【Day1】B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-
(5,023文字)
2020年に起こっている世界的な動きの中で、人々はそのつながりやぬくもりの大切さを改めて知ることになりました。
私の好きなプロレス観戦も、興奮をそのまま声に出してその熱気を味わうことがどれだけのパワー、エネルギーの共鳴の場であったかを改めて感じています。
そして、私の大好きで愛してやまないB'zのライブもそう。予定されていたソロツアーも延期。(こちらはチケット取ってはいないのだが。笑)
そんな中でとんでもない発表がありました。
B’z初となる無観客配信ライブを、日本の玄関口である羽田イノベーションシティに新たにオープンした、Zepp Haneda(TOKYO)にて10月31日から11月28日まで毎週土曜日に5週連続で開催。
B’zがデビューした1988年から現在の2020年までに至る32年間を「5つの時代=5 ERAS」に分け、各々の時代にリリースした楽曲構成でライブを披露。5週全ての公演において、全楽曲を入れ替えるだけでなく、毎公演の演出・ステージセットも総入れ替え。正にライブバンドB’zのアイデンティティを最大限に生かした5大ロックスペクタルショーを開催。
30年余りの時を経ても色褪せず、挑み続ける彼らの新たな挑戦が幕を明ける。
コロナ禍で全てが止まり、各々予定していたソロツアーを延期せざるを得ない状況になった2020年今春。加えて、水面下では既に決定していた、B’z初のZepp Haneda(TOKYO)でのレジデンシー公演も先行きが不透明となり、誰もが経験したことのない日常を送る中、「何もできない」と後ろ向きになるのではなく、経験したことのない今だからこそ「何かできること、今しかできないこと」を模索。そして、「デビューから32年の間にリリースした作品を網羅し、5つの時代に分けてライブを届けること」に辿り着く。
また、B’zのライブサウンドに欠かせないバンドメンバーも、30年余りの活動の中でオンステージを共にしたことのある日本人サポートミュージシャンをこの機会に敢えて選出。
決して立ち止まらない、決して悲観しない、走り続けるその証を今ここに顕す。
簡単にまとめると、
◆無観客でのライブを5週連続配信
◆デビュー32年を5つの年代にわけ、毎回セットリストを総入替
さらに簡単にまとめると、
最高
ということなのです。
◆会場はZepp Haneda(TOKYO):開催中はどこもかしこもB'z仕様です。
※Day5が終了した現在は、すでにこの景色を見ることができなくなってしまいました。貴重な映像となりますので、ぜひご覧ください。
B'zのライブは近年、チケットの競争率がとても激しく、ファンクラブ会員でさえもチケットを入手できないということもあるくらい。
男女はもちろんのこと、幅広い年齢層のファンを今でも生み出し続けており、ライブではそのキーとなる定番曲などが存在する。(代表的なところでは、『ultra soul』、『イチブトゼンブ』、『今夜月の見える丘に』など。)
やはり大きな会場ともなると、新規のファンの方なども多くなるので、これらの曲がアクセントとしてとても重要になってくるのです。
しかし、ファンとしては、あまり演奏をしない過去の曲を聴きたい!というのが、ずっと言われ続けてきていることです。(どのアーティストのファンでも同じことを考えると思います。)
そして、例のウイルスの恩恵といいますか、こんなことでもないと発案されないような夢の企画が、今回の『B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-』なのです。
上にも書いた通り、デビューから今までを5つの時代に切り分けて、5週連続すべてのセットリストが異なるということは、一つの公演にまとまりがちな定番曲が分散し、その時代を彩ったレア曲を聴ける可能性が究極に高まるということなのです。
今回は、期待にワクワクドキドキ止まらない、2020.10.31に配信された『Day1』を振り返ってみたいと思います。
【Day1】
