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下天の華 罪の華エンド 信長・秀吉・光秀感想

罪の華エンドは革命だと思う。
ここまで上質なメリーバッドエンドが攻略キャラ分あるんだよ?すごいことです。
昔乙女ゲやってた頃はバッドエンドに耐性がそこまでなくて、回収とかしんどすぎたんですけどね、おそらく蝶の毒華の鎖(PC版)をやった時に耐性がつくどころかハッピーエンドありきのバッドエンドは好きかもしれないと気づき。(ハッピーエンドすらちゃんとハッピーじゃない男がいたりなんだりもするけども)
一番直近でやったオラソワもバッドエンド良すぎて。
もちろんハピエン命なんですけどね、バッドエンドがあることによりハピエンへの有り難みが増したり、キャラへの解釈深まったり、日常生活ではなかなか得難い刺激を得られたりするわけです。

まぁそんなわけで。どうやら乙女ゲ界隈の屈指のメリバらしい、罪の華エンド感想です。
全員分の短め(?)ネタバレ感想です。
個人の!垂れ流した!感想です!


私がやった時は各キャラごとに
ベストエンド→ノーマル(姫)エンド→罪の華エンドの順でやっとります。

以下攻略順に。

ゲジメは共通して憎くてたまらないのでゲジメへの感想は省きます。沈!ってアンタにやりたいよ!キーーー!!もう本当に許したくない。1mmも。お前のせいでなーーーー!!!!!( ;∀;)


信長様

あんなに面白い女って言ってくれてたのに、牢でつまらない女って言われるの悲しすぎてつらかった。
本当にがっかりさせてしまったんだなと。
一度きりの人生を無駄に終わらせるとは人としての冒涜だ、とまで言われる始末。心が痛すぎる。
もはや人形の如く魂の抜けたほたるを叱責して、逃して。
ほたるが自分の意思で一騎打ちを挑むなら相手になると。
本当に興味を失ったからどうでもよくて逃しただけじゃなくて、また面白い女になってくれるんじゃないかという期待もあったんじゃないかと。
で、ですよ。数年後にいきなり飛んでのよ。
「命を削りあわんばかりの熱烈な逢引」ですよ。
ほたるは信長に執着し、信長の命を狙うことそのものが生き甲斐になっていて。
信長もそれを楽しむようで、かつほたるの「命乞い」に応じて。。。
もうね、このスチルが本当に本当に好きで。。。下天の中でベスト3には入ります。何この色気。目の妖しい輝き。ふたりの距離の縮め方は明らかに間違った方向なんだろうけど、信長とほたるにしか成し得ないこの関係。
あんだけメリバメリバ言うておきながら、これはメリバでもバッドエンドでもなくて、一つのエンディングとして成り立ってるんでねーの?と個人的には思うくらい本当に好きです。
刹那的でそこに激情が燃え盛っていて。
二次創作できる能力が私に備わっていたのなら、もうここのややこやな晩の数々を描きでも書きでもしたためたかった。
罪の華見てから、より信長様を好きになってしまいました。
しかしどうやら私は一番の推しキャラに対しては言葉が少なくなるらしい。



秀吉

つらい。
本当につらい。
冒頭からつらい。
こういうの一番ダメージ食らってダメなんですよ…( ;∀;)
こんでもかというくらいボロボロ泣いた。
私の中で一番しんどかった罪の華エンド。
ていうか、今までみたバッドエンド系の中でも一番しんどかった。(未だ個人ランキング更新せず)
秀吉はさ、ずっとほたるの正体知ってたのにほたるを信じ続けてくれてさ、ほたる自身の罪悪感もMAXだと思うんですよ。
そりゃ自害しないようにくつわもかまされるし、会いたくないってほたるが逃げたくなる気持ちも痛いほどわかるし。
でさ、羽柴方に連れてこられてまずさ。あの佐吉に憎しみをぶつけられるわけですよ。もうこの時点で泣くしかない。つらい。
立ち尽くすほたるに、「オレからそっちへは行かない あんたが来るんだよ」
この言い方がさ。優しくないんだよもう。でも冷たすぎることもなくて。ただまっすぐに突き刺してくる感じというか。突き放しもせず。従わなければならないと本能が感じさせる声。CV:森久保さんすごい。つらさ倍増。
普段はさ、主人公と攻略キャラの恋愛を見守る感じで乙女ゲを楽しんでいるんですがね、(NLカップルを見守る会的な)秀吉罪の華だけは、ほたるとシンクロしちゃってさ…スチルが下からせり上がって出てきた瞬間が涙腺崩壊度合MAXですよ。無理だて。
あんなにいつも優しく時にはおちゃらけながら、真剣になりながらほたるを見守っていたあの目が。光失ってるんですよ。絶望しかないよ。
でさ、ほたるがその事実を目の当たりにした以降がさ、声がまた優しくなるんだよ。それがまたつらい。
優しくしないでよ。責めてくれよ。自分を責めないでくれよ。
でも断罪することもなく、オレの目になって生きてくれと。もう真綿で首を絞められるとはまさにこのことかと。
その後出てくる立ち絵もさ、目瞑ったままでさ。ほたるは贖罪の気持ちというよりも、自分の犯した罪を直視できなくて秀吉に依存してるし。秀吉の軽口に対しても言い返しもしなくて。つらい。
少しずつ回復してきた目のこともほたるに隠して、ほたるに新しい役割をって。生き甲斐を与えないときっと…ってことだよ?もうしんどいて。ほんとしんどいて。
どこまでも優しくて、でもその優しさこそ罰で、ほたるを可哀想にと憐れむ。
人心掌握に長けていて冷静な智将としての秀吉と、憐憫の情と愛情と独占欲とか色んなものが混じって冷静な道を選べなかった人間としての秀吉とが描かれていて、本当に辛くて辛くてトラウマっちゃトラウマなんだけど、秀吉への愛は増すよ…( ;∀;)


