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野乃姫(6)

野乃姫は、それからというもの、どうすべきか
迷いに迷って考え続けた。

自分の出自を考えると、
野に還るというのは理にかなっているのかもしれない。

でも、物心ついてから、ずっとこの屋敷で暮らしていて、
外の暮らしがどんなだか、想像もつかないのだ。


(つづく)