1週目となる最初の配信、蓋を開けてみると演奏された年代は、デビューした1988年から1993年までの5年間となりました。アルバムでは、デビューアルバム『B'z』~『RUN』までです。
OP.OFF THE LOCK (1989)
01.だからのその手を離して (1988)★☆
02.BLOWIN' (1992)★☆
03.星降る夜に騒ごう (1990)
04.BE THERE (1990)★☆
05.太陽のKomachi Angel (1990)★☆
06.Easy Come, Easy Go! (1990)★☆
07.GIMME YOUR LOVE -不屈のLOVE DRIVER- (1990)
08.ALONE (1991)★☆
09.あいかわらずなボクら (1991)
10.Baby, you're my home (1992)
11.TONIGHT (Is The Night) (1991)
12.どうしても君を失いたくない (1991)
13.恋心(KOI-GOKORO) (1992)☆
14.『快楽の部屋』 (1991)
15.ZERO (1992)★☆
16.RUN (1992)☆
17.裸足の女神 (1993)★☆
★シングル曲(8/17曲)
☆ベストアルバム収録曲(10/17曲)
ライブツアーでも何度も演奏されている代表的な曲と、ファンにとってはたまらない曲も盛り込まれた素晴らしいセットリストでした。この時代をリアルタイムで共に走り抜けてきたファンの方にとっては、とても感慨深いものがあったんじゃないかと思います。
全体を通して、とても強く感じたのは、
『え?これはMV?PV?』
それくらいに演奏も声もウルトラクオリティの高いものであったということです。本当にこれまでに音源に近い音どころか、より高い安定感で簡単にそのレベルを超えていくB'zの恐ろしさと魅力を最大限に感じられる配信でした。
サクッと一言ずつ感想を書いていきたいと思います。
OP.OFF THE LOCK (1989)
オープニングを飾ったのは、2ndアルバム『OFF THE LOCK』の最後に収録されている印象的なナンバー。実はしっかりと歌いなおされていて、まるでタイムマシンに乗ったかのような錯覚を起こさせる異次元な魅力でした。
01.だからのその手を離して (1988)
デビュー曲。アレンジも2000年に再録されたMixture styleではなく、オリジナルに近い形。ここからすべてが始まったわけですから、もっとも1曲目にふさわしい曲であります。
02.BLOWIN' (1992)
シングル曲。ライブでも定番で、ベストアルバムでも再録されているので、今の音をとても想像しやすい曲なだけに新鮮味に欠けるものの、やはりこのメロディと流れるような展開が最高以外の何物でもない。
03.星降る夜に騒ごう (1990)
シングル『BE THERE』のカップリング曲。実に27年ぶりのライブ演奏。ファンの間でも非常に人気の高い曲で、演奏を熱望されていたので、リアル開催であったらハワイ公演での『STARDUST TRAIN』並みの声援は聴けたと思います。曲が流れた瞬間、自宅で声出ました。
04.BE THERE (1990)
ある時から、ごくまれに聴けるようになったシングル曲。近年、演奏されることもありましたし、映像化されているライブ作品にも収録されているので、ちょっと他のを差し込んでほしい欲が正直湧いたりします。
05.太陽のKomachi Angel (1990)
シングル曲。映像化されているせいか、たくさんやっているイメージでしたが意外とやっていない曲。はじめの手拍子のリズムは、本当に体が自然とリズムを刻みだす魔法の手拍子です。増田さんの軽快な伴奏が、めちゃくちゃ鳥肌立ちました。
06.Easy Come, Easy Go! (1990)
シングル曲。B'zのライブでの横ノリ曲といえばこれ。一緒に口ずさめるフレーズや印象的な歌詞など、この時代を彩る重要なナンバー。実はなかなか聴けない曲です。
07.GIMME YOUR LOVE -不屈のLOVE DRIVER- (1990)
アルバム『RISKY』収録曲。2015年のツアー「EPIC NIGHT」のラストでとっても聴きたい欲をかきたてて、結局やらなかった曲w
