宙組に愛された清く・正しく・美しい宙組男役を忘れない-春瀬央季-#宙組はみんな最高(3/11更新)
また一人、生粋の宙組男役が去っていく…
宙組設立当時のメンバーだった寿つかさ組長、副組長の松風輝さん(研16)に次ぐ3番目なのが春瀬央季さんでした。
誕生日 7月1日
出身地 東京都練馬区
身長 175cm
初舞台 2008年3月「ME AND MY GIRL」
好きだった役 「SANCTUARY」のアンジュー公、「WEST SIDE STORY」東京国際フォーラム・梅田芸術劇場公演のスノウボーイ、「オーシャンズ11」のハロルド
愛称 かなこ
「春瀬央季」それは唯一無二の男役だった。
宙組における「顔が小っちゃくて美しくて足が長い人」の筆頭であり「真風さんの斜め後ろにいる人」「前髪のシケのクオリティが高い」「煌めく額の汗すら尊い」「なんか知らんけどやたら美しい」人は大体春瀬央季さんであると思ってよいかと。他組のファンが見る宙組の人って感じよね。
(入り出待ちがあった頃は「私服パリコレ」「入り出待ちがランウェイ」と呼ばれていた事も追記しておく。お茶会が再開されたら「どこでそんなスーツを買ったのか」とビックリするような奇抜なスーツをさらっと着こなす姿を見て欲しかったなぁ…ちきしょうコロナめ)
男役・春瀬央季は唯一無二だった。
お芝居も唯一無二だった。
よく、作品の役作りで役に寄せて行く苦労を語られる場面が多い。春瀬さんはいつだって「春瀬央季ありき」だった。もちろん役作りはされるだろうけど、役の方から春瀬さーんって寄っていく。なんだかんだで春瀬のカラーに染めてしまう。演出家の先生は最初から春瀬ありきで役を決めてるんじゃないだろうかと思うぐらい。下級生時代から、中性的な魅力溢れる役、お耽美と妖艶さを持つ役と言った確固たるイメージがあり「SANCTUARY」アンジュー公、「翼ある人々」のワーグナー、「相続人の肖像」下僕のルパートは今思えばこれぞ春瀬央季の片鱗が見えていたか。学年を重ねてからは、たった一言のセリフ、ほんの一瞬の出番でも春瀬さんだなってインパクトを残す。きっとみんなの春瀬央季のイメージって同じで「Hotel Svizra House」の配役が発表された日(ナチスの高官)の文字にスチール写真も出てないのに「ですよね~」と納得してしまったし、アナスタシアの「警官」にも「だよね、知ってる」と納得してしまう。何かそう言うイメージなんだよね。
その真骨頂が「オーシャンズ11」のハロルド。
宝塚のオーシャンズ11のハロルド史上最強で最高のハロルド。いわゆる「オネエ」的な役で、昨今表現としてはとても難しい。セクシャルマイノリティを笑いのネタにする賛否両論も強い中、オネエとかそんなの関係なくあの世界で自由に楽しく生きていたハロルド。出番ごとに首に巻いたスカーフの柄と結び目を変えるこだわりっぷり、公演を増す毎に存在感を増す。ダイアナを追いかけるアドリブにも磨きが掛かり、1個上の蒼羽りくさんに絡むフリーダムなアドリブで東京千秋楽最後はピンスポットが当たるまでに。とにかくハロルドを楽しみ尽くす。だから嫌味が無い。オネエとか関係ない、ハロルドはハロルドだもん!と言い切れるその生きざまが楽しそうだった。オーシャンズ11は今後も再演されると思うが、宙組オーシャンズ11のハロルドは歴代最高であり唯一無二のものだと言える。
お芝居の春瀬央季と言えば「エリザベート」のジュラ。伝統あるエリザベートの大役は宝塚ファンだったかなこちゃんは嬉しかっただろう。個人的には「天は赤い河のほとり」のテリピヌ殿下。セリフは無いけど優しそうなお髭の殿下。お妃2人のお戯れをニコニコと眺め、いざと言う時には大きなマントでさっと守る。原作の強く優しい雰囲気が出ていたな。「FLYING SAPA」のパンプルムース。チンピラの春瀬央季と言うとっても突き刺さる役。綾瀬あきなさんとの大人の色気むんむんのタンゴも見どころ。
ショーでもやっぱり唯一無二だった。
お手本のような清く正しく美しい正統派男役を見せてくれる。黒燕尾に軍服は春瀬さんのユニフォームですか?って位に自然に着こなす。娘役を軽やかに美しくリフトするし、エスコートする姿に「娘役さん息…してる?」と言いたくなる。目の前に春瀬央季の顔があるってどんな気持ち?宙組のビジュアル担当なのでイケメンアイドルナンバーには絶対参加。かつて七生眞希さんとの「かなまり」美のシンメトリーで客席を賑わせた。顔面偏差値の高いお2人が並ぶと圧巻の美しさを誇る。アナスタシアの群舞で堂々と真風涼帆の斜め後ろに陣取り圧倒的な美を放つし、トップスターの斜め後ろポジションが定位置と化した。その美貌から女役も数多くこなす。175㎝・ダルマのレオタードから伸びた長く美しいおみ足には目のやり場に困ったファンは私だけではないはず。
