だから私は「プログラマー」になれない。
プログラミングの方向性というのがあると思う。
というのも、先日のハッカソンで私が痛感した「プログラミングって道具じゃないの」的思考に至ったのが本件の発端になる。
第一に2つの方向性がある。
一つは「売れる作品を作る」である。言い方がキツくなっている気もするが、これ以外に形容する言い方を私は知らない。ごめん。
要するに、プログラミングをする→最終的に金にしたいと考えているプログラマー(エンジニア?)がいるだろう、と指摘する。
実際優勝したのもアプリケーション作って、言ってしまえば売れるだろうね、みたいな作品を作っていた、ほかもそう。うちだけ異端だった。
だから、最後の懇親会で私は異様に浮いていた。だって周りは就職してエンジニアになって稼げるプログラムを作りたい、みたいなことを前提にしていたから。そこにいた就活エージェントも「当然皆さん、作品を作って、それをもってきて就職しますよね?それでアプリケーション作りますよね?」みたいなスタンスでこちらに迫ってきた。
私はひたすら愛想笑いするだけ。聞かれても「あー、まあ、使いやすいような生きやすくなるようなプログラムがいいっすよね~」的舐めた発言でおわる。
学生側の発言してる人たちもみんなそんな感じ。学生時代にどんなプロダクト作ったらいいですか!?みたいなの。ううん……そうかもしれないけど、大学時代にプログラムを書いて金儲けできるようなのを作るがメインになってるのかぁその人は、と思っちゃう。これはうがった見方です。事実、異端になった原因も、私がとにかくアカデミックな場で生きてきた(そんな大層なことは口が裂けても言えないのですが)ので、行動モデルとか提示してそれを遂行するようなフローを想定して……みたいなのをしてしまったから。他の人は前提が違った。
もう一つの方向性というのが、「あくまでもAという結論を持ち出すための、過程としてのプログラムを組みたい」というもの。つまり、あくまでプログラミングは手段でしかなくて、最終的には実験結果を得るために使っている道具でしかない、と捉えている立場。これが私の立場に該当している。
よって、当然前者のような立場でいる人と意見が一致しないのは当然だし、フロントでUI頑張っている人とは相容れないし(あくまでもこの文脈上そう述べているだけで、実際そこで組んでいる人は尊敬しているし、本当に素晴らしいと思っているので落胆しないでほしいし、どうか怒りを覚えてほしくない)、幸いバックエンドで処理書いている人とは話が合う、かもしれないけれど、少なくともあくまで「道具」としてプログラミングを捉えている以上、私はかぎ括弧付き「プログラマー(エンジニア)」にはなれない。そしてそういう、アプリケーションを作って金儲けすることが目的になってしまうプログラミングには一切の興味を持てない。
就活エージェントが目を輝かせながら、眼の前に存在する「プログラマー」に対して、ぜひ会社に来てプログラミングしてアプリ作って金儲けしませんか、と話してくる姿は私にとって脅威であった。
と、同時に、私はやっぱり狭い世界に生きているし、他の意見を聞くような体制を取ったことがないようだし、アカデミックな場所から出られなさそうだし、何よりも私が好き好んでいるのは「実験」で「道具(プログラミング)(いや、広義には「機械を道具として扱って、何らかの結果を得たい」というその行動)」であったことがわかった。
まあ、そんな偉そうなこと言えるだけの能力を持ってはいないんですけど。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?