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幸せに生きるために、長期の休暇を取るスイス人の生き方

スイスと聞くと、美しいアルプスの山々、精密な時計、そしておいしいチョコレートが思い浮かぶかもしれません。しかし、もう一つ注目すべきなのが、スイス人のユニークなライフスタイルです。特に、彼らが大切にしている“長期の休暇”という文化は、幸せに生きるための大きなヒントを与えてくれます。

長期休暇は当たり前

スイスでは、多くの企業が従業員に年間4週間以上の有給休暇を提供しています。さらに、職種によっては6週間以上の休暇を取ることも珍しくありません。この休暇期間、スイス人はただ家でゆっくり過ごすだけではなく、国内外へ旅行したり、趣味や自己成長のための時間を確保したりします。

例えば、夏の時期になると多くの人がアルプスでハイキングを楽しみ、冬にはスキーリゾートで過ごす人もいます。また、家族と一緒に海辺でのんびりと過ごすことも一般的です。長期休暇は、ただ仕事から離れるだけでなく、心と体をリフレッシュさせる重要な時間とされています。

ワークライフバランスへの意識

スイス人の長期休暇文化は、彼らのワークライフバランスへの意識の高さから来ています。スイスでは、“働くために生きるのではなく、生きるために働く”という考え方が広く浸透しています。

この背景には、労働者の権利がしっかりと守られていることが挙げられます。労働法により、一定時間以上の労働は制限され、長時間労働が当たり前という風潮はほとんどありません。そのため、仕事が終われば趣味や家族との時間を大切にすることができます。

長期休暇がもたらす効果

  1. ストレス軽減
    長期的に仕事から離れることで、精神的なリフレッシュが可能になります。スイスの研究では、定期的な休暇を取る人は、ストレスレベルが低く、幸福感が高いという結果が出ています。

  2. 家族や友人との絆の強化
    休暇中、家族や友人と過ごす時間が増えることで、人間関係が深まります。スイス人にとって、こうしたつながりは人生の幸福度を高める重要な要素です。

  3. 生産性の向上
    十分に休息を取ることで、仕事に復帰した際の集中力や効率が高まります。これにより、結果的に仕事の質も向上します。

日本とスイスの違い

一方で、日本では長期休暇を取ることに対して心理的なハードルを感じる人が多いのが現状です。同僚や上司に迷惑をかけたくないという思いから、休暇を申請することに躊躇するケースも少なくありません。

スイス人のように休暇を“権利”と捉え、しっかりと活用することで、心身ともに健康でいられるのではないでしょうか。もちろん、日本とスイスでは文化や社会の仕組みが異なるため、単純に比較することは難しいですが、スイス人の休暇に対する考え方には学ぶべき点が多いと感じます。

スイス人が長期の休暇を大切にする背景には、ワークライフバランスを重視する価値観が根付いています。仕事だけでなく、自分自身や家族、友人との時間を大切にすることで、より豊かで幸せな人生を送ることができるのです。

私もスイスで働き始めてから、初めて4週間の長期休暇を申請しました。この休暇中には、夫がずっと行きたがっていたニュージーランドを訪れる予定です。今日が出発日で、空の上で過ごす時間も長くなりますが、しっかりリフレッシュしてスイスに戻ってきたいと思います。



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