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2011年、丑三つ時、三浦あずさPの妖怪に出会う。

アイマス公式にて『#私のアイマススタート』と題して「皆さんが『アイドルマスター』シリーズに触れたきっかけを教えて下さい!」という質問があったので、そこに書いた内容を元に、もうちょっと内容を詳しくしてここにも書いてみることにしました。
なお、Twitterでは2010年の出来事としていますが、時系列や当時並んでたCDを思い出して調べたら2011年ごろの出来事でした。

2011年、レンタルCD店のバイト

遡ること10年ちょっと前。私は当時大学生でした。
家の近くの某CD/DVDレンタル店で夜勤のバイトを始めた私は、学業とサークル活動の合間にバイトに精を出し、毎度帰りには見たい映画を借りて帰り、映画と音楽漬けの日々を送っていました。
そんなバイトも慣れてきたある日、客足が落ち着く深夜になり、私は山積みにされた返却CDやDVDを棚に戻しに行っていました。

丑三つ時に妖怪来訪

THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 07 三浦あずさ
そういえばこのシリーズが当時よくレンタルされていた

アニソンコーナーにCDを片っ端から返していた私。『デュラララ!!』『けいおん!』『マクロスF』『林原めぐみ たのしいどうよう』……色々と店に戻していた土曜日の深夜2時、奇妙な来店客がやってきました。
40歳かそれぐらいか、結構年齢がいった感じの、小太りのハゲたおじさんのように見える来店客は、ゆっくりとアニソンコーナーにやってくるのでした。
「いらっしゃいませ~」私は、どこかその男に対して奇妙さを感じました。しかし、こんな時間にやってくる来店客はどれもおかしいので、特に気にもとめずにCD棚を整理していたのです。
まだまだ大量にあるCD。これらが終わるのはいつのことか……アニソンは、他のアーティストと違って少し独特な並び方をしているため、慣れていないと時間がかかるのです。
『THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 07 三浦あずさ』と書かれたCDを『THE IDOLM@STER』と書かれた棚に面陳(CDのジャケット面を正面にして並べる陳列手法。見栄えがいい)しようとすると、そのおじさんは私に話しかけてきました。

妖怪 三浦あずさP

「三浦あずささんはお好きですか?」
「……はい?」私は意図しないような言葉をかけられ、呆気に取られました。三浦あずさ…ってアイマスだっけ……?いやそもそもなぜこの人は自分に話しかけているんだ?
私はしばらく呆然としていました。数秒固まった後、私は「この人はあまり関わるべきではない気がする」という警戒モードに移行しました。

話しかけてきたおじさん(実際はこれより汚い)
話しかけられた私(実際はこれより汚い)

「三浦あずささんというのはアイドルマスターというゲームのアイドルで」
自分が一切興味を示していないのに、おじさんは会話を続けます。
「へぇ、そうですか」
店員とお客様という関係性上、頑張って愛想よくつとめつつも、視線は一切向けず、作業は続けます。

愛想よく振る舞おうとする私(実際はこれより汚い)

「私はアイドルマスターが好きで、アイマスには三浦あずささん以外にも……」
愛想よく振る舞おうとしていた私は、だんだん生返事になり、ついに無視しはじめます。
「アイマスというのはアーケードゲームから始まって……」
無視してもおじさんは一方的に話かけてきます。
この人は不審者だ。絶対に関わっちゃダメな人だ。そう確信した私は、相手の顔が近すぎるので、一歩引きます。一歩間合いを詰めてきた。何だこいつは。
10分ほど、「いかに三浦あずさが素晴らしいか」「アイドルマスターとは何か」を自分に一方的に語ったあと、最後に、
「そういうわけで、三浦あずささんをぜひお願いします」
と言ったおじさんは満足したのかそのまま帰っていきました。途中何話してたのかはよく覚えていません。
「借りていかんのかーい!」自分と相棒と店長以外誰もいなくなった店内で私は天井に向かってぼやきました。

1週間後

それから1週間後、私はまた夜勤でシフトに入りました。
いつも通り、深夜にCDとDVDを棚に返していた深夜2時。見覚えのある顔が入店しました。先週の妖怪三浦あずさPだ。

妖怪と遭遇した私(実際はこれより汚い)と、話しかけてきたプロデューサー(実際はこれより太っててハゲてて汚い)

彼はまた、アニソンコーナーにいる私をみつけては開口一番
「三浦あずささんはお姉さんキャラで」
いや、こちとら何も言っとらんがな。こっちがいらっしゃいませ言う前に三浦あずさの話出してきた。
「いかに三浦あずさが素晴らしい女性か…」一方的な三浦あずさのダイマに対して、私は今回も適当に話を合わせたり、無視しながらやり過ごしました。
おじさんはひとしきり語って満足したらまた何も借りずに帰っていきました。借りんのかーい

アレは何だったんだ

しばらく、そういった日々が続いたのち、おじさんは来なくなりました。
例の三浦あずさPは、かなり迷惑でしたが、恐らくはそういう類の妖怪だったのではないかと今では考えています。熱心なプロデューサーの妖怪です。長いコンテンツなのでそういった怪奇現象や妖怪騒ぎの1つや2つ、あるでしょう。
兎にも角にも、それをきっかけで私はアイマスを知ることとなりました。

おじさん、元気でしょうか。あれからだいぶ経ちますが、まさかあの時私がその後、同じ世界に足を踏み入れるとは夢にも思いませんでした。
今では同好の士として仲良く……はできなそう。

それから長い時間が過ぎ、デレ4thが終わった直後ぐらいの頃、niconicoに上がっていたウサミンたいそうがきっかけでデレステと出会い、アイドルマスターの世界にプロデューサーとして足を踏み入れるのは少し先のお話。

これが私のアイドルマスターとの出会いです。

ウサミンたいそう


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