第106回選手権大会《11日目を終えて》
第一試合 智辯学園vs小松大谷
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
小松大谷 0 2 0 0 0 0 0 0 1 3
智辯学園 1 0 1 2 2 0 0 0 × 6
8人の投手を注ぎ込む総力戦は智辯に軍配!
小松大谷の先発はエース西川でも右腕竹本でもなく予想外の左腕中田。
智辯学園は勿論、エース左腕田近。
小松大谷は初回、先頭四球からワイルドピッチもあり智辯4番中道にタイムリーを浴びる嫌な展開だが、2回表すかさず反撃。
先頭四球から3安打を集める勢いを見せて逆転に成功。
小松大谷は3回表、ヒット、四球で無死一、二塁からバント決まらずヒッティングのレフトフライにセカンドランナー凡ミスで飛び出し戻れず併殺打、結果無得点と流れを失う。
3回裏、智辯が3番好調な山崎のタイムリー3塁打で同点。流れ的にこうなりますよね。
ここで小松大谷は竹本に継投。
4回裏、智辯が死球、2塁打、失策で勝ち越し成功、内野ゴロの間にもう1点追加し4-2。
5回裏、小松大谷は先頭を失策で出塁を許しタイムリー、スクイズで2失点、6-2。
小松大谷は凡ミスの失策を繰り返し、完全に智辯学園に行った流れが止まらない。
点差が開き、楽になった智辯エース田近は左打者にも投げられる魔球チェンジアップで快適運転、7回2失点12奪三振で交代。
小松大谷エース西川は4番手として7回二死一、二塁から登板し味方の逆転を待つ。
8回表から智辯は2番手で巴田、毎球帽子を飛ばす力投もストライクが入らず打者3人に2四死球で降板…3番手北村も四球、小松大谷は四死球3つで一死満塁のチャンス到来!
代打ショックリー海アロンは三振…
二死満塁で4番手田中に継投。
小坂監督苦心の継投を見せ捕邪飛で凌ぐ。
9回に1点を失うも投手陣総力戦を智辯学園が逃げ切りました。
試合を分けたのは3回表のまずい攻撃。
勢いで勝ってきた小松大谷は甲子園の神様にソッポをむかれてしまいました。
序盤の送りバント失敗や凡ミスの失策、負けるべくして負けましたね。
西川と田近の両エース対決が観たかった…
第二試合 京都国際vs西日本短大付
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
京都国際 0 2 0 0 1 0 0 0 1 4
西短大付 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
京都国際エース中崎が14奪三振完封!
西短は2回表、四球からヒットをレフトがファンブルする間に一、三塁としパスボールで先制点を与える。更に暴投で三進を許しタイムリーで2点目、3連打のライト前ヒットをホームで捕殺し何とか3点目は防ぐ。
5回表、京都国際3番澤田ヒット、4番藤本2塁打の連打で追加点3-0にリードを広げ、
更に一死満塁からセーフティスクイズを仕掛けるも併殺打に。フォースプレーになるこの場面でのセーフティスクイズは厳しいね。
西短は6回中野、7回から尾方へと継投し、再三のピンチを切り抜けるが、9回表に追加点を与え4-0。
京都国際エース左腕中崎は貫禄のピッチング、右打者へのインロー、左打者へのアウトローへの制球力が直球、変化球共に圧巻で奪三振14を積み上げました。
打線も1〜4番、7〜9番の7人がマルチ安打16安打と全員がしぶとくミートしていた。
西短OBで応援に駆けつけてくれた新庄剛監督に良いところを見せたい西村監督とナインでしたが惜しくもここで敗退。
第三試合 神村学園vs岡山学芸館
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
神村学園 1 0 0 2 4 0 0 0 0 7
岡山学芸 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1
神村学園が打ち勝ち2年連続ベスト8へ!
