さんじゅうこわい(前編)
落語に「饅頭怖い」という噺があるので、かけてみた。
題して、「さんじゅうこわい」。
アタイは今、29歳。あと5日で、「30」だ。
30歳になったみんなは「30歳、ふつーだよ」という。
でも、アタイはみんながフツーって言ってる「30」が怖いんだ。「30」に近づくにつれて足がすくむから、怖くて夜は眠れねえ。それでも近頃、急に周りに「30」の人が増えたんで、怖くて足がすくんじまうんだ。ああ、こうやって「30」のことを思い出したらもうダメだ。立っていられねえよ。
これを見てしめしめ、と思った時の神様。
じゃあ、「30」を枕元に置いておいたらこの女はどんな反応をするかな?
そう思い、そっと10月24日に「30」を置くのだった---
(後編へ続く)
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