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英国アカデミー賞のノミネーションが発表!部門別に見てみる。
英国アカデミー賞(通称BAFTA:バフタ)のノミネーションが発表されました。
同じ「アカデミー」の名を冠する映画賞ですが、本家アカデミー賞とは結果が一致することが近年はあまりありません。
部門|BAFTA|Oscar
作品賞|『西部戦線異状なし』|『エブリシング・エブリウェア・オール・アットワンス』
監督賞|エドワード・ベルガー(西部戦線異状なし)|ダニエルズ(エブリシング・エブリウェア・オール・アットワンス)
主演男優賞|オースティン・バトラー(エルヴィス)|ブレンダン・フレイザー(ザ・ホエール)
主演女優賞|ケイト・ブランシェット(TAR/ター)|ミッシェル・ヨー(エブリシング・エブリウェア・オール・アットワンス)
助演男優賞|バリー・コーガン(イニシェリン島の精霊)|キー・ホイ・クァン(エブリシング・エブリウェア・オール・アットワンス)
助演女優賞|ケリー・コンドン(イニシェリン島の精霊)|ジェイミー・リー・カーティス(エブリシング・エブリウェア・オール・アットワンス)
昨年の結果に至っては、主要6部門が完全不一致という清々しいまでの違い!
会員の被りがあるとはいえ、各映画賞の投票権を持つひとたちが一緒なわけではないので、ある意味これが自然っちゃ自然かもしれません。
そして清々しいほどの白人の嵐です。
これが多民族が多く暮らすアメリカとの大きな違いを示しているのかもしれません。
英国アカデミー賞と米アカデミー賞の違い
英国アカデミー賞と米アカデミー賞の違いとは、会員が違う、イギリスで公開された映画が対象などもあるのですが、それ以外に大きな違いがいくつかあります。
作品賞の候補数が5つ
本家アカデミー賞と違い、作品賞の候補は5つです。
まぁこれはオスカーも候補数が近年ころころ変わるのでこれがスタンダードっちゃスタンダードかもしれないです。
英国作品賞がある
作品賞とは別に「英国作品賞」があります。これは候補数が10作品。
「作品賞」との重複候補もOK。
監督賞と俳優賞の候補者数が6名
監督賞と俳優賞の候補者数が6名で、オスカーより1名多いです。
これは差別化という意味で賢いなと思いますね。ほかの部門と比べて選びやすいですし。
歌曲賞がない
アカデミー賞授賞式の見せ場の一つ、歌曲賞のパフォーマンス。
英国アカデミー賞にはその歌曲賞がありません。
23-24シーズン英国アカデミー賞ノミネーション
作品賞
候補落ちしたのは『パスト ライブス/再会』『バービー』'American Fiction' 'May December'『関心領域』。
ザ・アメリカな映画が主に落選。
これを考えるとこのノミネーションがオスカーに影響する可能性は低いと言えるでしょう。
監督賞
マーティン・スコセッシ(キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン)、グレタ・ガーウィグ(バービー)、ヨルゴス・ランティモス(哀れなるものたち)、セリーヌ・ソン(パスト ライブス/再会)の4名が落選して、ブラッドリー・クーパー(マエストロ:その音楽と愛と)が入るというかなり謎選出。
アンドリュー・ヘイ(異人たち)とジョナサン・グレイザー(関心領域)のふたりはイギリス人だからさ…
主演男優賞
アイルランド人のキリアン・マーフィー(オッペンハイマー)が落選するという衝撃のノミネーション!
ジェフリー・ライト(American Fiction)、アンドリュー・スコット(異人たち)、レオナルド・ディカプリオ(キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン)、役所広司(PERFECT DAYS)、フランツ・ロゴフスキ(パッセージ)の5名も落選して、コールマン・ドミンゴ(ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男)とユ・テオ(パスト ライブス/再会)が入ったもの割りと謎選出。
主演女優賞
こちらもリリー・グラッドストーン(キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン)が漏れる大波乱!
これは映画会社が助演プッシュにしなかったということが影響していると言われていますが、作品を観る限りは彼女が主演じゃなかったら誰が主演なの?というくらい物語を体現している存在なので、それが原因だったらBAFTA会員頭悪すぎない?って思っちゃう。
ユ・テオが入ったのに、グレタ・リーが外れたのもなかなかに意味不明だし、マーゴット・ロビー(バービー)、ナタリー・ポートマン(May December)を押しのけてまで、ファンタジア・バリノ(カラーパープル)はパワーあるのかなぁ…。
助演男優賞
チャールズ・メルトン(May December)、マーク・ラファロ(哀れなるものたち)、スターリング・K・ブラウン(American Fiction)ウィレム・デフォー(哀れなるものたち)が候補落ち。
ロバート・ダウニー・ジュニアとライアン・ゴズリングはこの結果を見て候補はほぼ決定したと言って良さそう。
助演女優賞
レイチェル・マクアダムス(神さま聞いてる? これが私の生きる道?!)、ジュリアン・ムーア(May December)、ジョディ・フォスター(ナイアド 〜その決意は海を越える)、アメリカ・フェレーラ(バービー)、ペネロペ・クルス(Ferrari)が落選。
SAGに入らなかったレイチェル・マクアダムスとアメリカ・フェレーラは可能性がかなり低くなったと考えて良さそう。
その他部門
日本関連でいうと視覚効果賞での初の候補が期待される『ゴジラ-1.0』が落選。
イギリス公開前なのかしら?と思ったらしっかり昨年末公開されてました。
また外国語映画賞にも日本作品のノミネートはありませんでした。
代わりに?というか入ったのは『パスト ライブス/再会』。これも謎選出。
本日の一曲
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』より。
歌曲賞候補だと当落ラインですが、作品と同じくカッコいい曲なので入ってほしいなぁ。バービーばっかりじゃつまらん。
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