考える
シューター1人で守れる状況≒下がり防衛しながら貯金を盾にシューターが相手を削れる算段がある状況の事だと考えている。
#1でより細かく解説しているが、基本的に天然含む築城が多く残っていればそれを頼りに斜線も絞れるし、ボムブロの手数を増やせて弾のリキャストを回収出来るし、ゲートも残っていればそれを破壊する時間で弾のリキャストを稼ぐ事が出来るため、基本的には築城とゲートの残り具合で考えると良い
マップ適正を考える
主に考えるべきなのは中央遅延に行く事で遅延出来る時間が多いマップかどうかと、シューター1人でも守りやすいマップかどうか。
前者は主に中央遅延をするエリアの広さとボトルネックの有無に依存していて、後者は侵攻経路が複数あるマップかどうかとベース周辺の広さに依存する
例えば今期のマップだとアクア城4はジャンプ台の着地点の付近から通路が非常に狭く、壁も強い形状のために長い間遅延しやすい構造になっている。
ただし、リスから先は迂回路含めると複数経路があってベース周辺まで無傷で侵攻されやすい。一方でベース周辺は比較的狭く築城も剥がしづらい形状をしているため、ベース周辺で築城が残っていればそれを盾に強く守りやすいため、トータルではそれなりに中央遅延の適正があると考えている。
今期にないマップだと例えばパニックアイランド6はリスの先の中央地点で止めて強い、狭いエリアが相手側の橋以外に殆ど無い上に、シューター1人では2つの橋を同時に守れず、簡単に自陣側の橋を渡られてしまう構造のため、中央遅延の適正がかなり低いマップだと考えている。
中央にボトルネックがあるマップはとにかくボトルネックで守る事が強力なため、ボトルネックまではラインを上げた方が強い事が多い。直近はそういうマップが減って来たが、からくり石が落ちるまでのからくり城(黄昏)等が該当する。
また、マップ構造による適正は遅延に向かうブロッカーのキャラにも影響する。
パインの4マスウォールはボムウォールで5マス分の道を封鎖出来るため、広めのマップでも遅延をしやすい。逆にアクアやプルーンの横壁は2又ネックや3マス通路を1手で止められるため、狭いエリアで非常に強力になる。
遅延対象のキャラを考える
キャラ対策の部分でも少し書いているが、遅延しに行くキャラによっても中央遅延の有効度は変わる。
大まかな判断基準は以下の通り
遅延のリターンが高い
・足が5でブロッカーにリスクを背負わせられないキャラ(詩織)
・足が5でブロッカーにリスクを背負わせられるキャラ(詩織・プラチナ以外のボマー、セピア)
・足が6のキャラ(プラチナ)
・足が7でブリンクスキルが無いキャラ(ウルシ、テッカ)
・足が7でブリンクスキルがあるキャラ(アサギ)
・オレン(こいつは別格)
遅延のリターンが低い
同ランクでも差はあるし、マップによっても差は出てくる(例えば3マス橋はボムを動かせないボマーはきつい)が基本的にボマーとセピアは中央遅延のリターンが高めで、足7のアタッカーはリターンが低いと考えていればいい。
オレンだけは本当に別格でダンクブレイドが強すぎる上に不意のリヴォルスラッシュのリスクまで考えると、ブロが中央でオレンを止めに行くメリットは相当薄い事が多い。
シューターと対面前衛の力量差を考える
主に混合マッチでの考えになるが、シューターと残した敵前衛の力量差を考えて、1人で任せても大丈夫かどうかを考えておき、中央遅延をする時もすぐに放棄して一緒に防衛に入る必要があるかを注視しておく。
少なくとも自分がマスB以下のシューターと組んだ時は、試合中の動きを見ながらになるものの、対面のマスA以上のアタッカーをタイマンで任せる事は出来る限りやりたくない…というのが自分自身のリスク感覚としてはある。
どの位置で遅延が出来るかを考える
マップ適正の場面でも少し触れたが、マップごとによって中央遅延で強く遅延出来るポイントは決まっている。
中央遅延を行うなら、今から中央遅延に向かうとして、接敵までにどれだけラインを上げられて、そこからどれだけの時間中央遅延を出来る(≒遅延によってリターンを取れる)かを考え、前に行くかを考える。
効果的な中央遅延が出来る状況を作る
前項でも触れたが、強く遅延出来るポイントはMAPによって決まっているため、そこで遅延出来る状況を作ると、より強く中央遅延が出来る。
そのために必要な事は基本的に事前にリスを埋める事。
例えば倒したのを見て、ギリギリのタイミングでリスを埋めた場合と、倒せそうなのを見計らって事前にリスを埋めに行き、リスを埋めたタイミングでシューターが倒した場合ではブロがラインを上げられるタイミングが5秒以上変わってくる。
少し変わるが先にリスを埋めるのであれば、そのまま中央遅延に入った方がリスまで歩いた時間を有効に使えるため、効果的なケースも多い。
