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意味のないもの(2)

作るのは楽しいのですが、ひとつだけ悩みがありました。
それは、作品がどんどん溜まっていくこと。

(私が作るものは、実用性もないし、
             どうしたものか・・・・・。)

そんなある日、ラジオを聞いていると、
「・・・あなたにとって不要なものでも
        だれかにとっては必要なものかもしれません・・・」

こんなフレーズが耳にとびこんできました。

それからというもの、頭からこのフレーズが離れません。

        ☆    ☆    ☆

私の住む街では、週末市が開催されています。
そこには、様々な人が店を出します。

(私も自分の作品をみんなに見てもらおう。)                                                        

(でも、こんなものに目を留める人がいるのかしら・・・・。)

(まあ、ダメでもともと!)

私は重い腰をあげました。

お気に入りの唐草模様の風呂敷に、作品と腰かけ用の木箱(折り畳み式)と水筒を包んで出かけました。


(つづく)