ショーと言うかサロンコンサートなんだけど、美穂圭子さんのサロンコンサートは最高だった。ディナーショー(サロンコンサート)の類に出演せずに退団される方も多い中、今となっては男役として最も脂が乗ったいい時期に出演出来たなと思う。上級生のお姉さまの元で甘えん坊全開・ご本人の前でご本人のモノマネをしちゃう自由人ぶり。同期・星月梨旺が歌うルキーニ、自分はチャラチャラと写真を配るルキーニと言うWルキーニは見どころ。「札束を投げ捨てるクズ」「トレンチコートに薔薇の花束を抱えてやってくる」を実現しちゃった所も好き。マンガみたいなシチュエーションも映える。彼女以上に映える人いるのかな。
宙組の中でも唯一無二の「かなこさん」だった。
役やビジュアルからクールなイメージが強い。ファンの前ではタカラジェンヌのイメージをとても大事にされていたが故によりクールなイメージがあるのかな。かなこさんは人懐っこくて楽しい事が大好き。宙組94期の最後の一人となったけど、同期との仲良しっぷりは「すみれの国の華麗なる食卓」でも有名。上級生には甘えん坊で許されちゃうし、下級生にはちょっとドSだけど優しく面白い先輩。OGの瀬奈じゅんさんにバレンタインにお花を贈るイケメンっぷりも発揮。幅広く色々な生徒さんとの仲良しエピソードが多く、真風涼帆さんを「ダーリン」と呼んでいたのは有名なお話。お茶会があった頃は、毎回何処かで「春瀬さん」「かなこさん」の名前が出たいたっけな。かなこさんと言えば「監督」ファンがキャー!!となる妄想シチュエーションを考え出すのが得意だった。その妄想っぷりが遺憾なく発揮されたのは「A motion」だけど数多くのエピソードもある。クールな見た目に反し人懐っこいエピソードであふれている。宙組に愛されていた唯一無二の人。
175㎝・あのお顔と超絶スタイルで生まれた来ただけではない。宝塚が大好き過ぎて、子供の頃から絶対タカラジェンヌになる!と言う夢を持っていた少女。音楽学校の授業にお琴があるので中学校で先にお琴を習う周到ぶり。宝塚に入る為の努力を惜しまず、大好きだから苦労を苦労と感じなかったのかもしれない。何処か古き良き「これぞ男役」と言わせる雰囲気を持つのは、子供の頃から夢見ていた宝塚、少女時代からの夢のカタチなのかもしれない。
書いていて、つくづく惜しい人が去っていくなと切なく思う。
番手がついている訳でもない。路線スターでもない。
でも、唯一無二の男役・春瀬央季だった。
宙組に春瀬央季が居るだけで良かった。春瀬央季と言う男役に出会えて本当に良かった。春瀬さんが居たから宙組をこんなにも愛せたんだと思うし、これだけ宙組からも愛される男役はいないと思う。宙組ファンは何だかんだで春瀬さんを愛しているし、宙組生のみんなもかなこさんが大好きだったはず。
大好きな宝塚の男役をやり尽くしただろうけど、退団者で最年長なので「組からのお花」をトップスターから貰える特権を活かし愛するダーリン(真風さん)にお花を渡されて卒業したかったんだろうね。ついに宙組から94期が居なくなる、いつも見慣れていた春瀬央季が居なくなると悲しくなっていたけど、ダーリンにお見送りして欲しかったんだなー!そう考えたら最後の最後まで憎めないよね。かなこさんらしいや、こんちくしょうめー!(笑)
とにかく今は舞台を再開して欲しい。最後の最後ファンと宙組生に囲まれて沢山愛されて卒業して欲しい。やっぱり春瀬央季を失うのは悲しいって思う位に、残り少ない男役人生をこれでもかってぐらいに惜しませて欲しい。かなこさんの事だもん最後の最後に「私の考えた最強の男役・春瀬央季」を見せてくれるはず。その舞台が開く事を、ただただ願うしかない。
みんなの春瀬央季さん
はじめまして。noteのかなこさん記事拝見いたしました。宙組では、春瀬さんをオペラで追いかけ回していた者です。
かなこさんとの出会いは、桜木みなとさん主演の「相続人の肖像」でした。舞台の下手で、娘役さんに「壁ドン」するかなこさんが偶然視界に入ってしまい、そのカッコ良さに釘づけになりました。
