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経営者の価値は今も未来も揺るがない。真のリーダーシップと責任を語る

こんにちは。株式会社ゼアテックスの友野です。
経営者の価値がなくなる?そんな時代遅れの考え方に物申す。
最近、「経営者や起業家の価値が薄れてきた」という意見を耳にします。例えば、「かつては経営者といえば特別な存在だったが、今では誰もが簡単に起業できる時代になった」と言われたりします。また、友人や同僚からも「起業は流行りだが、リスクに見合う価値があるのか?」というような声を聞くことが増えています。「起業は簡単になった」「経営者はもう特別じゃない」といった声です。確かに、昔に比べて起業のハードルは下がり、多くの人がベンチャーを立ち上げています。ですが、それが「経営者の価値の低下」を意味するのであれば、その意見はまったく表面的で見誤っています。経営者として15年以上の経験を持つ私からすると、むしろ本当の意味での経営者の価値はこれからもっと高くなると確信しています。


起業家の数は増えても「本物の経営者」は別物だ

「起業家が増えた=経営者の価値が薄れた」という見方は、起業と経営の本質を理解していない意見です。確かに、株式会社を立ち上げるための手続きや資金的なハードルは昔よりも低くなりました。SNSを駆使すれば、瞬く間に顧客やファンを得られるチャンスもあります。でも、企業を「立ち上げる」ことと「経営する」ことは全くの別物です。

企業の立ち上げは誰にでもできますが、その企業を5年、10年と持続させ、価値を提供し続けることは全く違う次元の話です。実際、起業から5年以内に約50%の企業が廃業するとされており、10年後にはその割合がさらに増えます(中小企業庁のデータより)。こうした現実を見ても、長期にわたって企業を運営することがいかに難しいかがわかります。経営者とは、ビジネスが逆風に直面したときでも舵を取れるリーダーであり、社員やその家族の生活を背負う覚悟を持つ者です。実際、リーマンショックの影響を受けたとき、私の会社も大きな打撃を受け、売上は急落し、何度も廃業の危機に直面しました。しかし、その度に社員とともに乗り越えるための道を探し、全員の雇用を守り抜くために尽力しました。この経験は、逆風の中でも決して諦めず、最善の舵を取る覚悟が経営者に求められることを痛感させました。つまり、真の経営者は「ビジョンを描き、それを実行し、責任を持って成し遂げる」存在です。こうした「本物の経営者」が増えているとは到底言えません。むしろ、その希少性はますます増しています。

多くの経営者が共感するでしょうが、私たちは企業の成長だけでなく、社員一人ひとりの成長にも責任を持っています。その責任感と、困難な状況においても希望を失わずに前進する意志があるからこそ、経営者の価値は決して減少しないのです。私自身、何度も困難に直面し、そのたびに自らの責任を再確認し、前進し続けてきました。これこそが、本物の経営者が持つべき資質だと信じています。

時代の変化で経営者の「役割」は変わるが、「価値」はむしろ高まる

今の時代、経営者の役割は確かに変化しています。技術革新、グローバル化、そしてAIの進展によって、経営者が持つべきスキルセットやリーダーシップの形は変わりつつあります。しかし、この変化に適応できるかどうかが「本物の経営者」と「ただの肩書き」に差をつけるのです。

AIが普及することで、効率化や業務の自動化はますます進むでしょう。例えば、顧客対応においてチャットボットを活用することで24時間の対応が可能になり、営業プロセスの一部を自動化することで、社員がより創造的な業務に集中できるようになっています。また、データ分析の分野でもAIを活用することで、過去のデータから売上予測を精度高く行い、戦略的な意思決定を支援する事例が増えています。ですが、人の心を動かし、長期的なビジョンを持って社会に貢献するためのリーダーシップは、AIでは代替できない領域です。私たち人間の強みである共感力、創造力、そして複雑な問題を解決する能力こそが、これからの時代に求められる経営者の資質です。

特に、IT業界で15年以上経営を続けてきた経験から感じるのは、デジタルツールがどれほど進化しようと、人間をまとめ上げるリーダーシップや困難を切り抜ける胆力こそが経営者の真価であり、その重要性はますます高まっているということです。技術が進化するからこそ、人間としての温かさや強い意思が際立つのです。

「責任」を引き受ける覚悟が経営者の本質

経営者としての本質的な価値は、「責任を引き受ける覚悟」にあります。会社の成長や利益だけではなく、社員の幸福や社会への責任も背負っているのが経営者です。例えば、かつて業界の大きな変化に直面した際、取引先の倒産で一時的にキャッシュフローが深刻に悪化したことがありました。そのとき、私は個人的にリスクを引き受けて追加の融資を確保し、社員の給料を滞りなく支払い続けることができました。この決断は大きなプレッシャーでしたが、結果的に社員の信頼を得て、会社は次の成長の段階に進むことができました。こうした覚悟と行動こそが、経営者に求められる本質的な資質だと思います。この覚悟こそが、誰もが経営者になれるわけではない理由です。たとえ起業のハードルが下がり、経営者の数が増えたとしても、多くの人がその重い責任を引き受け続けることができるでしょうか

