手紙(3)
コトン・・・
郵便受けの音がした。
ダイレクトメール、電気料金のお知らせに混ざって、スミレ宛てに手紙が来ていた。
昔仲良くしていたフミちゃんからだ。
早速開封して手紙を読む。
手書きの文字。懐かしい。そして嬉しい。
その意味は、すぐに分かった。
封筒の中にそれは、手紙と別に入っていた。
破れないように、そーっと広げる。
チョキチョキチョキ・・・・ コピー用紙で作られた乙女心。
重すぎず、軽すぎず、私には丁度いい贈り物。
手紙の文面の向こうに、フミちゃんの笑顔が見えた。
おしまい