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もじのイチ #1 参加レポート

2024年1月7日(日)第一回が開催された「もじのイチ」のレポートです。
(個人の主観で書いてます。なんか間違いがあったらごめんなさい)

|| 概要 ||

開催概要

日 程:2024年1月7日(日)11:00~16:00予定
会 場:都立産業貿易センター浜松町館 2階南(東京都港区海岸1-7-1)
入場料:一般入場無料
公式ウェブサイト:https://mojino1.com/
主 催:もじのイチ運営事務局
共 催:なにそのイベント!?
代 表:トオノキョウジ
公式企画:「もじのイチお年玉ラリー」、公式打ち上げ
(会場でのお買い物3回ごとに1回ガチャが回せるシールラリーと開催後の飲み会)

開催趣旨

小説・ライトノベル・エッセイ・詩歌など、文字や文章を主体とした創作物の展示即売、およびサークル・一般参加者による交流を目的とした会

数字データ

サークル数:94スペース
来場者:約120名
企画ガチャ回数:300超
※後日YouTube配信にてガチャ回数は二百数十回程度だったと訂正あり
参照元:https://x.com/mojino1_com/status/1743969434828726484?s=20

|| 感想 ||

サークル参加者として

当サークルのお品書き

・申し込み関連、オペレーション等
 申し込みからすべてデジタルで済んだのはすごく楽だった!
 サークルチケットの郵便事故の心配もなく、適度な間隔でメールで連絡をいただけてたので安心していられました。事前にパンフレットの内容がサークル・一般ともに無料で見られる仕組みもよかった。
 サークル入場はフリーで入って、後からスペースまでチェックに来てくれるという感じで、入口でもたつかずにスムーズに入れたのも新鮮!
 一方で、入口でもらうパンフレットや企画用シールをもらい忘れるサークルさんがいたり、サークルチェック時に参加者が不在だったりと、主催者さん・スタッフさんが何度も行き来していて負担が大きそうだったのが心配でした(どうやらメインスタッフ3名で回しておられたようで、お疲れ様です)。ある程度の人が集まると、どうしても足並みをそろえるのが難しいところ。パンフレットとシールは事前に机の上に置いてあってもよかったかも?と思いました。次回は主催者さん側の負担が減るといいなぁ。
 とは言え何かあれば主催者さんやスタッフさんが即座に対応してる様子で大きなクレームもなく、最後まで事故やトラブルがなかったのは素敵なことだなぁと思いました。
 設営、撤収や当日の受付と巡回はサークル参加者がお手伝いする感じ。文化祭のようで楽しかったなぁ。

机は90×90cmと奥行が広かった。釣銭やおまけの準備を置いておくスペースが作れて便利だったが、お客さんとの距離が遠くなるので、慣れるまでちょっと変な感じだった(笑)

・開催中、会場の様子等
 開場時刻前の列に並んでいた一般参加者は5名程度だったとのこと。お客さんの入りは小規模イベントならではでそれほど多い印象はなかったけど、最終的に来場者数は約120名(公式発表)。お客さんが全く来ないわけではないが暇な時間も長い分、お隣のサークルさんやお客さんとのんびりおしゃべりしたり、買い物に出る時間も余裕を持って確保できた。時折ゆったりめのJAZZに耳を傾けながらほっとできたので、BGMにJAZZのスタンダードナンバーが多かったのもすごく良かった。
 主催者さんのご友人・知人、イベント慣れしてるサークルさんが多かった印象。ほぼそういう関係がないままド新規で参加したので若干転校生気分を味わいつつも、みなさん昔馴染みと盛り上がりつつ新規のサークルも排除しない感じで終始和気あいあいとした雰囲気だった。ここ最近のイベント傾向として、「知り合いと有名な人等既知のブースを見て・買い物して終わり」という人が多い中で、お目当てじゃないサークルも見てくれるゆとりもあった様子で、このくらいの規模だと「全サークル見よう!」と思う人が増えるんだなという感じ。
 学生やプロ作家が多数参加している文フリコミティアに比べると、全体的に落ち着いた雰囲気。買い物やら売上にガツガツしたノリはあまり感じなかった。例えるならば、文フリやコミティアは都心部の路面店、もじのイチは地方都市の商店街みたいな空気感。このあたりはサークルのスタンスによって善し悪しがわかれるかもしれない。