5年越しの念願かなって、ようやく聴くことができました。アレンジも女性ブラス隊が軽快なリズムを刻んで、めっちゃくちゃ最高でした。93年の渚園のアレンジに寄せた感じですかね。好きです。
08.ALONE (1991)
シングル曲。30周年ツアーで、稲葉さんがピアノ伴奏をしながら歌うという95年のライブパフォーマンスをリバイバルしたことでとても印象深い曲。
2年前に演奏されているので、新鮮味はありませんでしたが、夕焼けをバックに披露された映像はとても感動的で魅入ってしまいました。
09.あいかわらずなボクら (1991)
アルバム『IN THE LIFE』収録曲。2013年のバージョンが至高なのですが、フォークソング同好会としての演奏は今後一生見れないので、ウルトラレアなアレンジでしたw 徳ちゃんのリコーダーw
10.Baby, you're my home (1992)
アルバム『RUN』収録曲。今回のライブのコンセプトを心の底から、しみじみと味わえる曲だったんじゃないかなと思います。まさに、古いアルバムをめくる、そんな感覚だった気がします。
11.TONIGHT (Is The Night) (1991)
アルバム『IN THE LIFE』収録曲。増田さんのソロから、もしかして『いつかのメリークリスマス』?なんて思いましたが、期待をめちゃくちゃ良い方向に裏切ってくれました。やっぱり、この曲は素晴らしく良いです。最後の「SHY」の高音が本当に物凄かったです。2008年の『ACTION』ツアーの映像作品でこすれるほど観れます。
12.どうしても君を失いたくない (1991)
ミニアルバム『FRIENDS』収録曲。友人とは、世の中、クリスマスこそこっちの曲を流せよって言い続けていた曲w
こちらも27年ぶりのライブ演奏で、めちゃくちゃレア曲。ミニアルバム『FRIENDS』のストーリーの一編ではあるけれど、もっともっと知ってほしい曲。
13.恋心(KOI-GOKORO) (1992)
シングル『ZERO』のカップリング曲。事前に振り付け映像の募集があったので、演奏が確定していた曲。ライブでも定番ではあるけれど、どれだけやっても全く飽きないB'zの中でも究極にポップで明るい曲。
14.『快楽の部屋』 (1991)
アルバム『IN THE LIFE』収録曲。松本さんの重厚なギターから始まったこちらの曲も27年ぶりの披露。
まさにB’zのライブ空間を歌ったこの曲。シンプルなセットのライブハウスでのパフォーマンスが最も似合う曲なんじゃないかなと。
一度は生で聴いてみたいです。
15.ZERO (1992)
シングル曲。これはライブの定番中の定番。聴けないライブに行けた方がすごいw
激しいサウンド、メロディ展開ももちろんそうですが、それとは裏腹に読めば読むほど味わいが深まるちょっとさみしい歌詞などB’zの魅力をギュッと凝縮した象徴的な1曲だと思います。
16.RUN (1992)
アルバム『RUN』収録曲。2008年の『GLORY DAYS』ツアーの伝説的なMCとしても、ファンの心に深く刻まれているライブを締めくくるなら、これ!という曲。
今回の配信ライブのコンセプトに、より感慨深くそして聴いている人それぞれの人生を力強く支えてくれる曲です。
17.裸足の女神 (1993)
シングル曲。こちらも『RUN』同様にライブのラストに相応しい。ツアーによっては序盤で演奏されることもありますが、なんとも言えない優しさ、クセになる気持ち良い名残惜しさと一体感に包まれて、また明日からも気張らずに行くか!って気持ちにさせてくれます。
演出では、ライブでのファンの声も重ねられて本当にLIVE-GYM,SHOWCASEに参加しているような空間が、とても感動的でした。
ED1.さよならなんかは言わせない
ED2.HOME(アコースティック)
サクッと一言がだいぶ長くなりましたが、とにかくB’zが駆け抜けてきた時代、我々もその音と共にたくさんの経験をしてきました。
ライブという空間で感動を共有してきた私たち。それが今は生き方、考え方、つながりなどもっともっと奥深い部分を共有するよろこびを思い出しました。
必ずまたみんなで逢いましょう。いつかまたここで。
全ての感想を書いています。ぜひご覧ください。(随時更新)