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IMAX?Dolbyシネマ?/映画館と上映方式の選び方

 みなさんは映画の映像や音響にこだわりがありますか?

 自分は正直全くありません。「ノーランだったらIMAXで観るか」という程度。
 もちろん良いに越したことありませんが、自分にとって映画で重要なのはその作品(内容)であって、映像や音響は二の次なのです。

 ですがせっかくお金を払うのならより良いものを選びたいというのが人間というもの。
 どの映画館、上映方式を選ぶのが最適なのか改めて調べてみました。


普通の映画館とIMAXなどは何が違うのか?

解像度/プロジェクターの数

 一番わかり易いのは解像度かな、と思います。
 IMAXやDoby Visionなどの解像度は2K〜4K。4KはHD(ハイビジョン)の4倍もの解像度を誇ります。

 解像度が高いほど、画面を多くしたときに粗さが目立たなくなる。
 写真を無理やり大きくすると、粒子が大きくなりますよね。アレです。

 4Kの場合、プロジェクターの数は2台のようです。

コントラスト比

 通常の上映方式の場合、コントラスト比は「2000:1」と言われていますが、これに定評があるDolby Visionは、「1,000,000:1」だそうです。

 この比が大きいほど、いろいろな色が表現できます。よく言われているのは「黒がより黒い」という話。

スクリーンサイズ/アスペクト比

 IMAXは画面サイズがでかいです。でかい≒迫力がある、です。
 相互に関係する条件として、サイズの他に「アスペクト比」というのがありますが、良いスクリーンほど、映画の黒帯が小さいと考えてもらえれば良いかと。

チャンネル数

 従来の映画館は5.1〜7.1chと言われています。IMAXはレーザーから12chになります。
 スピーカーが多いほど、同時にいろいろな音が出せますから、表現の幅が広がります。

(Dolby Atmosは、オブジェクトベースという方式なのでチャンネル数では表しません)

映画館(上映方式)を選ぶために

 どの映画も使っている機材も違えば技術も違います。
 なので、映像や音響に拘るなら、その内容を調べる必要があります。

 現在上映中のアカデミー賞作品賞ノミネート作品を例に見てみましょう。

調べ方

 インターネット・ムービー・データベース(IMDb)で調べます。
 日本語はありませんが、映画の英題さえわかれば大丈夫です。

 ①まずは上部の検索窓からタイトルで検索し、該当の映画を選択

IMDb検索画面

 ②映画のページに遷移したら、下部に移動し、"Technical specs"をクリック

IMDb"Technical specs"への移動箇所

 出てくる情報のうち、Sound mix、Aspect ratio、Cinematographic Processを見ます。

IMDb "Technical specs"

 なお、明らかに規模が小さい映画は、通常の映画館や上映方式でしか公開されていないことがほとんどですから、調べる必要はほとんどないです。

Sound mix(音響)

 ほとんどの映画が"Dolby Digital"になっているかと思います。
 こちらで確認すべきは、"Dolby Atmos"があるかどうか。もしあれば、Dolby Atmosの環境で観るのがベストです。

 なお、Dolby Atmosの調整がされている作品という意味で、調整がされていない作品でもDolby Atmosの恩恵はある程度受けれるとは思います。

Aspect Ratio(アスペクト比)

 『オッペンハイマー』の場合、いろいろなアスペクト比の記載があって分かりにくい感じがしますが、ここで見るべきは"IMAX"の文字があるかどうかです。

アスペクト比

 正確には1.43:1または1.90:1があればIMAXを選ぶのがベターという感じです。(1.43:1はほぼないですが)

Cinematographic Process

 こちらもIMAXの文字があれば、IMAX一択。
 IMAXの文字がない場合、見るべきは(master format)と書いてある方の解像度。

『落下の解剖学』のCinematographic Process

 上記は『落下の解剖学』のものですが、この場合2Kなので、4Kの上映方式、例えばIMAXレーザーなどの恩恵を受けることが出来ません。(そもそも2Kの場合、IMAXなどで上映されることはないとは思いますが…)

『パスト ライブス/再会』のCinematographic Process

 『パスト ライブス/再会』の場合、4KなのでIMAXやDolbyシネマなどを選択する余地があります。(ちなみに『関心領域』も4K)

どうやって選ぶ?

Cinematographic Processが"2K"以下

 プラスの料金を払ってまで選択する必要はほぼないと思います。
 ただゆったり見たいとかあれば、エグゼクティブシートなどを選ぶのは良いかも知れない。

アスペクト比またはCinematographic Processに"IMAX"の文字がある

 これはIMAX一択ですね。特にCinematographic Processは。
 ただ数はすごく少ないです。

Sound mixに"Dolby Atmos"の文字がある

 これも数はすごく少ないかな、と。(前回のアカデミー賞作品賞候補だと『バービー』しかなかったです。)

 Dolby Atmos(×Dolby Cinema)と書いてあるのを選びましょう。

Cinematographic Processが"4K"以上で、"IMAX"の表記がない

 Dolby Cinemaでの公開があれば、それを選択。
 下手にプレミアシートを選ぶより良い体験ができると思います。(『ボブ・マーリー:ONE LOVE』をDolbyシネマで観たのですが、劇場自体がすごくよかったです。)

本日のドレス:エルサ・パタキー

 高好感度カップルとして有名なクリス・ヘムズワースとエルサ・パタキーはふたりともワークアウト大好き。
 鍛えた腹筋を見せたかったのだろうけど、ちょっとね…。(★☆☆)

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アカデミー賞マニアのひと・デザイナー|ナッカ・ザッカーバーグ
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