体力がなくなってリスを埋めて即帰還、というムーブはそのメリットを捨てているため、リスを埋めるリターンが下がっているケースがある。
中央遅延のやり方を考える
ラインの下げ方を考える
中央遅延で高いラインから相手を止めても後逸したら意味がないため、どのようにして適切に下がれるかをしっかり考える事。
特に途中で侵攻ルートが2つに変わる場所ではそれ込みで余裕を持って下がらないと後逸する。
今期は特にそういう場所が多く、具体的にはアクア城4でジャンプ台先の敵リス付近で止めている時と、ボム砂漠2のオアシスの周辺が該当する。
アクア城4は左右のルートの歩数がほぼ同じなので特に分かりやすいが、近いマスから下がり始めたとしてアタッカーの足7vsブロッカーの足5だと普通に足差で後逸するため、敵リス周辺まで止めたらその次はかなり早めに余裕持って下がる事。
それ以外でも敵前衛は予備ボムによって誘爆を早めるorスタンを狙ったり無敵スキルを使って進軍スピードを上げてくるため、相手が取ってくる行動を把握して適切に遅延を行う事。
対面との力量差に依存はするが、何よりも後逸が一番まずいため、少しでもリスクがあるなら安定寄りのボムブロをした方が良い。特に現環境ではラグも存在するため、その分のマージンを取った遅延方法を考える事。
スイッチする選択肢を持つ
中央遅延中にもう1人の相手をシューターが倒して2枚返しの形になり、シューターが同じラインまで上がって来た時、ブロッカーには複数の選択肢がある
・そのまま敵を2人で遅延する
・今まで止めていた敵をシューターに流してもう1人を更に前で遅延しに行く
・シューターに任せてベースに戻り、再築城・ベース回復を行う
前2つのメリットはそのまま高い位置で守れるため、そこでダメージを取れるとその次のターンの防衛も強く守る事が出来る。
その上で2人で遅延するか、相手を流すかはマップとキャラに寄るが、どちらの方がトータルでダメージを取りやすいかを考えておく。
とりあえず言える事としてはシューターと2人で平地にてボムブロして相手を詰める際には変にシューターのボムに誘爆を繋げてシューターをスタンさせない事と、同じラインでボムブロをしない事の2点。
難しいなら流すor上下で挟み撃ちの形の方が安定しやすい。特にパプル相方の場合は上手く立ち位置をコントロールしないとパプル側も矢を撃ちづらいので、迷ったら流した方がパプル側もやりやすい。
重要なのは3つ目の選択肢で、シューターが1人で2人をある程度纏めて見れる立ち位置なら、相手に削られたリソースを回復するためにシューターと立ち位置をスイッチして、ベースに戻って再築城とボイスを回す選択肢を持っておく事。
少なくとも中央遅延をしている間にシューターとタイマンしていた敵前衛はこちらのリソースを減らしているはず。一緒に遅延を行いスキルのリキャストを回してもダメージを取って相手のリソースを奪えるかどうかは未確定だが、再築城とベース回復は相手に依存せず確実に防衛リソースを増やす事が出来る。
特にアクア城4のような中央遅延が強いマップで守れている試合でありがちなのが、試合終盤までずっと中央遅延を強くやれて気持ち良く守れていたが、築城が消えていて最後の50秒のラスアタが強く通されてしまい負け。という展開。
中央遅延をしている間にどれだけ築城、ゲートが殴られているかを正確に判断する事は難しいため、ミニマップを見ながら想像しつつ、どうする事でリソースの差し引きで得出来るかを判断したい。
(余談だが防衛バーストでもっとも強力なのはシューターから直接貯金の残り状況を聞く事で、この判断が正確に出来る事だと考えている)
EX:現環境での中央遅延の考え方の変化について
ここからは完全に余談だが、ボンバーガールのブロッカーとして古来からブロッカーはとにかくリスを埋めて相手を遅延しに行け、という言葉がある。
実際に自分も初期からのプレイヤーなので、そのように言われてきたのだが、初期のボンバーガールと採用されるマップが大きく変わって来たので、現環境でも本当にそれが正しいかどうかについてはかなり疑問を抱いている。
昔は単純にマップが全体的に狭く、道中にもネックがあるマップが多かったため、中央遅延が単純に強いマップが多かった。
ただゲームの理解度が上がってそういうマップでは攻めを通す事が難しくなった結果、現環境ではヒエール村(雪解け)やボム砂漠2のようにボムを3つ使ってギリギリ止まるポイントが少しある。くらいのマップが増えており、中央遅延で稼げる時間が減っているし、サイバースペース5、パニックアイランド6、ヒエール村2のように侵攻経路が複数あって2人いないと強く守れないマップも増えた。
そのため、中央遅延が弱いケースが増えており、セオリーのアップデートが必要だと思っている。
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