【S3】4.アルプスとCRF250物語(9/6~9/10)
読み返して思ったのだが「南アルプス市のバイク屋さん」を俺は何の予告もなくアルプス呼ばわりしていた。まあ、その方が呼びやすいからね。あと大自然の息吹を感じるから。
ここで突然現れたアルプスだが、細かい部分にケチを付け始め、バイク屋さんもその方がいいのかな~ってなってるようなのだが、それは俺のバイクであって俺の意見を少しは聞いて貰うなどすることは出来ぬものだろうか。
端的に言うと「そんなもんあとでいい」としか俺には言えない。
俺が毎日大騒ぎしているせいで、バイク知らん人がたくさん見てくれるようになった。俺も何かしらバイク業界に貢献しているのではないだろうか。これ見て「バイクに乗りたい」と思う人はいないと思うが。
もし乗りたくなったという方がいたらこれは心からのアドバイスですが、ディーラーで新車を買ってください。あと任意保険に弁護士特約を付帯させてください。
既に「バイクに乗りたい」よりも「この話どうする気だよ」が俺の中で優先されつつあるのが分かる。このバイクはざっくり60万円ぐらいする上に、色んなパーツがくっついており多分+30万円前後上乗せされている。ちなみに「ヨシムラのフルエキ」だけで10万円ぐらいする。
それを10万で譲ってくれる。フルエキ代しか払ってない。
そんないい話にすら飛びつきにくい。オチを気にしている。義務感。
「命懸けのわらしべ長者」というストーリーだとこれがオチでもいいのだが、今はもう違う話になっている。TWがどうなってんのか、というかそもそもこの話なんなの、という諸問題を抱えている時に「CRF250譲って貰ったからもういいや」では俺も納得しない。数字の問題ではない。
「写真が欲しい」と再三再四申し上げている俺がなんでそんな口裏を合わせなければならないのか全く分からないが、CRFの話が出てきてしまったので割とどうでもよくなっている。単純な人間。
そりゃそうでしょ、突然、「山道を走るなら性能的にも価格的にも圧倒的に上のバイクをタダ同然で譲ってくれる」なんて話が突然転がり込んできたらどう処理していいかわかんなくて劉備玄徳そっくりの顔になるわ
寝て、起きたっぽい。
アルプスがやることは、実際に走らせてみないとなんとも出来ない「筈」なので、この時点で走れるようにはなっていないとおかしい。なので幾らでも画像など撮影できる。だがアルプスは完成していないバイクの画像など撮りたくないという教義を信奉しているのでやむを得ない。
なんで俺がお前んとこの教義に付き合わされるのかは知らんが。
「チェーンをコンバートするかしないか」が割とアルプスの全てと言っても過言ではない。俺はしなくていいと思ったが、俺の意見など最早、差し挟まる余地がないし、既に520のチェーンは購入済みと言われては、なすすべもない。なんで買うんだよ、勝手に。
このアルプスの「突然しゃしゃり出てきて、何するかと思ったら全てに難癖をつけた挙げ句、自分の好みと思想を押しつけてくる」は本当にこっちとしては意味がわかんないというか、そんな人いる? レベル。だってお前のバイクじゃねえし。俺のだし。
この辺でタイムラインでは「ダイナモやアルプスって本当に存在するのか?」という話が囁かれ、八割くらいは「存在していない」ことになっていた。俺もそう思った。理由は、その二人の行動があまりにも常軌を逸しているから。時間稼ぎのためにバイク屋さんが産み落としたイマジナリーモンスター、それがダイナモとアルプス。
これは単に、この人が手放したがっているけど捨て値で処分するしかないと言っていたから、もったいねえなと俺の中のもったいないおばけが顕現しただけであるが、もったいないだろう。何なら前言撤回して欲しい。もったいないから。
俺のバイクの納車どころか現車確認すら先延ばしにしたアルプス。これは俺の預けているバイク屋さんが「オフロード車の案配は全く分からない」という理由で、分かるというアルプスを頼ったという図式で、ギリギリ、理解できなくもない(俺が分かり手なのは皆もう知っていると思う)のだが、それより何より「それ、今?」という疑問が何より優先する。
何度も言うが半年経過している。やるんならもっと初期にお願いするでしょ、そんなの。なんで今頃、細かい話、始めるの。しかも別に後からでもいいような話を! というか後からでいいんだよ、乗りながら考えるから! セッティングの問題は別に「走らない」とかの問題ではなく、味付けの問題であるからしていつだっていいんですよ、そんなもん。
しかも個人の好みというのもあるからね、なんつうの、料理作ってたらいきなり現れた奴にわさび醤油ぶっかけられたような、そんな気持ち。もういいよ、好きなように食ってくれよ、そんな気持ち。
残りあと二週間。
運命の時を動かし続ける男、アルプスの物語が始まる。
(多分、すぐ終わるが)
この物語は事実である。
あなたにとっても事実であったなら、嬉しい。
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