高身長が多い宙組男役の中でも、かなこさんは特に目を引きますね。エースモーションは初日付近で見たので、その時は「かなこ監督」は爆誕してませんでしたが、Twitterなどのレポを見るたび(え!実は面白い方なの?)と驚いた記憶があります。その佇まいと、私服ランウェイ(懐かしいですね)から「クールビューティ」だと思っていたので。1度お茶会にもお邪魔したことあります。最後のお見送りで一言お話できたので「初めて来ました。ありがとうございます。また伺いますね」とお伝えした瞬間、クシャッとした笑顔で「ありがとうございます。また来てください!」と返してくださいました。また行くぞ!と誓ったのに、こんな世の中になってしまい、もう「お茶会」は過去の産物となりつつあります。今回ご卒業されることで、ファンに直接お伝えしたいこともたくさんあっただろうに…本当に残念でなりません。最近は、アイドル的な男役さんが多いなか、かなこさんのような男役がいなくなってしまうのは悲しいです。ダーリン真風さんと一緒にご卒業されると勝手に思ってました。(カーテンコールの挨拶で、真風さんと並び"ダーリン愛してます"と叫び、真風さんがイケボで"私も愛してます"と返す←と想像)公演も延期となってしまい、退団者ファンの皆様の気持ちを考えると、胸が張り裂けそうです。もう、これ以上の延期や中止にはなりませんよう祈るばかりです。私はネバセイ3月に観劇予定です。
芸名の春瀬、春は「春」野寿美礼さんから、瀬は「瀬」奈じゅんさんからいただいた…そんなヅカファンであり、入るべくして宝塚歌劇団に入った、春瀬央季さんの最後の男役を目に焼きつけて来たいと思います。思うまま綴ったら、なんと900字を超えてました。
自分が思うより以上に、かなこさんが大好きだったようです。では。
長い熱い愛を感じるマシュマロ、ありがとうございます。
「自分が思うより以上に、春瀬央季さんが好きだった」
きっと、多くの宙組ファンが共通して思う事だと思います。
春瀬さんの記事読ませていただきました。
私は春瀬さんのことが大好きで一言で表すなら私の青春です。
文章を書くのが上手くないのでなかなか春瀬さんの魅力や好きなところを伝えられなくてもどかしかったのですが、ズカポタさんのノートは私の想いや気持ちそのものが綺麗に文章にされていました。本当に卒業が惜しいです。とにかく今は1秒でも長く宝塚の舞台にかなこさんが立てることを祈ってます。
「一言で表すなら青春」この一言に春瀬央季と言う男役がみんなの心の中に居た事が分かる気がします。マシュマロ主さんの心の中に青春として残る。トップスターではなかったけど、こんなに素晴らしい事はないんじゃないかなって思います。
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遅ればせながら…春瀬さんの記事を拝読いたしました。
中学生の時出会った春瀬さんは、初恋の人です!!
私は当時宝塚自体初めてで、親も特にヅカオタというわけではありませんでした。しかし、1番自然と目を追っていたのが春瀬さんでした。
シェイクスピアの劇中劇や、すみっこセブン、、1番綺麗と思った女役さん。帰り際に慌てて買ったパンフレットを見返すと、春瀬央季の文字。
あれみんな同じ人やったんや!?!?てか名前綺麗すぎる!!赤リップバチバチのスチールもタイプ…!!これがすべての始まりです。
のちにできた友人にこのことを話すと、「初観劇でよく春瀬さんを見つけたね!?」と驚かれました(笑)
春瀬さんが男役を常に全力で努めていたからこそ、出会えることができました。上手く言えないけど、だからこそ春瀬さんのことが好きなんだと思います。
ー「春瀬さんが男役を常に全力で頑張っていたからこそ出会える事が出来た」かなこさんにとって男役冥利に尽きるだろうなぁ。頑張ってる姿に出会えた、青春になった。何よりも5組400人以上の中の1人になれた事、お互いにとても素敵なご縁だなと思います。
宙組の記憶に刻まれる、唯一無二の男役である事をここに記したいです。
今回の記事は、私の個人的主観強めの記事になりましたが、あなたの春瀬央季ってどんな人ですか?春瀬さんと言えば「この作品」「このショーの場面」「こんなエピソード」OGになっても春瀬さんの事を振り返って懐かしく思える記事にしたいので、note転載OKな方はマシュマロ、こっそりTwitterでもOKです。寄せて頂ければ幸いです。
マシュマロ https://marshmallow-qa.com/zukapota
Twitter(リプライでもDMでも可) https://twitter.com/zukapota