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Project A.I.D 考察日記#4 ~uranusの歌詞考察 後編~

流木といいます。Project A.I.Dの考察をひっそりと続けている者です。

前回に引き続き今回もオリジナルソング「uranus」の考察をしていきます!

~前回の記事はこちらからどうぞ~
https://note.com/zszszs1o1/n/nc0120db43e51

*今回の内容は特に長くなりますので、全部読んでる時間ないよ!という方や前回の記事の内容が正直さっぱりっす!という方むけに、「はじめに」と「まとめ」(共に目次から飛べます)にuranusの解釈まとめをのせてますので、そちらだけでも読んでもらえたらと思います。内容を把握するだけならそちらを読むだけで大丈夫になってます。
*ある程度のネタバレ要素を含むので、ネタバレが嫌な方はブラウザバックを推奨いたします。
Project A.I.Dの世界観にある程度踏み込んだ人向けの内容です。
世界観って何?という方はこちらの記事
https://note.com/old_moon/n/n74701bd5f957
をご覧ください。とても分かりやすくまとめてくださっています。
*これまでの私の記事で取り上げた内容については、ここでは詳しく説明いたしません。今回は特に前回の記事で取り上げた内容がたくさん出てきますので、ご了承ください。

はじめに

前回の記事の最後にHERMESのツイートを載せましたが、そのことについてここで取り上げます。
(前回は体力の限界で取り上げきれませんでしたorz)

あくまでも私の解釈ではありますが、あのツイートの意味するところはNoAとIoは人工生命体であることだと思います。このこと&歌詞の解釈から、このuranusの物語はNoAが自身に隠された、NoAの身に覚えのない、まるで別人のような自身の過去の秘密について知ってしまった場面を表していると解釈しました。

MVについて

uranus本編の歌詞考察に入る前にMVについて触れます。初めから歌詞考察に入るのはハードルが高いので、MVでuranusがどのような展開になるのかを考察していけたらと思います。これを読んだ後でまたMVを見ると違った印象になるかもしれません!

uranusのMVで大きなポイントはサビとサビ以外になります。

サビ以外ではまるで夢の中にいるような幻想的な映像とサウンドが中心となっています。また、NoAの動きも歩きを中心としたゆったりとしたものとなっています。

しかしサビでは打って変わってさびれた世界で激しいカメラワークとサウンドが中心となっています。NoAの動きも身体全身を大きく使った、まるで感情の勢いそのままを表現したものとなっています。

そして、これらは歌詞の展開におおよそ対応しています。サビ以外でNoAは自身の秘密を知り、サビでその秘密に対するリアクションをとる、という展開がこの歌のおおよその展開だと私は思っています。このことを意識して歌詞の考察を読んで頂ければと思います。


それでは歌の解釈本編に参ります!ここからは歌詞の一節一節に注釈を入れていくので、まともに読むとチョーすごく長いです。お時間に余裕のない方や活字が得意でない方は、まとめ(目次から飛べます)にuranusの解釈まとめをのせてますので、そちらだけでも読んでもらえたらと思います。本編をご覧になりたい方は気合を準備して読み進めていただければと思います!

*一部の歌詞について明確な解釈ができなかったところもあります。温かい目で見て頂ければ嬉しいです。
*英語は得意ではありませんが、私なりに和訳を試みました。英語の得意な方でこんな風に訳した方がいいよ~と思われましたら、コメント等で指摘して頂けるとありがたいです。


uranusイントロ

眠りの中で 微かに流れた 

眠りの中=夢=記憶の話です。これはただの記憶ではないと考えました。

記憶の破片 知らない人影

記憶の話なのに知らない人影が見えるのは奇妙です。HERMESのツイートなどから"NoAの知らないNoA"の記憶=”かつてのNoA”の記憶と考えました。

静かな夜に 星が差す光

ただの情景描写と捉えることもできますが、星=世界光=誰かというのを踏まえて、別の世界から誰かが見ているor誰かの意図があると解釈しました。

優しい声が 鼓膜に残る

これは歌詞のまま受け取って大丈夫ですが、「優しい声」は後に出てくるので要チェックです。

1番イントロ

君は唱えた 願いのような

ここの「君」はさっきの「知らない人影」のことを指している、で間違いないと思います。彼の唱えた言葉でuranusの物語は動き始めます。

記憶の破片 消えて無くなった

記憶=夢が消えたので、このタイミングでNoAは夢から醒めたと考えられます。

現実なのか ただの夢路か

夢から醒めたNoAはさっきの夢は現実なのか、ただの夢なのかが気になっていると解釈しました。(後ろの歌詞を考えると困惑に近いものだと思います。)

進んだ時計 胸が捉えた

どう解釈していいか正直分かりませんが、「進んだ時計」が未来を暗示しているのではないかと思っています。「胸が捉えた」はさっきの夢が現実のものだと直感したor身体が意思に関係なく反応したと考えました。

I can't handle this confusion

「直訳:私はこの困惑を処理できない」を「さっきの夢がどうしても気になって仕方ない」と解釈しました。

激しく高鳴る鼓動を

どう解釈するべきか難しいですが、「I can't handle this confusion」の様子を表しているのではないかと思います。より具体的に言うなら、NoAのホイッスルが鼓動に合わせて輝きを増しているのではないのでしょうか。

1番サビ

No!

