【「はじめに」全文公開中】『まんがで身につく ずるい考え方』中編
売り悩む百貨店の企画課で働く入社5年目女子の前に突然現れたキツネ。
キツネのずるがしこさに翻弄されていくうちに、ラテラルシンキングが身につき、仕事も人生も家族もうまく回りだす。7万部突破「ずるい考え方」のマンガ化!
2021年1月10日発売『まんがで身につく ずるい考え方』( 木村 尚義 著 /星井 博文 シナリオ /たかうま創 イラスト)の「はじめに」を公開します!
ムダヲツクレ
これからの時代に必要になる
「役に立たないもの」を考える発想力
これまで「ムダなことはやるな」「ムダはなくせ」と教えられてきたことでしょう。生産性を上げる、つまり、儲けにつながらないムダなことを削ることは、正しいとされています。
ムダとは特定の枠組みから外れることです。しかし、その枠組みを外れてしまうとムダが助けになることもあります。
たとえば、スケボーばかりやっている子どもを見て、受験勉強もせず、ムダな遊びばかりしてと、周りの大人は心配します。「受験」という枠組みで考えるからです。しかし、枠組みが変わりスケボーがオリンピック競技に取り入れられると、ムダな行為ではなく、アスリートとして期待されるようになります。
また、「受験」では、誰かが想定したたった1つの答えをマークシートに素早く書き込むことを要求されます。
筆記にしても、「◯肉◯食」という穴埋め問題が出されたら、「弱肉強食」と書かなければバツになります。広く言葉としての枠組みなら、焼肉定食も、牛肉完食も日本語としては正しいのに、です。
神社のお参りにしても、正しい作法という枠組みでお参りしなければならないと思い込んでしまう人がいます(東京都神社庁のホームページには厳格な決まりはないと明言されています)。
このように「答え」がいくつもあるにもかかわらず、教えられた「たった1つの正しいとされる答え」を覚え、それ以外をムダだと否定する。こうした「他のやりかたを一切許さない」を繰り返していくと、別の枠組みが想像できなくなります。
この自分の枠組みだけに囚われて思考停止になる状態を、わたしは「答えは1つ症候群」と呼んでいます。
「答えは1つ症候群」にかかると別の答えを許せなくなり、窮屈になり、どんどん視野が狭くなってしまいます。
しかし、教えられたとおりのことを教えられたとおりにやってもうまくいかない時代が到来しました。世の中の枠組みが変容し、さまざまな答え(やり方)が求められるようになり、今まで正しいとされてきた答え(やり方)が間違いとすらされるようになってきたのです。
では、どうすればいいのか。
『まんがで身につく ずるい考え方』
刊行日:2021年1月10日(日) 価格:1,430円(税込)
著者名:木村 尚義 (著), 星井 博文(シナリオ),たかうま創(作画)
ページ数:184ページ ISBN:978-4-86667-257-1
http://www.asa21.com/book/b552213.html
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