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お茶っこ(4)
お茶菓子が和菓子で、ふるまわれたお茶はお抹茶でした。
作法を知らない二人は再び緊張しました。
でも、すずめさんが、
「おうちで、珈琲や紅茶を飲むようにいただいていいのですよ。」
と言って、ごく普通に飲んで見せてくれたので、
「それでは、お言葉に甘えて・・・。」
二人もいただいてみました。
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そのお茶とお菓子のおいしかったこと・・・。
また、他愛のないおしゃべりも、とても楽しいものでした。
小茄子さんは、ふっと桜の香がしたような気がしました。
「何だか、桜の香がします。」
すると、すずめさんがにっこりして、
「桜のお香をたいたのですよ。気づいてもらえて嬉しい。」
と言いました。
「初春」と言っても、お正月は冬の最中です。
けれども、冬至は過ぎているので、日脚は少しずつ延びています。
春に想いを馳せながら、
「それぞれの場所で頑張りましょうね。」
「またお茶っこしましょうね。」
そう言いあいながら、3人のお茶っこはお開きとなりました。
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(おしまい)