Weblio英和辞書によると、副詞として「[驚き・失望などを表わして] まさか」という用法があるそうです。No単体で出てくるので恐らくこの意味で文法的に間違ってないと思います。
(加筆お待ちしております。<m(_ _)m>)

Something broken inside of me

「直訳:私の中で壊れた(壊された)何か」を直後の歌詞も考えて、一番最初のイントロで出てきた「記憶の破片」と解釈しました。NoAの中で隠れていた「記憶の破片」が現れたのかもしれません。

It's so unreal memory

「直訳:それはとても非現実的な記憶」とあるので、やはり「Something broken inside of me」をNoAの知らない、”かつてのNoA”の記憶のことであると説明しているのではないかと思います。

Like let the lights shine on me

直訳もままならないので、「google訳:私に光を当てるようで」を光=誰かで考えて、「誰かが私を見ているようで」と解釈しました。

(ちなみにこの歌詞は公開当初はLikeがGonnaになっており、後に訂正が入りましたが、Gonnaで訳すと「私に光を当てようとしている」となるので、「誰かが私を見ようとしている」と解釈しました。)

real? real? real? real?

さっきの夢が現実(real)の記憶=現実の出来事なのか、困惑するNoAの様子だと思います。

確かに感じてる

解釈に悩みますが、大事なのは「確かに」だと思います。やはり勘違いではなく、この夢は現実ではないかとNoAが思っている様子だと解釈しました。

失くした残響が語り掛ける

「失くした残響」は、恐らく”かつてのNoA”の声のことだと思います。過去の記憶の中で何かを呼び掛けている様子だと考えました。

I still want to live “now”

「直訳:私はまだ”今”を生きていたい」これは文面そのまま受け取っていいと思います。これを言ったのは”かつてのNoA”ではないか、と考えています。

Let go!!

様々な訳がありますが、「解放して!」と訳しました。これは解釈というより憶測ですが、”かつてのNoA”の死にゆく運命に抗う叫びではないかと思っています。

2番イントロ

巡り巡って 運命(さだめ)を歩く

初見でこの歌詞を解釈するのは難しいですが、前後の歌詞を考えて”かつてのNoA”の記憶を辿っていると解釈しました。

希望のピース(はへん) 自ら選んだ?

ピース=ターニングポイントなので、”かつてのNoA”はターニングポイントをNoA自身で選択したのではないか?と考えました。

涙で描いた 時の物語は

「時の物語」ですが、”かつてのNoA”の記憶の物語だと思っています。1番のイントロで「進んだ時計(未来の暗示)」がでてきていますので、もしかしたら現在よりも未来のことが”かつてのNoA”の記憶なのかもしれません。「涙で描いた」とあるので、サビの解釈で触れた通りやはり”かつてのNoA”は厳しい状況にあったのかもしれません。

答えを導いてくれますか?

一見すると解釈が難しいですが、「答え」が後の歌詞に関係してくると考えて解釈を進めていきます。

I can't handle this confusion

若干のミスリードになりますが、今回のthis confusionは”かつてのNoA”の記憶を最後まで見るべきか否かの悩みだと思います。

知ることに怯えてるよ

”かつてのNoA”の記憶を最後まで見る勇気がなかなか出ないNoAの様子だと考えました。

2番サビ

~歌詞が同じなので途中まで割愛します~

途切れた夢の続き
覗き込んだら
もう戻れない気がするんだ

夢=記憶の続き、”かつてのNoA”の記憶の続きだと思います。記憶の続きを最後まで見てしまったら”現代のNoA”として生きていくのではなく、”かつてのNoA”の使命を帯びて生きていかなければならないと直感している様子だと解釈しました。

Dreamer..