正直に言えば、起業家がどんなに増えようと、「本当に責任を負う覚悟を持った経営者」はほんの一握りです。この覚悟があるからこそ、経営者の存在には意味があり、その価値は決して下がることはありません。それどころか、未来の不確実性が高まるにつれ、経営者が果たすべき役割はますます大きくなります。

私自身も、幾度となく挑戦と失敗を繰り返し、その度に社員や家族の生活を守る責任の重さを痛感してきました。しかし、その覚悟があるからこそ、周囲から信頼され、社員からの支持を得ることができているのだと思います。このような覚悟は、言葉で語る以上に実際の行動と結果によって証明されるものです。そして、この覚悟を持ち続けることこそが、経営者の真の価値を示すのです。

経営者の真の価値は「環境を作る力」にある

経営者の価値が減らない理由の一つは、その人が周囲に与える「環境を作る力」にあります。優れた経営者は単に会社を運営するだけでなく、社員が成長し、力を発揮できる環境を作り出すのです。例えば、私の会社では、社員が新しいアイデアを自由に提案できる「イノベーション・セッション」を定期的に開催しています。これにより、社員の創造力を最大限に引き出すとともに、自分のアイデアが会社に反映されることで、社員のエンゲージメントも向上しました。また、組織文化を育て、困難な時にも前を向ける場を提供するために、チーム全体で成果を祝う文化を築くことに力を入れています。それが、単なるビジネスマンと真の経営者との違いです。

成功を維持するには、単なる効率化や利益追求だけでは不十分です。人と人とのつながりを大切にし、共通の目標に向けて全員が一丸となるような環境を作ることが求められます。それは技術革新では決して代替できない、「人間が人間であるからこそ」できることです。

経営者として、私は社員の一人ひとりが成長し、自分の可能性を最大限に引き出せる環境を作ることを常に心掛けています。それは、数字で測れるものではありませんが、最も重要な成果であると信じています。社員がやりがいを感じ、前向きに働ける環境こそが、企業の持続的成長の鍵だからです。多くの経営者が、この「環境づくり」に共感するはずです。

まとめ:本物の経営者の価値は増すばかり

一部では「経営者の価値は減る」との意見もありますが、私はそれに断固反対します。経営者の役割が変わっても、価値がなくなることはありません。むしろ、真のリーダーとしての資質を持ち、責任を負う覚悟を持った経営者は、ますます希少で、価値のある存在です。

これからの時代、単なる「経営者」という肩書きに頼らず、リーダーとしての資質を磨き、ビジョンを持って組織を率いていける人が求められています。具体的には、信頼関係の構築、決断力、変革を恐れない柔軟性、そして他者を鼓舞するコミュニケーション能力が不可欠です。また、リーダーとして困難な状況での意思決定やリスク管理のスキル、そして長期的な視野で物事を見通し、組織全体を導いていく力が求められます。私たちは、変化する環境の中でその価値を証明し続けるべきです。経営者の本質的な価値は、どの時代でも必要とされ、そして輝くべきものです。そして、その価値を証明できるかどうかは、環境を作り、責任を引き受け、共感とリーダーシップで人々を導くことにかかっています。

真の経営者の価値は、未来がどれだけ不確実であろうと、常にそこにあり続けるのです

これを読んでくださっている経営者の皆さんも、共にその価値を示し続け、未来を築いていきましょう。経営者としての経験や覚悟が、私たちの価値をさらに高めてくれるはずです。

私たちはただの「経営者」ではなく、未来を創り、環境を整え、人々を育てる「リーダー」です。その役割を胸に、これからも力を合わせて前進していきましょう。

あとがき

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。この記事で伝えたかったのは、単に経営者であることが特別でなくなったとしても、真に価値のある経営者としての役割と覚悟は決して揺るがないということです。特に、技術の進化や経済環境の変化が激しい現代において、社員の成長を支え、組織を導く力がますます重要になっています。

私たち経営者は日々新しい課題に直面しながらも、その価値を証明するために努力を続けています。この記事が、同じ立場で奮闘する経営者の皆さんにとって何かしらの励みとなり、未来を共に切り拓くための一助となれば幸いです。

共に前進し、真のリーダーシップを発揮していきましょう。

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友野@株式会社ゼアテックス代表
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