119杯目:【PTA】人は理由やストーリーがあればお金を出してくれる。
以前、小学校のPTA役員をしている時、
毎年11月、小学校でお祭りがありました。
小学校のお祭りといってもそう珍しくないとは思いますが、
うちの小学校は、子供達の科学体験をメインにしているお祭り。
それより昔、全体的に理科の成績が悪かったらしく、
当時、でんじろう先生がテレビで人気だった頃で、
遊びながら科学に親しむという趣旨のお祭り形態にしたそうです。
そして、その科学体験のお祭りは、土曜日開催のため給食はないので、
お祭りらしく模擬店をPTA委員さん皆んなで出店しましす。
うどん、そば、焼きそば、菓子パン、クレープ、唐揚げ、
フランクフルト、餅、コーヒー、ペットボトル飲料・・・
など、子供たちが喜びそうなメニューを揃えました。
そしてここからが、この話の本題。
それらの価格は全て高上がり。
ペットボトルのお茶定価の150円。
お餅350円、菓子パン100円、ホットコーヒ−100円・・・
こういう時の模擬店って、利益度返しなのでもう少し安くできるはず。
なんでこの価格設定なんですか?と聞いたら、
売り上げの利益で子供達の科学体験の材料費などを捻出してるとの事。
そうじゃなければ、子供達に科学体験を無料で提供できないとの事。
自分はその説明に納得できましたが、
今まで、その説明を保護者にしてこなかったんですよね。
だから、影で聞こえてくるのは、
ペットボトルのお茶なんて、スーパーなら98円とか78円で買えるんだから、
わざわざ150円も出して買わない。うちから持ってきた方が良いという話。
そりゃそうですよね!
ただ利益なんて出していたら、保護者の皆さんに何言われるかわからない。
自分たちの懐に入れてるとか、打ち上げの飲み会の足しにされちゃうとか・・・。
役員慣れしてる人はそうは思わないでしょうけど、
世間的にはそんなもんです。f^_^;)
そういうところから、同じ保護者なのに、
どんどんズレが生じていくことに気づかないと。
ってわけで、次年度PTA会長になった時に、
事前の案内文書や、当日は模擬店の見えるところに、
『模擬店の売り上げの利益で、子供達の科学体験の材料費などを出しています。
価格が高いと思われるかと思いますが、そのような理由での価格設定なので、
みなさま、ご理解ならびにご協力の程をよろしくお願いします。』
と、掲示しました。
そしたら、模擬店の売り上げが上がったのです。
保護者の皆様も、そういう理由なら・・・
ということで、150円のペットボトルのお茶も買ってくれるようになりました。
きっと保護者も150円のお茶を買うことによって、
子供達の科学体験に貢献している。
自分もお祭りに協力しているという意識になるんでしょうね。
このような場面に限らず、
自分も参加している、支えていると感じていただければ、
お金を出してくれるんですよね。
お金を出すための理由やストーリーがちゃんとあれば・・・。