・売り上げ

作品別の売上数比。低価格の短編小説が最も売れた

 正直なところ、小規模イベントは交流重視で売上はあまりないものと覚悟して出ているんですが、今回はサークルさんたちの感想を見ていても全体的に売上が良かった印象。
 当サークルは文フリよりは少な目でほかの小規模イベントよりは多めといったところ。知人や見知ったサークルさんが多い中の見知らぬサークルだからか、安価の短編小説でまずはお試し、もしくは1冊のみ購入してみる……といった方が多かったのかな。初参加イベントでは、やはり手に取りやすい価格の短編集などを用意しておくのがいいかもしれない(『Lexi』はそういう需要を見越して作った本だったので丁度良かった)。
 過去に新規イベントの第一回に参加した際も感じたけれど、第一回というのは、サークル参加者同士もお客さんも応援の意味も込めた「ご祝儀買い」で財布のひもが緩む傾向がある印象。それを加速させるような企画があったのは主催者さんのアイデア勝ち!(すごい!)。そんなわけで、売上的には第二回以降に「ご祝儀買い」ブーストが落ち着いてからが本番だなと。
 ただ、イベントで何を重視するかは個々人によって異なるので、個人的には交流がゆっくりできるというのは金銭とは別の価値があると思う。

買い物客として

お買い物ガチャが2回引ける分買いました。

 入場無料はありがたい。その分1冊本が余分に買える!という感じ。
 また、サークルでお買い物するとシールがたまるという購買意欲を刺激する企画、ガチャでは金券も当たるのでさらに本代に回せるという、サークルもお客様もWin-Winな仕組みが良かった。ガチャ回し列が最大手だった。(=それだけ本を買った人が多かった)
 ディスプレイはみなさんすごく工夫されていて、専用の棚(こういうのとか)で本を面出ししてる方が多かったし、アクリルスタンドやポスター、敷物などオリジナルアイテムで飾っている方も見受けられました。文章系は単純にビジュアルで人を呼べる絵や漫画作品とは違うので、どう見せるかに腐心している方が多い印象。通路が広かったので、遠くからでもぱっと目を引く工夫がある方が人を呼べるんじゃないかな?と思いました。
 サークルさん独自で企画をしている方や無料配布も盛んで、「せっかくの小説メインのイベントなんだから盛り上げよう」という熱気が伝わってきました。
 私自身も『300字SSマルシェ』に参加させていただきました。また、ぬいぐるみの撮影会という面白い企画をされているのをX(Twitter)で知って、自宅にあった赤いチーキー(テディベア)を持ち込んでお邪魔したり。
 サークルとしてだけでなく、お客としてもイベントを満喫できたと思う。

「タヌキリス舎」さんにお邪魔して記念撮影(珍しいウツボカズラさんはご友人宅の子だそう)

・すごく個人的なこと
 
今回のイベントにあわせて本を2冊発行したので、かなりハードスケジュールだったし、実際のところ、売れ方としては2冊目は要らんかったかもって感じですが(笑)、全体的に「交流」がゆっくりできたのがすごくよかったです。自分は文字書きさんに憧れて絵描きから転身したタイプなので、小説書いてる方、小説好きな方とお話できるのが嬉しくて。
 当日お話してくださったみなさま、ありがとうございました。コミュ障なので距離感がバグってて、友達のノリでしゃべったりしてすんません。みなさん優しかったです。

総括

 主催者側の、サークルの利益に配慮しつつ、一般参加者も楽しませたいという心意気が伝わってきて「買い物」という行為にも熱気があったように感じました。また、主催者さんの知人の方やサークル同士で旧知の仲が多いのもあってか、協力してイベントを盛り上げようという雰囲気が特に強く感じられ、やや身内感の強い印象がありつつも、新規の人間も排除しない適度なバランスでイベントの成功と盛況が達成されたんだなーと感じました。
 参加者が「イベントを楽しむ」空気で一体になれたような、高校の文化祭のような空気感は、久しく感じていなかったアツさを体感できてとても良かった。

 すでに第二回の開催が2025年1月5日に決定しているとのこと。
 小規模イベントが抱えがちな問題点としては、参加者同士の「身内感」が強まるにつれ、「知り合い同士で買い合うのみ・交流も既知の関係のみ」に収束していくことで新規参加者の定着が阻害され、スケール感が小さくなっていくのを見てきたけど、今回は「身内感」がいい方向へ作用する事例だったなーと思いました。身内感と新参者定着のバランスがよいままに保たれれば、他にはない強みがある長寿イベントになりそう。
「創作小説(文芸)」が主体となる即売会はなかなかないので、今後もイイ感じにバランスよく続いていって欲しいイベントです。

|| 参考 ||
参加者さんの感想は以下にまとめられています⇩