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親離れのきっかけは、些細なことで、突然に。

はじめに 


 私の人生を変えた、去年末に起きたきっかけについて。
 この事件があったから、自分は親をほんとうの意味で『一人の人間』として扱うことができるようになりました。30年以上経ってやっとですよ。

 ただ、このきっかけですが人によっては人生を変えるほどのきっかけにはならないと思います。自分自身、若い頃に同じようなことがあっても特に何も思わなかっただろうと思います。
 気付けたのは、2人の子を育てた経験や、その間関わった身の回りの人たちのお陰であることは間違いありせん。

 この親離れがあったからこそ、新しい人生への挑戦に繋がりました。
 こちら以前書いた記事で、冒頭に書いてある『事件』とはこの記事に書いてあることです。




親離れのきっかけとなったクリスマスプレゼント


 去年末、12月初め頃でしょうか。母親から電話がかかってきて、クリスマスプレゼントは何が良いかと電話で聞かれ、それに対して私は、子供達のおしゃれ着は何枚あっても良いから、と『おしゃれな服』をリクエストしました。

 私はクリスマス当日、段ボールの箱を開けて仰天することになりました。

 なんと、西松屋で買ったオジサンのような『どてら』としか言えないような深い緑色の、フリース生地の上着と、ピアノの発表会でしか着ないような、ツルツルのベージュのサテンのワンピースが入っていたのでした。
 もちろん、ラッピングはありません。いつもの西松屋の袋に、雑に入っていました。

 私の母親は、20歳で私を産んでいて、まだ50代前半の若さです。
 本人は細身の体型で、エクステをまつげや髪につけたり、サングラスをするなど、どちらかというとイケイケ(死語)寄りのファッション。昔はよく年の離れた姉妹のようだと言われました。

 そんな人間が、一年に一度会うかどうかの孫へのクリスマスプレゼントとしてわざわざ電話でリクエストを聞いてきたのに、西松屋でこのチョイスをしてきたことに唖然としてしまったのです。

 しかも、実家はそこまで田舎ではありません。自転車で20分ほどの場所にイオンがあり、電車で何駅か行けば大阪にも行けるので田舎でお店が無く、選択肢が無いわけではないのです。家には車もあります。

 にも関わらず、西松屋をセレクトしたのは何故か。それは、実家から自転車で10分ほどの場所にある、一番近いスーパーの中に西松屋が入っているからに違いありません。

 普段着ならともかく、孫のクリスマスプレゼントで……しかも、私はおしゃれ着と言ったのだけど……送料と同額ぐらいではないか……

 あまりお金のことを言いたいわけではないですが、実家は裕福ではないものの、現在は特に貧乏でもなく、どちらかと言うと少しゆとりのある生活をしているということもあり、正直色々と考えてしまいました。

 些細なことかもしれませんが、それが結果的に親離れに繋がりました。

 ちなみに孫に対する変なプレゼントに関しては、過去にも数度ありましたが、その時はここまでのことは思いませんでした。


変なプレゼント①

1〜2歳の子にリー●ントのミニチュアセット

変なプレゼント②
何故か部屋を埋め尽くすほどデカい室内用テント


 どちらもネットから直接送ってきたもので、サイズを勘違いしていたとのことでした。人へのプレゼントなのに、適当すぎる……。

 こういった失敗が続いたので、ここ数年はずっとAmazonギフト券を送ってくれていたのですが、思うところがあったのでしょう。久しぶりに、プレゼントは何が良いかと聞いてくれたのです。
 そして失敗しないように今回はネットでは買わないとも言っていたので、『ちゃんとしたプレゼント』を孫に送ってあげたいのかな、と私は解釈しました。
 それなのに、よりによって家から一番近いスーパーに入っている、激安全国チェーンの西松屋で変な服を買ってきたのです。
 経緯から考えても、このような行動に至る神経が一切わからず、我が母ながらドン引きしてしまいました。

 そしてこれがキッカケとなり、こんな変な人の話は全て右から左へと流すことにしようとなったのです。


離れてわかった母親のおかしさと愚かさ


 電話口での母の話題は、ニュース感想、スピリチュアルな話、身内の話題が中心で、意見も真逆なので色々と聞くに耐えないです。

 今までも何年も聞き流していましたが、子供の教育方針のことなど、どうしても聞き流せないようなことがあったり、上手にかわそうと同意していたら逆ギレされたりなど、電話をすると必ずといって良いほど喧嘩をしてしまっていたので、数年前からは子供や夫など、第三者がいる場でしか喋らないようにしています。

 用事がない限り話さないのでわからないですが、親離れもとい、親呆れをした今では聞き流し力がアップしていることでしょう。

 ただ、実家にいた頃は母親のことはそこまで悪く感じていませんでした。むしろ、アル中の競馬狂いの暴力父親によく付き合って、家事も完璧にこなし、仕事もしていて本当に偉いなと思っていました。

 高校卒業と同時に実家を離れて、たまに電話で話すようになって、話題の狭さや、子供の自尊心を下げるような発言の数々、支配的な態度に『むしろ、母親のほうがヤバいかも』と思うようになりました。
 いや、どっちがどっちっていうのも変ですね。父親と同じぐらい母親もヤバイ人だということに気付いたのです。

 確実に父親が一番ヤバい人なのですが、父親ほど明らかにアウトなことを普段からしていると親離れもものすごく簡単でした。
 本人も子供に興味が無いのでコンタクトを取ろうともしてこないので、実家を離れてからは一番無害で助かってます。

 母親はよく『自分は頭も良くて勉強もできて運動もできたのに、なんで(私)は馬鹿でグズなんだろう』と私によく言っていました。
 昔からいつもそう言われていたので、本当にそうなんだろうと勝手に思っていました。

 でも今では嘘じゃないか?話盛ってないか?と思っています。なんせ、母親が家で本を読んでいるところを見たことないですから。頭は歯科の専門学校の先生などもしていた人間なので、ある程度は良いとは思いますが、本当に頭がよかったら他の部に行くんじゃないのか?と……
 20そこらで結婚して子供を産んで、友達もいなかったので、視野も狭く、考え方も浅いです。なのに、未だに『私は頭が良いので、私の言うことを聞け』と言う。
 言うことを聞くことによる実益があればよかったのですが、自分はずーっと母親の言うことを聞かずに生きてきて、人生かなり成功しているので、さすがにもうそろそろ聞く気にもなれなくなってきました。

 自分の親のことを悪く言うのは、コントロール下にある子供にとっては至難の業です。私は、父親はともかく、母親に関してはずっとそれができずに生きてきました。
 でも、去年のクリスマスプレゼントがきっかけで、100歩譲って母親の学力が良かったとしても、あらゆる行動がバカすぎるということを、やっと認めることができました。こんなバカな人の言うことなんて、気にすることなんて無いんだということがやっと分かりました。クソが!



あれから一年


 気がつけば、あれから一年が経過しようとしているようです。
 今年は激動の年で、仕事的にも挑戦、飛躍の年でした。でもこの挑戦は、このクリスマスプレゼントがなければできていなかったと思うので、逆にこのプレゼントには感謝しています。

 プレゼントを貰っておいてゴチャゴチャと文句を並べ立てることに関して、ナンセンスだと思う方もいるかもしれません。なのでこの話題は出すか出さまいか悩ましい話題でもありました。
 でも、今の自分の常識レベルだと、ありえないと感じる範囲の出来事であり、親への少しの依存も無くなった良いきっかけだったので、noteにまとめさせて頂きました。おわり。

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