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さんじゅうこわい(後編)

来る10月24日ーーー

「きっとあの女は枕元にある「30」を見て、恐ろしくて死んでしまうに違いない。かまうものか、あの女が死んだって、殺したのは「30」であって私ではない」と時の神様。

そうっとカーテンの隙間を開けて覗き見るとーーーー


何っ!?大変だ!!!あの女、「30」を抱きしめて泣いている!


「おい、そこの女。『30』が怖いというのは嘘だな。本当は何が怖い?」と時の神様。


「ごめんなさい、私は早く『30』になりたかったの。本当は、私が怖いのは【30】に怯える20代の私」だったんだ。」


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