キヤスク×ZOZO=誰もが気軽にオシャレを楽しめる世界への土台
こんにちは!
インクルーシブウェア(=身体に不自由があっても気軽にオシャレを楽しめる服)の新ブランド 「キヤスク with ZOZO」 の中の人です!
今回は、「なぜZOZOとキヤスクのコラボでブランドを立ち上げたのか」について、お話したいと思います。
『キヤスク』3年間で800人を超える障害当事者とのヒアリング
キヤスクは、身体の不自由に合わせて「既製服を着やすくするお直し」を、気軽に、気やすく依頼できるオンラインサービスです。
代表の前田さんは当時ユニクロに在籍しながらも、聴覚障害者の同僚と知り合ったのをきっかけに、3年間で800人の当事者へのヒアリングを実施。
障害の種別や年齢、性別に関わらず、多くの人が自分の好みではなく「着やすいかどうか」を優先して毎日服を選ばざるを得ない実情を知りました。
「自分に何かできることはないか」との思いから、健常者と同じように好みの服を自由に選んで着られるようにできたらと考え、このサービスをスタートさせました。
会社での仕事をしながらこれだけの人たちと直接会話をするというのは、凄いパワーですよね。
『ZOZO』あなたのための服をずっとつくり続ける生産システム
一方、ZOZOの社員である私は重度の心身障害のある娘を育てており、それゆえに服で困ることが日常的に。
そんな困りごとを解決する、インクルーシブウェアのブランドを立ち上げたいという思いがありました。
ただ、身体に不自由があるといっても事情はさまざま。
一人ひとりに寄り添った服づくりをするためには、圧倒的なデザインバリエーションとサイズ展開が必要となり、従来の在庫ありきの生産方式では、そのすべてに在庫を抱えることは難しく、仮に一度つくったとしても、在庫を残したままでは次がつくれないという問題に直面してしまいます。
ところが、私の所属する生産支援プラットフォーム部では、ファッションブランドの在庫リスクゼロを目指した1枚のオーダーからの受注販売と、最大56通りのサイズ展開が可能なマルチサイズという独自の生産の仕組みをもっている。
「この仕組みがあればできるんじゃないか!?」
とひらめきました。
キヤスク×ZOZO=誰もが気軽にオシャレを楽しめる世界への土台
キヤスクの存在は個人のSNSアカウントで知り、ブランドを立ち上げるにあたって、声をかけさせてもらいました。
Nothing About Us Without Us(私たちのことを私たち抜きに決めないで)
この言葉は、国連の障害者権利条約採択の際にスローガンとされた言葉です。
様々な特性のある一人ひとりに寄り添った服にするためには、どのようなデザインが最適なのか、3年間で800人の当事者へのヒアリングを実施、日々直接会話をし、お直しをしているキヤスクにはその知見があります。
ZOZOの生産システムとキヤスクの知見、この2つが合わされば、一人ひとりの特性に寄り添ったインクルーシブウェアブランドを持続的に運営していく土台となる。
そう確信しました。
今後は、ZOZOの生産、キヤスクの知見の上にさまざまなファッションブランド様のテイストを乗せて、インクルーシブウェアを世の中にどんどん広げていきたいと思っています。