四麻魂天の備忘録
2020年に麻雀を始めて約四年、2024年5月下旬に魂天になりました。そこからあまり四麻は打っていなく、このままだと色々と忘れてしまいそうなので、備忘録としてその道程を記しておこうと思います。
スタッツ
立直率と平均和了が高め、和了率と放銃率はまあまあといった感じでしょうか。ただ、後述するスタイルチェンジの前後でスタッツが大きく変化したので、スタッツに関してその項で改めて示そうと思います。
ポイント推移
見てわかる通り聖1から豪3への降段を2回しています。魂天を目指す中でここが一番しんどかったと記憶しています。雀魂勝てなすぎて、天鳳をメインに打っていた時期もありました。
二度の豪3への降段後、3度目の聖1昇段を果たしますが、すぐに聖1の0点付近まで落ちてしまいます(2023年末のことでした)。また降段するのか、と思った束の間、ツキすぎ期が到来しました。勢いのままに1月中に聖2に昇段、3月に聖3に昇段、そこから原点より2000点減らすこともありましたが5月に魂天へと昇段することができました。
打ち方の変化(before)
豪3と聖1のループをしていた2023年までのスタッツは以下のとおりです。
この頃の僕はラス回避を念頭に、消極的に打っていました。具体的には副露をあまりせず、門前で高打点の手を作ることを目指していました。手詰まりを極端に嫌がって、混一色の見えない安い鳴きはかなりしなかった記憶があります。したがって立直率と平均打点は自然と高くなり、ダマ率と副露率と和了率は低くなりました。守備的な打ち回しを意識して自分の手が高打点になったときだけ勝負するという打ち方は、一見ラス回避ルールに適応しているように思えます。しかし、それならば何故放銃率や平均放銃が高くなってしまっていたのでしょうか?
原因は、和了率の低さにありました。一見、和了率が低いほど守備に回っている事が多いということなので、放銃率や放銃打点は下がるように思えます。しかし、和了率が低いということは、自分が和了れていない分相手に和了をゆるしているということです。つまり放銃しなくても、ツモられが重なって不利な立ち位置になり、無理な牌姿から無謀な勝負をせざるを得なくなり、結局放銃に回るということが多くなります。麻雀は自分が和了らなければ絶対に勝てません。どれだけ放銃しないかより、どれだけ和了るかのほうが成績には直結します。そのことを見誤って、ただただ手詰まり放銃だけを恐れていたことが停滞の要因だったと言えるでしょう。
また、リーチ率の高さも放銃率へ寄与するところが多かったです。リーチは分散を大きくする行為です。格上相手に対してはリーチ戦術は極めて有効ですが、平均順位2.3の舞台で戦うためにはリーチ判断は消極的にすべきです。例を出すと、和了れれば8000点打ったら−8000点という勝負は、平均順位2.55の人からすればやり得ですが平均順位2.35の人はすすんでやるべきではないということです。そして、副露無しで門前でリーチを目指すということをするうえで忘れてはいけないのは、リーチをする巡目には、他家にも高い勝負手が出来ていることが多いということです。副露を我慢して3段目の最初らへんで威勢よく曲げたところで、他家にも勝負手が入ってるわけで、そこから追っかけリーチが来て敢えなく放銃ということが多々あります。つまり速度を犠牲に高い手を作っても、終盤になってしまえば相対的な手の価値はそこまで高くなくなっているということです。また、終盤の勝負が多くなるということは、それだけ門前の高打点と戦う機会が多くなるということで、放銃打点も高くなってしまいます。門前で頑張って平均打点を高くしても、放銃打点も一緒に高くなってしまっては意味がないですよね。
打ち方の変化(after)
打ち方を大きく変えたあと(2024〜)のスタッツは以下のとおりです。
和了率、放銃率、平均放銃、すべてが良化していることがわかります。和了率と放銃率に関しては635戦程度なのでかなりの上振れを引いたことは確かですが、その中で注目していただきたいのは副露率が高くなっていることと立直率が低くなっていることです。この数値にはスタイルチェンジの影響が色濃くでています。以下、スタイルチェンジした事項を紹介します。
