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新章WaRa塾③ ー天土のお恵み「いただきます」そのこころー

前回と、前々回はこちら。

前々回

前回

前回もお話したように、今回は「食・食べもの」への向き合い方について、書いていく。

「いただきます」

あなたは、食べ物を選ぶ・食べる時、その目の前の食べ物を、どう思っていますか?

この人参はカロテンが入っているから、カロリーはどの位か、、、
などと考てはいませんか。

WaRa倶楽無の船越さんは言う。

「形が栄養がという前に、人参は、種から120日かけて人参になる。そのことを、忘れてはいないか」と。

もちろん、人参も種から育ち、命あるものという認識はあったものの、これまでは、なんとなくでしか理解していなかったと、この言葉にはっとしました。

天地(あめつち)のお恵み(太陽・水・空気・土・土の中の微生物鉱物)があって、育っている

私たちは生き物

生き物は、生き物を食べることで生きている。
食物連鎖。自然のことわり。

魚、とり・豚・牛など、動物の「いのち」を頂いているという実感は、わかりやすいですよね。しかし、お野菜も「いのち」あるものということ、忘れてはいませんか?

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         (Waraで育てられた、干された大根)



私自身、母とともに夏野菜(青紫蘇・ミニトマト・ピーマン・大葉など)を育てたことがあるが、全ての野菜を作ることは、実際難しい。それに、スーパーなどに並んでいるような、まっすぐなものにならず、ちょっと短かったり、虫に食われていたりしますよね。

< 買い手がいるから、売り手もつくる > 

レストランなど、形の整ったものを一定数用意してほしいという需要は、どんな時代もあるだろうが、

「少し曲がっているものでもいいですよ、小さいサイズでも大きいサイズでもいいですよ」と消費者の思考が変化していけば、マーケット自体も変わってくるのではなかろうか。

【どのように使うか】

野菜の形を生かしたいのか、切って煮る・漬け込むなど、その用途によって形にこだわらなくてもいいと思いはしないか。

このように、自分たちの視点をどこに持っていくか。
日頃手にしている食べ物について考えてみると、家庭料理では、そこまで形にこだわらなくても良い調理方法もあるのでは?と私は思ってしまう。

「あめつちのお恵みとこれを作られた方のご愛念に感謝し、この命がわたしのからだの中に入り、自他ともにお役に立ちますように。
いただきます。(お料理の際は、お料理させていただきます。)」

これは、WaRaで、食事(料理する)前にいう言葉。自分自身、「いただきます」は言っていたが、学んでいくうちに思ったことは、


【天地(あめつち)のお恵み】


という部分のこと、何とも思っていなかったな...と。

毎回ではないが、食事前にこの言葉を言ってみると、天地と自分が繋がるように感じるから、不思議だ。

当たり前に食べられるという捉え方でなく、ああ、そうか。種から苗になり、苗から実となるには、さんさんと降り注ぐ太陽の日、雨嵐な日、心地よい風が吹く日など、この食材ができるまで、どの1日も欠かすことができなかったんだという事実を感じる。

そして、その食材を「ひと」の手が入り食事になることで、初めて私たち人間は消化でき、その消化されたものをエネルギー源として日々を過ごすことができる。こう思うと、、、目の前で調理してくれたひとにも、その食材があることにも感謝の念が湧いてくる。時々忘れちゃうが、自分の頭の引き出しに、この考え方が入っていて、それを時々でも感じることが大事なのかなと思うのだ。

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      (原木しいたけ。土の近くにも裏側にも生えていた)



国際人

Wara塾のお話で、特に印象に残っている話がある。

それは、ミャンマーかタイの山奥に、船越さんの息子さんがうどんを作りに行った話。その時、そこに持参したのは、包丁一本と、うどんの生地を伸ばす綿棒だけだという。

国際人とは、英語や多言語が話せるというスキルだけではない。
うどんを作るには、何が必要なのか。どういう作り方をしたら、最後うどんになるのか。日本食だから、日本からその材料を持ち込んで作るというのも一つの方法だが、その土地にあるもので作る。

小麦はどうなっているか知っていて、うどんの粉にするにはどうすればいいか、日数はどのくらいかかるかを知っている。そして、その土地のもので、さいっこうのうどんをつくること。これこそが、真の国際人。