兄様

こっちもこっちでさ、絶望なわけですよ。
せっかくほたるのおかげで人を信じる兆しが見え始めた光秀を、ほたる自身の手で裏切る。もう罪悪感しかない。
でも初っ端舌をかみ切ろうとするほたるを口付けで止めるって何事?!口の端から垂れる血、新たな「ヘキ」が目覚めるかと思いましたが?!
いや、内心はクッソつらいと思ってます。でも色気がすごいんだもん兄様。
それでほたるが裏切ったことに対して謝罪したら、いつもの愛がどこかに感じられていた「やれやれ」が、本当に呆れたやれやれなんだよ。もうつらい。
「君は私を裏切れない そもそも私は君のことを信じてなどいない」
ダメージ絶大。
嘘だよ…兄様…風邪の時あんなに甘えてくれてたやんってなるじゃないですか…詰めていた距離を一気に引き離すのがもうほんとにつらい…
裏でどれだけ絶望したのだろう…これ以後の兄様は今度こそ他人を絶対近くに寄せ付けないだろうし、パーソナルスペースがめちゃくちゃ拡大していそうだけど、絶対そんなそぶりは人に見せないだろうし…
そしてほたるは完全に傀儡となり、織田と対立する家に嫁いでは夫を失い、また兄様の元へ戻る役目に…
えぐいて。こんな仕返ししなくたって。ほたるはちゃんと兄様のこと好きだったよ、本当なんだよ…
こんなに心から喜べない「私の小鳥」があっただろうか…
そして罪の華エンドで流れるBGM「声なき慟哭」があまりにもしっくりきすぎてさ。兄様のために作られたのではと思ってしまうほど。
スチルのほたるさん、目から光が消えているのに対して明智の兄様の嬉しそうな顔よ。こんなバックハグあってたまるか。(でもすごく好きこの表情の対比)
「外の者に聞こえても、泣き声だと思われるだろう…今宵であれば」
もうこの言い方がグサグサに変なところに刺さったよ…歪みきってるよ…罪の華の兄様の言葉はいちいち歪ませられるんだよ…昏い色気全開の兄様。真骨頂。
ヤンデレとも違うんだよな、ただひたすらに歪んでる…表現できる語彙がないのが悔しい。
もう愛情すら信じられないからほたるがちゃんと自分の元に帰ってくるか、試し続けることしかできないんだろうな。
ほたるがひたすらに心を殺そうとしているのもまたみてて辛かった。
でも、兄様好きにはたまらんというか、いやはやそうなりますよねというか、なんでしょう、とにかくこちらも歪んだ愛情に引き摺りこまれる。
そして兄様をもっと好きになる。


共通してさ、ベストエンドと罪の華ルート分岐直前までの幸せだった記憶が回想に容赦なく出てくるからさ、めちゃくちゃ心抉られるんですよ。
だがそれがあるからこその罪の華ルートなんですけど。
ただの贖罪とか断罪エンドではなくて、罪を犯したほたると、そこに在る歪んだ愛情の描き方が神。
神とか軽々しく言っちゃいかんと思うけど、でも本当に神。

意外と長くなってしまったから一旦ここで。

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