一つ目は、速度を重視するようになったことです。早い巡目の低打点の和了を意識するようにしたことで、他家の高い手の和了を未然に防いだり、自分の将来的な放銃を防いだりすることが多くなりました。また、自分が早く仕掛けることで、他家に放銃しても仕上がってない安い手であることが多くあり、それが放銃打点の低下に繋がりました。この速度を大事にする考え方は手牌の相対的評価の考えに基づいていて、高い手でも終盤なら価値が低くなるという考え方の逆で、安手でも巡目が早ければ(他家の高い和了を未然に防いだり、自分の高い放銃を防いだりという点で)価値は高くなるという考え方をもとにしています。副露することによる手詰まりも、他家の手が進んでいない序〜中盤なら発生頻度は高くないですね。
また、鳴かなければ間に合わないという理由での鳴きも増えました。以前ならば、鳴かなければ間に合わないという状況ならそれだけ他家が進んでいるということだし、放銃の可能性も高くなるから鳴かないでおこうという選択をすることが多かったです。しかし、鳴かなければ間に合わないということは裏を返せば鳴けば間に合うかもしれないということなので、鳴かないことによる機会損失が発生します。で、実際には他家の安牌を持ちつつ安全を担保しながら和了に近づく副露が出来ることも結構あります。それなのに、ただ自分の手が後手を踏んでいるからという理由だけで鳴かない選択を取れば、必然的に他家のツモや自分の視覚外の放銃の機会も増えます。こういう、自分が間に合うかギリギリのときにちゃんと鳴けるように、「和了れないことのほうが多いのにわざわざ危険を冒す必要があるのか?」と考えるのではなく「自分が和了れる可能性を捨ててまで、鳴かないに見合う理由はあるか?」と考えるようになりました。
二つ目は、追っかけリーチの基準を厳しくしたことです。先手のリーチは相手を降ろさせる効果があり、放銃率もそこまで高くなりません。しかし、追っかけリーチになると他家を降ろすというメリットはほとんどなく(一軒目リーチが入ってる時点で他家は大体降りてる)、自分が和了るにはリーチ対決を勝たなくてはなりません。これは先にも述べた分散を大きくする行為であり、さらに勝率50%の勝負はすべきではないという考えに照らし合わせると、追っかける手牌の基準は相応に高くなります。具体的には、被先制リーチ時の愚形リーチドラ1は基本的にはダマにするか降りるかという選択をしていました。愚形リーチドラ2も結構やりたくない寄りでした。逆に良型なら平和のみでも結構リーチ打ってました。良型と愚形でめくり合いの強さは大きく違うので、判断基準としては被先制リーチ時、良型なら基本追っかけリーチ、愚形なら基本追っかけリーチしないという感じでいいと思います。
三つ目は、点数状況をより意識するようになったことです。ラス回避をするためには南四局に二着目以上にいることが大事です。したがって、南二局以降に自分がトップや二着目にいるときは、三着目より下に落ちるような放銃は避けなければいけません。たとえば先制聴牌でも愚形役ありならダマなのは勿論、良形や役なしでもダマテンにすることが多くなります。平場では絶対リーチである平和ドラ1も、この状況ではダマにすることが多くなります。さらに南二局以降で親が三着目やラス目の場合の先制聴牌時はこの傾向が強くなります。リーチして無防備になったあとに三着目やラス目の親からリーチが来たら何やってるか分からないですからね!南二局以降のトップ目や二着目の立ち回りとしては、基本静観&安手で局消化が基本です。
以上三点ですが、勿論これはラス回避ルールが前提の打ち方です。トップ取りや連対取りのルールではもっとリーチする寄りの判断になります。ただ、速度を意識した手組と副露判断に関してはどのルールでも活かせると思います。
まとめ
和了の価値を小さく見積もらず、どんなときでも押しと引きを天秤にかけることをサボらずにやりましょう。引きだけじゃなく、しっかり押さないと麻雀は勝てないです。渋川さんも言ってたけど、魂天までなら押し引きがしっかり出来てれば他の技術がそこまで出来ていなくても行けると思います。力量が備わったらあとは打数を稼いで上振れを待つ作業ですね。(←これが一番しんどいという話はあるかも)
終わりに
かつてより上手くなったことは確かですが、自分の技術がまだまだだと思うことは多々あります。押し引きの再現性が無かったり、安牌と不要牌の入れ替えができなかったり、鳴き読み手牌読みも全く出来ないです。普段見てる麻雀プロの足元の足元にも遠く及びませんね。魂天になったことはゴールではなく、新たなスタートだと思ってこれからも麻雀と向き合いたいと思います。あ、今期はドリブンズ優勝しますように!ガンバー
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