「夢想家」と訳されますが、AIDのストーリーでは「夢想家」に該当する人物が他に存在するので、一概に誰を指していると断定するのは難しいです。uranusをNoAの歌として考えるなら、「夢想家」を「夢=記憶に生きる者」と解釈して揺れ動くNoAの心を表現していると考えられます。

3番

(言い方が分からないので便宜上3番としています<(_ _)>)

まだ聞きたくないよ
このまま I can't find the answer
まだ知りたくないよ
このまま I can't find the answer

2番イントロの「答えを導いてくれますか」の「答え」が「the answer」にあたると思います。ここでも”現代のNoA”として生きるのか、”かつてのNoA”を受け継ぐのかで迷っていると解釈しました。

“the strange dream”

和訳は「奇妙な夢」、夢=記憶を受け入れるべきか「奇妙な夢」で終わらせるか。NoAの迷いというより夢と思いたいという気持ちを感じます。

ラスサビ前

記憶の向こうに
惹かれてしまう苛立ち

”かつてのNoA”の記憶に惹かれてしまう自分に苛立つ”現代のNoA”の様子だと思います。”かつてのNoA”を受け入れてしまうことは、”現代のNoA”を否定してしまうようで、そのことに苛立っていると解釈しました。

嵌らない破片(かけら)は
real? real? real? real?

かけら=ターニングポイントと2番イントロの「希望のピース(破片)」を考えると、「嵌らない」は”かつてのNoA”がまだ通ってきていない未来の結末があることを示唆していると解釈しました。そのターニングポイントが現実(real)とあるので、もしかしたら今世でのターニングポイントはID_Aが選ぶのかもしれません。

夢に溶けていく
優しいあの声は
ただただ懐かしかったんだ

uranusイントロで「優しい声が 鼓膜に残る」とありましたが、その「優しい声」の主で間違いないと思います。その声が「ただただ懐かしかった」とあるので、”現代のNoA”は”かつてのNoA”を受け入れる方向に心が動いたのかもしれません。

ラスサビ

~歌詞が同じなので割愛します~

I still want to live “now”
Let go..

1番のサビでは「Let go!!」と!が末尾についており力強く歌い上げていましたが、ラスサビでは悲しそうな歌い方で終わっています。この2文は恐らく”かつてのNoA”の言葉ではなく、”現代のNoA”の言葉だと思います。それが”かつてのNoA”のための言葉なのか、”現代のNoA”のための言葉なのか、その両方なのか。断言するのは難しいです。


まとめ

uranusの物語を太字にまとめました。

夢の中でNoAは見知らぬ誰かが何かを言っているのを聞きます。しかしその夢は、実はNoAの前世ともいえる存在”NoAの知らないNoA”の記憶でした。夢から醒めたNoAは、さっきの夢が現実のものなのか、それとも本当にただの夢に過ぎないのかと困惑します。妙な胸騒ぎがするNoA。突如首から提げているホイッスルが輝きを増し、まるでドラマのような非現実的な記憶がNoAを駆け巡り始めます。現実なのかそうじゃないのか、そんな判断もつきそうにありません。そんなとき、記憶の中で”NoAの知らないNoA”は「私はまだ”今”を生きていたい。解放して。」と語り掛けてくるのでした。

NoAは”NoAの知らないNoA”の記憶を辿り始めます。”NoAの知らないNoA”は希望を目指して進んでいましたが、その道のりは文字通り涙で濡れていました。そんな悲しい”NoAの知らないNoA”の記憶の結末を、NoAは見届けるべきか否か悩んでしまいます。もし最後まで見届けてしまったら、もう今までの自分には戻れないかもしれない。そんな不安がこみあげてくるのでした。

記憶の結末を見届けるべきか。NoAはただの変な夢で終わらせようと思いました。しかし、”NoAの知らないNoA”の記憶がどうしようもなく気になってしまいます。もしかしたら自分は本当はこんな人間だったのだろうか、と思ってしまう自分に苛立ちさえ感じてしまいます。こんなの夢だと思いたかった。でも、やはり、心に感じる純粋な懐かしさに嘘をつくことはできませんでした。NoAは辛く悲しい”NoAの知らないNoA”の記憶を受け入れる決意をします。「私はまだ”今”を生きていたい。解放して。」NoAは人知れずこの言葉を繰り返すのでした。

おわりに

最後まで読んで頂きありがとうございます!

まともに読んでくださった皆様へは心から感謝申し上げます!

歌詞一節一節に注釈をいれていたらあっという間にこんなに長くなってしまいました。歌詞の考察をするときは今後もこのくらいのボリュームが予想されるので、今回でコリゴリな方は次回はまとめだけ読んで頂ければと思います。

次回はA.I.Dの歌詞考察に入ろうと思います!uranusのように歌詞の置き換え解説がつくかは未定ですが、AIDのストーリーをまたさらに深く考察できたらと思います!

ID_Aの皆様の考察の一助になれば幸いです!

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