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   (たまらなくおいしかった、焼きたてパン。もちもちしていた。)

この話に、もう一つのエピソードを加えたい。それは、船越家がニュージーランドに住んでいたときのこと。日本人のホームスティは好まれるということもあり、日本人とニュージーランドのご家庭を繋いでいたという。

日本人としては、生活自体が英語ネイティブになる環境。

ホームスティ先も、受け入れることで日々に楽しみが生まれる。加えて、その土地のお料理。

想像してほしい。

あなたが他国の方と一緒に時を過ごすとき、その国の料理を食べてみたいとは思わないか。

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わたしは、10年前にオーストラリアへワーキングホリデーに行っていたことがある。語学学校の生徒は、ヨーロッパ各所やアジア各所から人が集まってきていて、「今日は日本食の日」と、寿司(海苔巻き)やお好み焼き(これ、好評だった)や味噌汁などを振る舞ったことがある。そして、自分もフランス家庭料理や韓国・台湾料理などを一緒に食べたことがあり、その文化交流の時間はなんとも楽しかったことが、今でも昨日のことのように思い出される。

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  (上から自作お好み焼き・フランス料理・韓国料理。ありがとう。)

先程のホームスティ先の話に戻る。日本というニュージーランドとは文化の違う地から来た日本人。楽しみの一つに、日本食を食べられるというのも理解できる。だが、日本食を作ってと作ってもらうと、彼らが作るのは、ハンバーグやスパゲティ、カレーなど。作ってくれた時、嬉しい反面少しがっかりしたそう。日本人の留学生はあまり受け入れないと言われたこともあったとか。

自分自身、「そこまでお料理得意です!」と胸を張って言えるほどではないが、この話を聞いた時に、確かになぁと思いだしたエピソードがある。

スイスの学生仲間が、友達と協力し、手作りニョッキを作ってくれたことがあった。なんと、3時間かけたという話を聞いて、、、、感無量な思いをしたことがあった。数名の友達ととともに食べに行ったのだが、なんとも豊かな時を過ごしたこと、その彼らの想いがうれしかったこと、今でも鮮明に覚えている。

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      (ニョッキもソースも、手づくり。ありがとう)

想い

形のない想い。だが、確実に人の心に響く。

私自身、最近は日本食が好きだなと思ったり、お出汁の旨味の話(鰹節と昆布は1:1で8になる!)を聞いたりした時に、日本ってすごいなあと改めて思うのだ。四季があり、その四季折々で食材がある。

これは、オーストラリアワーホリ時代、1ヶ月かけて飛行機使用でラウンドしたとき、裕福旅行ではないながらも、その地域の美味しいものを食したいなと調べていたときのこと。

日本ほど、ここの地域ではこの食べ物が美味しい!がなかったことに気づいたのだ。(あれ?日本だと、ここの地域はこれ!とかあったよね。ん?これって特別なことだったの?)と。

ある意味、観光産業が成り立っているとも言えるが、どこもFish&chipsでないというのはいいものだと、改めて思ったことを、今、思い出した。

もちろん、タスマニアはりんごがおいしいとかもあるが、その当時の自分には、印象深い記憶となっている。

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        (Its NOT me. ハイジのブランコ中)


雨が降ると、人間は足元が悪くなり移動がしにくくなる。私は、過去、あまり雨が好きになれなかったが、雨が降ることは天からの恵みであると感じ、雨も必要、雨の日は花粉が和らいだり、湿気がありお肌が潤ったりすることを、最近では実感している。

夏に向けて植物が勢いよく成長する時期は、雨が降らないと水やりが必要になるなど、ベランダでお花や野菜などを育てていると思うこともあるだろう。

天土(あめつち)


人は食物連鎖の三角形の一番上にいるのでなく、自然というネットワークの中の一部であるということを、今一度思いながら日々を過ごしていきたい。


*先日聞いた、「にんげんは自然のネットワークの一部」というフレーズ。早速、使います!笑


次回がWaRa塾のレポートは、最後。
自分のこれまでの経験も交えながら、お伝えしていけたらと思います。




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