第106回選手権大会《決勝を終えて》
決勝戦 関東一vs京都国際
12 3 4 5 6 7 8 9 10 計
京都国際 00 0 0 0 0 0 0 0 2 2
関東一 00 0 0 0 0 0 0 0 1 1
3441校の頂点は京都国際!初優勝㊗️
先発は関東一左腕畠中、京都国際エース左腕中崎、共に無失点投手を後ろに待機させた。
両チームの初ヒットが出たのは3回表、二死から京都国際の9番中崎がセンター前へ、1番金本もセンター前へ、しかし2番三谷はショートゴロで無得点。
関東一の初ヒットは4回裏、一死から2番成井がポテンヒット、しかし3番坂本、4番高橋を抑えて無得点。
両チーム先発が素晴らしい投手戦を演じ、50分経たず5回終わって両チーム無得点、
京都国際捕手奥井は上手く内角を使ったリード、そこら投げられる中崎の制球力、2安打に関東一打線を封じてます。
関東一捕手熊谷も外角のスライダーを軸にチェンジアップを駆使して京都国際打線を4安打に封じてます。
継投がポイントになりそうな難しい展開で米澤監督、小牧監督の動きに注目。
クーリングタイム明け、両監督まだ動かず。
6回表、京都国際は先頭2番三谷が内野安打、3番沢田の送りバントが内野安打、4番藤本に送りバントで一死二、三塁のチャンス!
小牧監督は4番藤本にも送りバントをさせてもどうしても欲しい先制点。
1点差の最終回、無死ランナーを出して不振の5番に強攻し併殺打喰らって負けた監督と違いますね。
しかし関東一畠中がここから粘り、スクイズをファール後に浅いセンターフライと三振でピンチを切り抜ける。
先に動いたのは米澤監督、7回表の頭から無失点エース坂井へ継投。
9回表、京都国際は先頭4番藤本がセンター前にクリーンヒットで出塁、しっかり送りバントで一死二塁を作り、ファーストファールフライの間に藤本が好走塁を見せ三塁へ進み二死三塁、ここで坂井の投げたワイルドピッチ並みのボールが8番奥井の足に当たって死球に。足に当たってなければワイルドピッチで三塁走者は生還してました。
後続をサードゴロに抑えて関東一が凌ぐ。
関東一にツキがあると思った…
9回裏、ピンチを凌いだ関東一はサヨナラ優勝へ向かっての攻撃。
ここまで完璧過ぎて代えどきの無かったエース中崎は続投、先頭打者への初球、死球!
やはり関東一にツキが?
送りバント成功で迎えるは4番高橋。
センターフライに打ち取り、絶好調男の5番越後を迎え、京都国際は申告敬遠(賢い選択でした)、6番小島と勝負しショートゴロ!
ピンチ脱出!と思ったらファンブルで二死満塁のピンチが続く…緊迫の場面に…
7番熊谷はいい当たりのライトライナー!
0-0のまま、延長タイブレーク突入!
お互いに譲らない緊迫の展開がまだ続く。
10回表、京都国際は9番エース中崎からの打順に代打無失点男2年生西村、送りバントでしょ?
シフトを敷いてきた関東一の意表を突いたバスター、レフト前ヒットで無死満塁。
さぁ、何点取れるか?
京都国際は3点取りたい状況に。
1番金本は押し出し四球で遂に均衡が破れる。
まだ無死満塁で米澤監督はエース坂井に代え大後へ継投。この決断難しかった…
2番三谷はライトへ犠飛で2-0に。
一死一、二塁から3番沢田がセンター前ヒットで繋ぎ、一死満塁で全試合ヒットを打ってる4番藤本に回る。しかし、セカンドゴロ、センターフライ、2-0で関東一は望みを繋ぐ。
10回裏、関東一は送って一死二、三塁を作り何とか先ずは同点にしたい展開。
京都国際はこの痺れる場面から無失点男2年生西村が登板。
8番市川の送りバントを西村がファンブルし無死満塁に。
サヨナラのランナーを出して、今度は京都国際にプレッシャーがかかる。
続く代打堀江はショートゴロ併殺崩れの間に1点を返し2-1、なおも一死一、三塁で俊足1番飛田、関東一は何でも出来る状況で四球、一死満塁サヨナラのランナーが二塁に進む…
目まぐるしく状況が変わる…
しかし、満塁になった事でスクイズがやりにくくなった関東一。
2番成井はセカンドゴロ、本塁封殺で二死満塁、3番坂本はストレート2つを見送り追い込まれ魔球チェンジアップを待っていたのか?最後は外へのスライダーに空振り三振でゲームセット!
激戦を京都国際が制して初優勝、ハングル語の校歌が大観衆の甲子園に響き渡った。
9回、10回の攻防は見応え十分、どちらのチームも素晴らしい試合でした👏
決勝戦での延長戦は2006年のハンカチ王子vsマー君の再試合以来。
米澤監督は疲労のあるエース坂井を7回からの3イニングだけなら投げ切れると思ってたけど、打線が4安打、ポテンヒットと内野安打が3本、まともに捉えたヒットは1本のみ、京都国際エース中崎に完璧に抑えられ得点出来ずにタイブレークへ突入して、ちょっと計算が狂ったかな?
決勝へ進んだ両校は走攻守によく鍛えられ、毎試合高いパフォーマンスを見せて勝ち上がってきた。
低反発バット導入初の選手権、ホームラン7本(昨夏は23本)は1974年以降最小、芯で捉える技術や守備力の向上、四死球を与えない制球力、複数投手制などがより重要な時代へ突入したと思う。
今大会は2年生投手の活躍が目立ち、既にエース番号を付けた金足農吉田大輝、健大高崎の150km超え石垣、早稲田実左腕中村、菰野左腕栄田、智辯和歌山渡辺、二桁番号ながら光った右腕は青森山田下山、木更津総合川端、東海大相模福田、中京大中京宮内、大阪桐蔭森、中野、左腕は優勝投手の京都国際西村、明徳義塾池崎などの好投手達、また来年が楽しみです。
第106回選手権大会コラムはこれで最後になります。
フォローして頂いた方々、各記事にスキを頂いた方々、日々投稿の励みになりました。
心より感謝申し上げます。
有難うございました。
ゾウさん予想は29勝19敗
的中率.604
前年比−6勝(前年35勝13敗)
では、また第97回選抜大会で!