お墓が欲しい【訪問記 〜川西中央霊園@兵庫】
ペットたちと避難する画像に、護られる命に、グッと胸が熱くなる。
どうか無事でありますように。
悲しい報道を目にする機会が増えた。
こんなこと、本当にやめてほしい。
程度の問題があると思う。
品格があるかないかだと思う。
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もし、自分の大切な人や動物たちが、先に みんな天国へ旅立ってしまったとして。
それが突然やってきたら、きっと何も考えられずに、私は壊れているだろう。
そんな悲しい状況や 死を連想するものをわざわざ取り上げるのは、縁起でもない話だと憚られるけれど、
少し備えておきたい、そんな気持ちになった。
こんなとき、どうしたい?
言葉を投げかける相手を失い、自分の気持ちがフワフワと空に漂ってしまう光景が目に浮かぶとき、どうしたいかと、私に問いかけた。
兵庫県川西市の箕面(大阪府)にほど近い 川西中央霊園の一角に、「ゆうあいの森」と名付けられた場所がある。
少しばかり階段を下ると、可愛らしい ミニサイズのお墓が並んでいる。
幅が1メートル強くらいだろうか。
墓石には人間とペットの名前が彫られ、竿石は、洋風のくし型のメインと小さなサブと二つ並んでいる。サブの方は、ハートの形だったり動物の形をしていたり デザインがまちまちで、不謹慎かもしれないが、見ていると楽しくなる。
ここは、合計四人までの人間とペットが一緒に入れる公園墓地である。
(ご存知の方が多いと思うが、仏教では動物は「畜生」として扱われるため、一般的にペットと人間を同じお墓に入れることはタブーとされる。このため、檀家制度があるような寺院の墓地では、ペットと一緒に入れるお墓を積極的にお勧めしないことが多い。)
まだ販売開始から2年弱しか経過していないというのに、もう既に販売区画全体の約半分が契約済みとなり、角地に至っては全て完売となったそうだ。
大人気である。
こちらでは「永代供養プラン」というものがあり、これは かなり珍しいと感じた。
契約後の管理費や継承手続きが一切かからず、墓じまいがないのである。
他にもいくつか調べてみたが、ペットと一緒に入れるお墓で「永代」と謳っていても、お墓の継承者がいなくなってから十数年程度経つと、共同墓地に合祀される契約のものが多い。
しかし、こちらのお墓は、お墓の継承者が不在になっても そのまま残されるという。
ちなみに、永代で、お値段は 込み込み約140万円台〜となっている。
そのほか、墓石の種類やサイズ、刻印文字数などで追加料金があるが、管理費はかからないのでリーズナブルな方ではないだろうか。
昨今、先祖代々のお墓の「墓じまい」を考える人が多くなっていると言われる一方で、これまでとは違い、血縁ではない 本当に大切な存在(人もペットも)と最期をともにするお墓は増えてきているようだ。
従来のお墓も、お墓は亡くなった人のためというよりも、生きている人のためにあると思うのだが、家制度を強く意識させられる「継承する」という役割は薄れてきているのだろう。
我が家の場合、夫は次男なので、この問題の当事者にはならないけど。
お墓に対する価値観も多様化し、お墓は必要ない、海へ散骨してほしい、樹木葬がいいという人もいる。
あるいは、住居が実家から遠くなり お墓参りを子どもたちに強いるのは忍びないと、墓じまいをする親世代も多くいるようだ。
でも、もっと慎重に考えてもいいのかもしれない。
「今を生きる」私たちのためのお墓なのだから。
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