【IB DP】Mathematics AA? AI? 違いを現役IB生が語る

こんにちは、こんばんは、おはようございます!

現役IB生のはくまいです。

今回のノートでは、IB DP生にとってかなり頭を悩ませたであろう数学AAとAIの違いについてお話します!

私自身はAAを取っているため、AIは周りのIB生の意見を紹介します!また、この記事はあくまで一個人の意見であり、IBとは一切関係がありません。

1. シラバス

さて、そもそもAIとAAは何が違うのでしょうか。

Mathematics Applications and Interpretation(応用と解釈)
Mathematics Analysis and Approaches(解析とアプローチ)

が二つの正式名称になります。

AAは微積分、AIは統計学に重きを置いて学習します。

実際のシラバスの違いを見てみましょう。

AA (HL topicは太字) 
Suggested Teaching Hours HL: 240 hours, SL: 150 hours

1. Algebra & Function Basics 
2. Functions, equations & identities
3. Sequences & series
4. Exponential & logarithmic functions
5. Proofs
6. Trigonometric functions & equations
7. Geometry & trigonometry
8. Complex numbers
9. Vectors, lines & planes
10. Differential calculus 1
11. Differential calculus 2
12. Integral calculus 1
13. Integral calculus 2
14. Statistics
15. Probability
16. Probability Distributions
IB Math AA Syllabus

AI (HL topicは太字)
Suggested Teaching Hours HL: 240 hours, SL: 150 hours

1. Numbers&Algebra basics
2. Functions
3. Sequences and Series
4. Geometry and Trigonometry 1
5. Geometry and Trigonometry 2
6. Complex Numbers
7. Matrix Algebra
8. Vectors
9. Modelling Real-Life Phenomena
10. Descriptive Statistics
11. Probability of events
12. Graph Theory
13. Introduction to differential calculus
14. Further Differential calculus
15. Probability Distributions
16. Integral Calculus
17. Inferential Statistics
18. Statiscal Test and analyses
19. Bivariate Analysis
20. Integral Calculus 2
IB Math AI syllabus

パッと見てみると、AIの方がAAよりAdditional Higher Level(これより、AHLと略します)単元が多いことが目につきますね。
言い換えてみると、AI SLよりAA SLの方が範囲が広いということでしょう。もちろん、一つの単元として独立しているのではなく、Core unitと呼ばれるSLとHL共通の単元内にAHL subtopicと呼ばれる範囲が存在していることもあるので、一概にどちらがどう、ということは言うことができません。

過去シラバスと比べると、AAHLがMath HL、AA SLがMath SL、AI SLがMath Studies、AIHLが新カリキュラムに近いという扱いになります。
AA、AIを決める際には、ぜひシラバスに目を通すのをお忘れなく!
IB Math AA Syllabusなどと検索すれば出てきます。
試験で使うformula bookletを見てみるのも一つの手ですよ。
なお、teaching hours(総授業時間)はどちらも変わらないので、おそらくIB機構的には難易度は変わりませんよ、ということなのかもしれません。

2. 難易度

前章をIB的には難易度が変わらないということなのかもしれない、という言葉で締めておいて!というツッコミが聞こえてきそうですが、全世界のIB生からは「いやいや!明らかに一個レベルが違うことで有名な奴があるじゃん!」という文句の声が聞こえてくるでしょうね。

実際、生の声として有名なのが、
AAHL>AIHL>AASL>(超えられない壁)AISL
です。

正直言って、AAHLとAIHLは個人の得意不得意で難しさが変わってくると思います。日本の高校数学に近く、少しだけ微積学の追加があるのがAAHLといったイメージです。

わたしは、今のところネットで言われているほどAAHLは難しくない、と思っています。きちんと予習復習をすればテストでそこそこの点を取れるはずです。

事実、理系に進む場合はAISLで通る大学は限られています。文系ならばAISLで十分だとは思いますが(経済、経営など一部の分野を除く)必ず確認するようにしましょう。また、数学科に行きたい場合は、AIHLが認められていない場合もあります。AIHL自体が過去の数学とは違った新しいカリキュラムのため、低めに評価している大学もあるようです。

最強のカードがAAHL、次点でAIHL、AASLといったところでしょうか。

AAHLが最難関と呼ばれる理由は、恐らくAIですべてのレベル、試験で電卓の使用が認められているのに対し、AAは電卓を使っていけない試験が存在するからです。

恐らく、日本で中学数学を学んだ方はよほどのことがない限りAAの方が簡単なんじゃないかな、というのが私の主観です。

そして、AAHLを取るとセンター試験でカバーされるほとんどのトピックを授業で学ぶことができるため、帰国子女受験や日本での大学受験の際に既習範囲の広さが鍵を握ることもあるでしょう。AIHLについてはわかりませんが…

3. 進路編

理系に進む予定ならば、HLに進むことをおすすめします。AISLはかなり選択肢を狭める印象があるのでおすすめしません。

AISLが選択肢を狭める、というのは、各国の理系分野の数学必修科目を見ると分かります。
理系でも、AASLも認められることがあるのに対して、基本AISLは認められることがありません。
例として、オランダやイギリスのトップ名門校などが挙げられます。
明確には書いていなくとも、ホームページに小さくHLのみ、AISLは認めない、と書いてある大学もあります。

AIは大学でがっつり数学を使わない人向け、AAは数学を使う人向け、というのがIBの見解のようです。
AAはエンジニアや物理系、数学系など、AIは生物学、ビジネスなど直接的に関わらない分野の進路でお薦めされるようです。

英語に自信がある!という方は、下のウェブサイトを読むことをおすすめします。

https://www.revisionvillage.com/new-ib-maths-curriculum-information/

4.結論

結局どっちがおすすねなの?という話ですが、私は理系の方にはAAHLをおすすめします。文系の方は経済学やビジネスなど一部の学部で数学HLが求められているため、自分のやりたい分野が数学とかけ離れていても必ず確認してから選択するようにしましょう。みなさん、自分にあった楽しい数学ライフを送ってくださいね!



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