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破壊神マグちゃんZ(第八話)


何度かバスを乗り継ぎ、少し大きな停留所で時刻表を確かめる。
運悪く、バスは10分前に出てしまったようだった。3時間も足止めとは・・案内所にいたキノコのような婦人が川向うに別の街道があり、そちらの方に駅へとつながるバスがあると教えてくれる。
歩けば1時間ほどらしい。婦人に感謝を告げ3人は街道へ向かう。
「今日はキャンプにならないといいね」
狂乱食堂にたどり着けばナプタークが迎えてくれるが、野宿も慣れてきた。
予定では10日ほどで聖都に到着予定ではあった。しかしもう2週間も経っているが未だ半分も近づいていない。
大きな要因として、いつ作られたか分からない地図、しかも方角が合っていない。さらに頼りの鉄道は混沌教団が暴れまわったおかげで寸断されていた。生活している連中もその日暮らしが多くのんびりとしたものだった。
牧歌的な生活も悪くはないが・・世界の真相がわからないでは支配者たるマグ=メヌエクのプライドが許さない。


頼りないつり橋を渡っていると、向こう岸でなにかが爆発する。
影の仕業か?っとマグ=メヌエクは警戒するが、奴らは遠く近づいてはいない。橋が落ちては瑠璃が危ない。センセーに瑠璃を抱えさせて急ぐ。
爆発と閃光が埃を舞い上げる。なにかが争っているようだった。
狙いは自分たちでは無い・・小競り合いに我が関することも無かろう。っと思った瞬間流れ弾がマグ=メヌエクを両断し、後ろのつり橋を破壊した。
「危ないであろう!痴れ者どもが!!」
破滅の眼光が小競り合いを一蹴する。本気の一撃ではないが、丘が消し飛んでいる。若干の体力を残しているのは流々の助言のおかげだろうか。
「死んじゃってない?大丈夫?」っと瑠璃。
「案ずるでない。命までは奪わぬ」争っていた連中がヨロヨロと立ち上がる。介入に驚き一人を除いて立ち去った。残る一人はニンゲンのようだった。
「大丈夫?マグちゃんビームびっくりしたでしょ」
「・・礼を言う。ヤツラに捕まるわけにはいかな・・貴様、マグ=メヌエク?!」
瑠璃の抱えるマグ=メヌエクを見て驚く少年。
「イズマか?我を記憶しておるのであれば丁度良い、説明を聞かせてもらおう。現世の状況を」



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