神村学園小田監督はやはりここで先発を早瀬にしてエース今村を休ませてきました。
早く点を取って先発の早瀬に楽に投げさせてあげたい神村学園は1回表、3番今岡のタイムリーでここまで無失点の岡山学芸館から幸先良く先制。
しかし、神村先発の早瀬は初回に続いて2回も先頭へ四球を出す制球不安、2者連続四球となって送って内野ゴロの間に岡山学芸館が同点に追い付く。
神村はノーヒットで失点する悪い形。
4回表、神村は5番からの3連打で満塁にして制球力抜群の岡山学芸館エース沖田から死球をもぎ取り勝ち越し、更に内野安打でもう1点追加3-1に。
5回表、神村不調の4番正林12打席目にして初安打が出て無死一、二塁となったところで岡山学芸館は沖田から右下手投げの鳥山へ継投、四球後の満塁からセンター前2点タイムリー、一死二、三塁になり3番手丹羽へ。
更にセンター前2点タイムリーで7-1に。
やはり、4番正林が打つと打線が繋がり得点力が増しますね。
結局このままゲームセット、神村先発の早瀬はやや制球不安定ながらも1人で投げ抜きエース今村を休ませる好投でした。
神村打線は中盤にしっかり得点し投手を援護してあげましたね。
岡山学芸館は打たれたけどエース沖田の制球力、丹羽は今日も無失点の好投と素晴らしい好投手でした。
第四試合 早稲田実vs大社
1 234 5 6 7 8 9 10 11 計
早稲田実 0 000 0 1 1 0 0 0 0 2
大 社 1 000 0 0 0 0 1 0 1× 3
今大会ベストゲームは大社エース馬庭劇場!
早実中村、大社馬庭のエース同士の先発。
1回裏、大社が早実中村の立ち上がりを捉え1点先制。
大社馬庭が早実打線を抑えていたが、6回表ヒット2本に死球で一死満塁から内野ゴロの間に同点に追い付かれる。
そして心配していた大社の外野手…
7回表、早実8番内囿のセンター前ヒットを後逸しランニングホームラン(記録はヒット+失策)にしてしまい早実が逆転。
8回裏、早実はエース中村から川上へ継投。
見せ場は9回裏、大社最後の攻撃。
先頭打者は熱投してきた馬庭、セカンドゴロも悪送球で無死二塁、馬庭の執念⁉︎
送りバントが内野安打、無死一、三塁でスクイズ成功、土壇場で大社が同点に追い付く!
まともなヒット無しで!
一死二、三塁のサヨナラの場面で早実和泉監
督は外野を2人にしてピッチャーの横へレフトを置くシフトを敷く。
するとそこへ打球がまんまと飛び、一塁アウトの間に三塁ランナーホームへ突入、これを早実が見事に刺してスリーアウト!
見応えのある攻防でした。
タイブレーク10回表、早実は連続送りバント失敗が響き無得点。
10回裏、大社も送りバント失敗が響き痛恨の無得点。それにしても打てんなぁ大社。
11回表、早実は3番高崎から、和泉監督は強攻させてサードゴロ併殺打、また大社馬庭が140球超えても踏ん張り無得点。
11回裏、大社は代打安松が三塁線ギリギリにバントを決め内野安打、無死満塁に。
そして、バッターは馬庭!
そして、センター前にサヨナラ打!
👏👏👏お見事!馬庭劇場!👏👏👏
大社石飛文太監督も涙の激勝でした。
文太って名前が良いね👍
バントを決めたこの夏初出場の代打安松は監督から選手に『ここでバント決めれる自信のある奴、手を挙げろ』って聞いたら『はい!サード側に決めてきます!』って言ったから信じて起用したって、信じて良かったって泣いてましたね。
大社エース馬庭、素晴らしい選手です。
中1日で149球、11回、被安打7、奪三振6、与四死球2、失点2。
3試合2試合連続タイブレーク全イニングを1人で投げ抜き30回、与四死球4の制球力と精神力、死力を尽くして魂の投球を魅せてくれる。
今のところ今大会ベストゲームでしょう。
ゾウさん予想は24勝17敗。